今野敏のレビュー一覧
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青山さんの活躍
大学の研究室をめぐって繰り広げられる人間関係、指導教授の権威や、アカハラ・パワハラなどの生々しい実態…これらの話だけだと、いかにもおどろおどろしいストーリーになってしまいそうですけど、やっぱり今野さんの才能ですね、いい意味で軽やかな読後感が残ります。さすが。
本書では、異才を放つSTのメンバーの中でも、特に青山さんの活躍が際立っています。教授の机って、散らかっていることが多い、研究は継続的なものだからなんていう説明、なかなか鋭いかも、とも思いました(私の机も、あっ、私も大学の教授なんですけど、も、だいたい散らかっています笑。でも、私は文系なので、ピラミッド型の理系の人間関係、大変そうだなあ…と -
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ネタバレシリーズ8作目らしい。色シリーズはいくつか飛ばしてしまったと、巻末解説を読んで気づく(苦笑)。
ま、いいか。順不同でしょ(笑)。
連ドラ版との、黒崎のキャラの違いが興味深かった。
この話を連ドラではああいう風にアレンジしたのね♪
・・・が、感想の全てかな。
しかし、竜崎さんの物語との、この作風(雰囲気)の違い…。作家さんって、凄いねぇ。としみじみ思う。
★3つ、7ポイント。
2019.12.19.古。
※↑なんか評価低めにしちゃってはいるけれど、好きなシリーズなのは間違いない。既巻は逐次読んでいく予定。
※色シリーズの既読と未読が定かでない…(苦笑)。
赤と青は確かに読んだ記憶があ -
Posted by ブクログ
ネタバレFC(フィルムコミッション)シリーズ第2弾。
前作があまりにも駄作過ぎたので、このシリーズは読まないかなと思いましたが、舞台が大森署と聞いて読みました。
なんと、竜崎去りし後の大森署管内での映画撮影での殺人事件なので、なじみの面々が登場して今野ファンとしては楽しめました。
特に、大森署員たちだけでなく、他のシリーズにも登場する池谷管理官や田端課長も美人女優にはだらしないようすもあったり、いつもの雰囲気と違ったコメディタッチで面白かったです。
もちろん事件自体は今一なのですが、楠木の公務員気質も鮮明で、他のシリーズ(例えば湾岸署など)も舞台にして続けてもいいような気がしました。 -
Posted by ブクログ
四人の作家による、4編の警察小説。
「消えたホトケ」
トップバッターは今野敏。
前作でも登場した、萩尾と武田のコンビがいい。
決してかっこいいとは言えない萩尾と、若干腰掛け(他部署への)の武田が織りなす物語は、テンポが小気味よい。
コロンボを彷彿とさせる、ちょっと冴えない感の漂う先輩警官の武田は、誇り高きプロフェッショナルだ。
物語は「ボタンの掛け違い」によって答えが見つからない。
ダメなら元に戻ってみよ。
この考え方は、今、仕事に行き詰まる私にとって家族や先輩に言われるよりもすっと心に入ってきた。
できるかな、明日からの仕事。
抜け出せるかな、苦悩から。
頑張れるかな、きっと、大丈夫。