今邑彩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ4作全て読み終わりましたが、
もったいないなあという気持ちです。
もう少し練られていたらすごいものができてた
かもしれないのになあという残念な気持ち。
『蛇神』では、長野の古社と神話を絡めた
伝奇色の濃い何か得体のしれないミステリアスな要素と
運命に振り回された母と娘の物語がそれなりに
うまく混じり合っていました。
ただ、得体のしれない感じだった神社と宮司一家の正体と
娘がこれからどうなってしまうのかが
中途半端な状態で終わっていて不満が残るものだったのですが、
逆に言うと不満はそこくらいで
それ以外の部分は割合よくできていたのに、
『翼のある蛇』、『双頭の蛇』で迷走気味になってしまって
完結作である本作でその迷走を修正できずに
終わってしまったように思います。
割合良い感じの建物を8割くらい作って一呼吸してみたら
残りの2割を完成させるんじゃなくて
変な気起こして屋上屋を架す状態な増築に増築を重ねてしまって
収拾つかなくなってしまった感じ。
誘拐された女の子の話と、音楽プロデューサーの話、
両方とも作品の冒頭で展開されていたけど
どう着地させるか考えてなかったのがバレバレで
すごく変な感じの伏線回収になってました。
いきあたりばったりにシリーズ作品作っても
グダグダになるだけでろくなことにならないという
悪い見本になってしまったのがすごく惜しまれます。 -
Posted by ブクログ
かつて蘇我氏との勢力争いに敗れて落ち延びた物部氏の末裔が
長野県の奥深い村で大神信仰を守り続けており、
そこでは古来から続く陰惨な祭りが現代まで受け継がれており・・・
といったやや気宇壮大な感のある伝奇神話ミステリーのシリーズ第1作。
「おいおいホントかよ(笑)感」のある神話の新解釈や神社の縁起、
蛇神信仰など民俗学的なウンチクなどは楽しめるのだが
作者の頭のなかに膨らんでいく神話と絡めた壮大な大河ストーリーに
作者自身が興奮しながらそれを書き記していくことに
いっぱいいっぱいな様子が伺えやや物語の進め方にぎこちなさがあるというか
文章そのものがストーリーを展開させるためだけにあって
読み進めていく中でのワクワク感やドキドキ感の演出まで
行き届いてないような印象を受ける。
もっと筆力がある作家が丁寧に書けばもっと面白くなった気がする
というとちょっと言い過ぎだとは思うけど、ちょっともったいない感じは否めない。
いやまあ、でも面白いです。 -
Posted by ブクログ
今邑さんの短編集!!
長編よりも短編の方が今邑さんは私好みなので即購入&読破。
私の勝手なランキングを付けてみました。
6位「あの子はだあれ」
・・・世にも奇妙でドラマ化したら無性に感動しそうだな、と思った作品。少し怖くて、ちょっぴり切ない大人の短編。
5位「隣の殺人」
・・・オチが途中で読めたので5位。ただオチが分かったとしてもその文章の中の不自然さから勝手に一人でふるえちゃうところは、さすが今邑さんだよね。
4位「恋人よ」
・・・今は携帯電話が普及しているけどその前までは家の電話でみんな連絡を取り合っていたんだなーとしみじみ。もし家に一人で帰ってきて留守電のランプがいつも点いていたらかなり怖い。。ブラックジョークで締められていたのでちょっと残念、で4位。途中までの展開はゾクゾクして好き。
3位「黒白の反転」
・・・話の設定としてはそれほど好きではないし、想像力が働かなかったけど堂々の3位。オチが2段構えになっていることと、一緒に推理が楽しめたからかなぁ。あまちない設定だったのも良かった。
2位「時鐘館の殺人」
・・・表題作だけあって面白い!帯になっているときはそれほど魅力を感じる設定じゃないなぁと思ったけど、そうか劇中劇だったのか。作者本人の名前が出ているところも面白い。最後のオチで、作者の今邑さんにも、この話の中の彼女にも2倍やられたーって感じた。
1位「生ける屍の殺人」
・・・一番初めの作品だったからかなぁ、インパクトが強くてすごく好きな設定だった。場末のスナックとかいいねいいね。ほっとしての束の間・・。ホラー!!ミステリーにみせかけてホラー!うん、望むところだね。
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作家・評論家をはじめミステリーマニアの集まる下宿屋・時鐘館。編集者の催促を前に「原稿は一枚も書けていない。勝手ながら『消失する』」との手紙を残し、締切直前の老推理作家が姿を消した。翌朝、発見された雪だるまに彼の死体が。マニアたちが展開する華麗でシビアな推理の行方は?傑作ミステリー短編集。(紹介文参照)