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美しい薔薇園を持つ屋敷の主人のもとに嫁いだ花梨。彼の二番目の妻は謎の墜落死を遂げていたが、主の妹・晶はじめ屋敷の一同は新しい花嫁を歓迎する。やがて、花梨のもとに悪意をむきだしにした脅迫状が届くようになり――。差出人はいったい何者なのか? 傑作サスペンス長篇。
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Posted by ブクログ
久し振りの今邑本。 やっぱり手放しで面白い! 妄想と現実が混ざり合っていて、どこからどこまでが本当の事なのかわからなくなります。 結局、どのキャラクターも一筋縄ではいかない曲者だった・・・と読み終わった後に思ったのでした。
初めての今邑さんの作品。 前々から興味を持っていた作者だけに期待は大。 読み進めていくうちに次第に虜になっていく。 読み始めたら止まらない、の言葉通り、一気に読んでしまった。 ゆっくりとした調子でストーリーは始まっていく。 けれどいつの間にか目の離せないことに。 いつ加速したのか読んでいて気付かな...続きを読むかった。 最後の最後、エピローグまで油断しないで読んでほしい。 そして個人的には、エピローグの更にその後が読みたい…
屋敷の誰が犯人だ?のいつものスタンスで読み進めると見事に裏切られた。ぎりぎり長編の短さのなかによい捻りをしっかり加えてある良作。
久しぶりに今邑さんの本。 やっぱり期待を裏切らないどんでん返しぶり。 続きが気になりさくさく読めた。 これは今邑さんの二作目だそうで。 それよりなにより今邑さんが亡くなっていたということに驚き。もうこういう作品を読めないと思うと悲しいです。
先日、急逝された今邑彩さんの一作。 相変わらずの上品な文章と、「薔薇の咲く屋敷」という実際にありそうな設定の端っこを描くのは相変わらず。結局、フィナーレまで犯人の検討がつきませんでした。 ちょっと手口がズルい時もあるけど、終盤でいつも予想がひっくり返される。もっともっとこの人の作品を読みたかった...続きを読むのに残念です。
あらすじ書きに惹かれて、電車の中で読む用に購入しました。 今邑さんの作品なので、そこまでハズレでもないだろうとおもったら、これはなかなかの当たり作でした。 館モノは、この閉塞感が感じられるタッチの文章がいいです。 ネタバレは勿体ないのでしませんが、私はかなり後半まで誰が犯人だろうと背筋をゾクゾク...続きを読むさせながら読んでいました。
とても素晴らしかったです。けれど、ルームメイト等と同じように、きっとああなってしまうんだろうなーという雰囲気のエピローグが個人的には残念。勿論その部分を含めて面白いのですが、私としては不幸を予期させる終わりは今一つ好きになれません。が、そんな不安要素までも引き込まれて毎回読んでしまいます。 薔薇の説...続きを読む明は多少長かったです。というより、色の説明以外にももっと数を絞って沢山のエピソードの方がよかったのかもしれません。美しさを讃える文章がやや単調かと。
前からファンだった今村さん。本屋にいったら文庫本の最新刊のコーナーで見つけて即購入してしまった。 最近は彼女の短編集ばかり読んでいたけど、やっぱり長編もいい。現実ばなれしたロマンチックな舞台設定が最高!!女の情念の渦巻くゴシックホラーという感じで、個人的にとても好きな作品だった。
美しい薔薇には棘がある 著者が神代植物園を訪れて描いたという薔薇の記述は、その美しさを読者に伝える。 西洋的なイメージがある薔薇だが、実は東洋の血を掛け合わせて作っているために、謎めいて魅惑的な花になったのだそうだ。 可憐な要望の中に鋭い棘をもっているために、正反対の代名詞であったり、死、美などのイ...続きを読むメージを持って語られることもある薔薇。 本書ではその薔薇が咲き誇る屋敷の中で殺人事件が起きる。 雪子という第一の夫人が亡くなった。 屋敷の住人たちは何かにつけ、雪子、雪子と懐かしむ。 どれだけ彼女は美しかったのだろう、どれだけ素晴しかったのだろう。 彼女の魅力は屋敷の皆を虜にした。 一方、第二夫人はつまらない女と評され、誰かに殺されたのか、自殺なのか曖昧なまま。 そして主人公の花梨は第三夫人となって屋敷に嫁ぐ。 まもなく誰かからの脅迫状が届く。 私の推理は半分当たって半分はずれた。 雪子にまつわる話は読みが当たる。 しかし第二夫人については外れた。 狂気、逃避。 これがヒントとなる。 結末が何とも苦い。 エピローグで暗示されるものがブルリと身を震わせる。 印象的だったのが、「新しいものはその部分から古くなっていく」という言葉。 新しいものは人目を引くが、飽きられ、忘れ去られるのも早い。 これは著者自身の戒めでもあるのかもしれない。
私にしては珍しく2日で一気に読んでしまいました。 読みやすく、先が気になる内容です(^^) ルームメイトと同様にラストにまだ続きを思わせる終わりかたでした。
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