今邑彩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ重い話。
復讐の連鎖とはいっても、ひとつは完全な逆恨みだけど。
けれど、その犯人もある人物によってゆがめられた価値観と倫理観の持ち主だったわけで、本当の真犯人は逮捕されない……貴島(主人公の刑事)も存在に気付いていない……そのひとなのかもしれない。
誘拐された女の子が車に乗ってしまうシーン。
(私なら絶対しない!と思ってる人も多いだろうけど、案外、乗っちゃうらしいんだよね。
家がすぐそこだから、見知った道だからと油断しないように。)
女性が書いているからだろうか、リアルな恐怖を感じた。
ホラーと本格派が同居したシリーズなのですが、今回はホラーというよりサイコホラーかな。
ラストシーンの不気味 -
Posted by ブクログ
シリーズ4作全て読み終わりましたが、
もったいないなあという気持ちです。
もう少し練られていたらすごいものができてた
かもしれないのになあという残念な気持ち。
『蛇神』では、長野の古社と神話を絡めた
伝奇色の濃い何か得体のしれないミステリアスな要素と
運命に振り回された母と娘の物語がそれなりに
うまく混じり合っていました。
ただ、得体のしれない感じだった神社と宮司一家の正体と
娘がこれからどうなってしまうのかが
中途半端な状態で終わっていて不満が残るものだったのですが、
逆に言うと不満はそこくらいで
それ以外の部分は割合よくできていたのに、
『翼のある蛇』、『双頭の蛇』で迷走気味になって -
Posted by ブクログ
かつて蘇我氏との勢力争いに敗れて落ち延びた物部氏の末裔が
長野県の奥深い村で大神信仰を守り続けており、
そこでは古来から続く陰惨な祭りが現代まで受け継がれており・・・
といったやや気宇壮大な感のある伝奇神話ミステリーのシリーズ第1作。
「おいおいホントかよ(笑)感」のある神話の新解釈や神社の縁起、
蛇神信仰など民俗学的なウンチクなどは楽しめるのだが
作者の頭のなかに膨らんでいく神話と絡めた壮大な大河ストーリーに
作者自身が興奮しながらそれを書き記していくことに
いっぱいいっぱいな様子が伺えやや物語の進め方にぎこちなさがあるというか
文章そのものがストーリーを展開させるためだけにあって
読み進