【感想・ネタバレ】金雀枝荘の殺人のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年04月20日

普通に面白い。
ただ、本格ミステリーのトリックとしては若干の物足りなさを感じざるを得ない。また、犯人は予想は出来るかもしれないが、論理的に断定することは難しい。別に、そのことが問題になるわけではないが、フーダニットではないことを意味している。いや、ま、それが駄目とかそんな話じゃないんだけど。
現在で...続きを読むは出尽くしている感のある孤島密室物として、バランスが取れていて面白いことは間違いない。文章も軟らかで読みやすく、最後まで一気に読ませられる。
ただ、既にパターン化されている安定感からは抜け出せておらず、良くも悪くも上手すぎる作品になっている。
(ミステリ好きで)読んで損した。と思う人はほとんどいないと思うが、刺激を求めている人にとっては若干の物足りなさを感じるのでは。などと余計なことを考えた。

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Posted by ブクログ 2013年04月20日

登場人物の数が多い点を除くと、
館もののミステリーとしてはすっきりした印象の作品。

物足りなさのようなものと裏表ではあると思うけど
複雑なトリックや館の込み入った構造で勝負というより
館の雰囲気を楽しみながらスラスラと読める軽さが魅力。

序章が終章になっている作りはすごく綺麗にハマっていて
それ...続きを読むがなんだか強く印象に残った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年12月27日

館もののミステリーはお腹いっぱいの気があったが、これはかなりの良作だった!かなり奇怪な事件なうえ事件は数度起こり、しかも登場人物が三代にわたる家系からなるという多さだったが、トリックといい話の展開といい、理解し易く読み応えも抜群。エンディングでのエリザベートの霊云々の話は少し安易な気がしたが、冒頭の...続きを読む「序章という名の終章」を読み返すと気持ちよく落ち着く。

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Posted by ブクログ 2012年07月24日

うーむ、これぞ本格!って感じですな。
犯人はかなり早い段階から分かってしまったが、そのバックボーンまでは読めなかった!なんか、金田一少年にありがちな話だが、面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年11月04日

おもしろかった!
いわゆる断絶された別荘もの。
使い古されたネタだけど、その扱い方があっさりしていながらおもしろい。
こねくりまわしすぎて、わけわからん状態になっている本も多いだけに、わかりやすさが気持ちいいです。
いかにもな、本格風の登場人物とか、序章という名の終章とか、いい感じですねー。
今邑彩...続きを読むのイメージが変わりました。

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Posted by ブクログ 2011年03月14日

金雀枝の花が満開に咲くころ、1年に1度、かれらがこの館を訪れる。また、あの季節が廻って来た…。完璧に封印された館で発見された、不条理キワマル6人の死。過去にも多くの命を奪った「呪われた館」で繰り広げられる新たな惨劇、そして戦慄の真相とは。(紹介文参照)
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古本屋で購入した1冊。装丁から古めかしくて、本格的な匂いが漂っている作品だなぁと思う。
初め、登場人物が多そうで覚えられるか不安だったが、過去の記述と現在と未来で分けられているので、すんなりと頭に入ってきた。そこが本当にすごいと思う。
今回は全然犯人が分からず(というかどういうストーリー展開になるかも分からず/苦笑)流れに任せるまま読んだが、そこは今邑さん、きちんと2転3転してくれて満足だった!

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

読みやすいし面白い。一年前の謎の大量殺人事件に加えて現在のサスペンスフルな展開。どんでん返しも決まってるし犯人も意外といえば意外。「七人の小山羊」の見立ては魅力的だけどそこまでする必要はあったのかな?まあ理由は分からんでもないけど。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年01月02日

 いわゆる「館モノ」。館の名前の読み方のむつかしさは,全「館モノ」の中でもトップクラスだろう。「えにしだ」と読む。
 完璧に封印された館で,グリム童話の「狼と七匹の子やぎ」に見立て,6人を殺害するという事件が起こる。金雀枝荘では,70年近い前に使用人の無理心中事件も起こっており,完璧に封印された館で...続きを読むの殺害は,その呪いのようにも思われた。
 金雀枝荘は,実業家の「田宮弥三郎」が建てた館である。ドイツからエリザベートという娘を妻に迎えたが,わずか二年しか一緒には住まなかった。
 大量殺人事件が起こってから1年後のクリスマスに,生き残った田宮乙彦,松田杏那,松田類,鈴木冬摩の四人の田宮弥三郎のひ孫と,冬摩が連れてきた笠原美江という「霊が見える」という女性,そして謎の男「中里辰夫」の5人が事件に巻き込まれる。
 真相は,中里と乙彦は知り合いで,中里は乙彦から呼ばれて金雀枝荘にやってきた,乙彦の兄だった。乙彦と中里は,金雀枝荘で管理人をし,心中をした瀬川直吉という使用人の孫であった。弥三郎は,エリザベートが不倫をし,子どもを産んだので,乙彦以外の孫は自分の血を引いていないと思っていた。弥三郎は,自分の子どもを瀬川直吉に託したという過去があり,瀬川の子孫こそ自分の血を引くものと考え,瀬川子孫である瀬川栄吉の子を養子として引き取った。それが乙彦だった。弥三郎は,乙彦に全ての財産を引き継がせたいと考え,乙彦にほかのひ孫の皆殺しを託す。そして,乙彦が実行犯として殺人を実行した…というストーリー。
人 物描写がやや薄っぺらく,ドラマ性はあまりない。凝ったプロットのミステリで,「新本格」としてひとくくりにされそうな話。及第点ではあるが,傑作というほどではない。エリザベートという霊的な存在を絡めているので,綾辻幸人の人形館の殺人に近い肌触りである。★3かな。

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