【感想・ネタバレ】少女Aの殺人のレビュー

あらすじ

「あいつが、わたしのベッドにやってくるんです。このままでは殺してしまうかも知れません……」深夜放送の人気DJ新谷可南は、養父と二人暮らしをしている『F女学院の少女A』という女子高生から投書を受ける。数日後、『少女A』の家庭環境にあてはまる生徒の養父が、自宅で刺殺されてしまう。一見単純な養父殺しに見えた事件の裏に存在する、複雑にからみあった人間関係。絶望の中で完全犯罪に生きる希望を求めた“少女A”を描いた、長編本格ミステリー。

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Posted by ブクログ

「あいつが毎晩のようにわたしのベットにやってくるんです。そして本当は妻としなければいけない事を、わたしにしようとするのです。あいつが―わたしの養父が。」

深夜放送のラジオ番組「ミッドナイト・ジャパン」の木曜日。
その日のお手紙の紹介コーナーでは、養父と二人暮らししている「F女学院の少女A」の絶望の少女の声の手紙だった。
DJの新谷可南は、F女学院と思われる芙蓉女学院の教師の同級生の脇坂一郎に連絡して「少女A」に該当する生徒を調べてもらう。
その家庭環境に当てはまる生徒は、三人。
芙蓉女学院の教師と小さな開業医と警察を父親に持つ三人だった。
数日後、その一人の養父の教師が自宅で刺殺されてしまう。

一見単純な養父殺人事件に見えたのだが・・・。
刑事の一つの引っ掛かりが、複雑に絡みあう人間関係を浮き彫りにさせてく・・・。
絶望の中で完全犯罪に生きる希望を求めた「少女A」を描いた長編ミステリーです。

と言う事で今邑さんの本格長編ミステリーです。
犯人は、薄々わかるかもですが、そこは今邑さんの面白さが前面にでて展開が読めないです。
お勧めしたいのですが、たぶんね〜探すの大変だと思います。
今回もとっても面白かったですよ。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新装版?の方を読みました。
あとがきを読む限り90年代の初版のものより少し修正がされているのかも?
本屋にあった表紙とも画像が違います。

本作の感想としては、犯人に同情をしてしまう部分や、幸せになって欲しかったと思う切なさが残りました。

私自身、家庭環境には色々ある生い立ちで、その影響が大人になってからも色濃く存在していると思いながら生きているので、読み進めて犯人が判ってから尚更犯人の幸せを願ってしまいました。

文章は読みやすく展開もテンポが良いのでサクサク読めます。
深いトリックなどは無いのでミステリー好きな方には物足りないかもしれません。

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2024年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二段組で文字数が多いにもかかわらず読みやすい。
古い作品だが今でも面白い王道ミステリー。

後半の加速が凄まじく一気に読んでしまった。
一喜一憂してしまう脇坂が不憫である。

ただ、犯人はそれとなく序盤〜中盤で分かってしまうのが残念。もう少し捻りが欲しかったような気もするが…やはり冒頭に書いた通り《王道》も良かった。

面白い作品でした。

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2024年06月03日

Posted by ブクログ

毎晩のようにベッドに侵入してくる義父。耐えられなくなった少女Aは殺害。該当者3人のうち、誰が少女Aなのか。

だんだんと犯人に近づいていくテンポがよく、限定された登場人物のおかげで、話に遅れることなくついていくことができた。ただの犯人探しではないミステリーが面白かった。、

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2024年08月27日

Posted by ブクログ

新聞の紹介欄で知りました。新しい作家さんを探していたのですが、面白そうだから読んでみました。読みやすい内容なので、速読でき楽しかったです。

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2011年03月29日

Posted by ブクログ

 人気ラジオ番組「ミッドナイト・ジャパン」のDJである新谷可南は、”F女学院1年の少女A”という匿名で番組に届いた手紙の内容が気になってしょうがなかった。それは、養父に毎夜のように性的虐待をされているため、いつか彼を殺してしまうかもしれないという悲痛なもの。掟破りとはわかっていたが、”F女学院”には心当たりがあり、また、偶然にもその学校の教師と同級生だった可南は、彼の協力を得て密かに調査を開始する。養父と2人暮らしで、該当しそうな少女は3人。もうあとは直接コンタクトをとって聞いてみるしかない・・・そう思っていた矢先、そのうちの1人の養父が殺される事件が発生した。

 前半はわりとありきたりな流れだったり、新谷の行動や、全てが繋がりすぎな事にも疑問が浮かんだりで、失敗か・・・?と思ったのだが、後半にすごい勢いで加速。浮かんだ疑問も全て解決され、納得のラストに。ただ、後半、自分が疑われていることに気付きながらも、「あれが見つからなければ大丈夫」と高を括っていた犯人には、いや、アレも隠し場所もバレバレだから、と思ってしまったけど(^^;(=そこには意外さも驚きも何もなかった)。

 絶版になっているが、とてもおもしろかったという評を見て探した本書。こういう隠れた名作本を探すのも楽しい。評価は4に近い3ということで。

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2011年08月31日

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