今邑彩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前のストーリーの脇役が次の話で主観になる
一風変わった連作短編集。
連作とはいえそれぞれのストーリーは独立している。
…が、最後にあ〜そこに繋がるのね、的な。
一つ一つがいい具合に巧くできていて
短い中で大きな事件がある訳じゃないんだけど
どんでん返しがしっかりあって面白い。
短編はあまり得意ではないが連作はいいな〜。
谷川史子の漫画とか思い出す。
個人的には
「吾子の肖像」と表題作の「つきまとわれて」が好きかな。
「吾子の肖像」は絵画に遺した或る画家の密かな想い。
「つきまとわれて」は或るストーカーの忘れられない想い。
短編で★5は久しぶりかも。 -
Posted by ブクログ
自殺と見えた密室からの女性の墜落死。向かいのマンションに住む少女は、犯行時刻の部屋に男を目撃していた。少女に迫る、犯人の魔の手…また、同時刻に別の場所で起こった殴殺事件も同一人物の犯行とみられ――。衝撃の密室トリックに貴島刑事が挑む!(紹介文参照)
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怖かったの一言。そして結末が「この犯人ではありえないだろ」と思っていたまさにその人だったので本当に吃驚した。確かに最後のエピローグは要らない気もしたが…(笑)
ヒッチコックの裏窓を見ていただけあって固定概念が先立ち、推理する目(まぁもともとそんなものないけど)を曇らせられたなぁとただ -
Posted by ブクログ
「あいつが毎晩のようにわたしのベットにやってくるんです。そして本当は妻としなければいけない事を、わたしにしようとするのです。あいつが―わたしの養父が。」
深夜放送のラジオ番組「ミッドナイト・ジャパン」の木曜日。
その日のお手紙の紹介コーナーでは、養父と二人暮らししている「F女学院の少女A」の絶望の少女の声の手紙だった。
DJの新谷可南は、F女学院と思われる芙蓉女学院の教師の同級生の脇坂一郎に連絡して「少女A」に該当する生徒を調べてもらう。
その家庭環境に当てはまる生徒は、三人。
芙蓉女学院の教師と小さな開業医と警察を父親に持つ三人だった。
数日後、その一人の養父の教師が自宅で刺殺 -
Posted by ブクログ
東京の駅で拾った客を乗せ世田谷の家で降ろしたが、財布が無いのに気付き「金を取ってくる」と家に入ったがそのまま出て来ない。
痺れを切らして家に入るとそこには、お客ともう1人の男性の死体が・・。
すぐに通報して、警察が捜査を開始。1階の和室には、床下の土が掘られた後が、泥を追って2階に上がると泥だらけの女性の死体が・・・。
玄関以外の鍵が全て閉まっていて密室状態。さて、真相はいかに・・。
本庁に勤める貴島刑事が探偵役の物語です。
今邑さんのミステリーは、とにかく凄いです。ホラーも面白いですがそれ以上にミステリーの方が面白い。読んでる人を引き込む力があります。
本格ミステリーが好きな人 -