西澤保彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ腕貫探偵シリーズのスピンオフ的な感じ。
腕貫さんが好きだから読んでみたけど、ちょっと微妙だった。
ストーリーがとっ散らかってる。
一応ミステリだけど、推理モノって感じではない。
主人公・住吉ミツヲが、勤務先の高校関係者の殺人事件に巻き込まれていくんだけど、実はミツヲは三年前の弟の死をきっかけに記憶障害に陥っていて、彼を救おうとする周囲の人間が仕掛けた壮大な芝居(荒療治)に発展してゆく。
腕貫さんシリーズの中ではこれまでにない大事件だったわりに微妙だったわけを考えてみた。
まず、腕貫さんがほとんど出てこない。腕貫さんファンとしては物足りなかった。
次に「病んでました」オチが個人的に好きじゃな -
Posted by ブクログ
ネタバレ長編。
『小説家 森奈津子の華麗なる事件簿』を読んだあとに挑んだので、百合官能小説にも大分免疫が出来たらしく、読んでてわりと楽しかった。長編ということでまとまりがあったし、一応ミステリの体を保ってたし。
文庫化される際に収録が発表順じゃなかったらしく、本作品は時間軸としては『…華麗なる事件簿』の「なつこ、孤島に囚われ。」のあとに来るらしい。『…華麗なる事件簿』で唐突に出てきた宇宙人シロクマも、この作品が初登場らしい。本作品を読んでいろいろ繋がった。
「たまたまその場に居合わせた女性が宇宙人によって疑似ぺニスを生やされ、それは射精すると消えるけど寝るとまた復活し、この体質が元に戻るには半年かか -
Posted by ブクログ
「依存」で精神的に不安定な状態に陥ってしまった匠を支えるため、高瀬は匠と共にしばらく姿を消す。
その間、祐輔の飲み会に久しぶりに顔を見せた曾根崎が帰り道で刺殺されてしまう。
彼は何故殺されなければならなかったのか?
彼は何故自宅とは遠く離れた場所にいたのか?
どうしても納得できなかった祐輔は、事件を調べ始めある結論に達するのだが・・・。
犯人の冷徹な思考回路が怖い。
自分の利しか考えない計算高さと、ためらいなく実行してしまう心が怖い。
意外な動機と犯人。
タイトル「身代わり」が、読んだ後にはより一層深い意味を持って感じられる。
匠と高瀬の間に流れる空気が好きだ。
辛いことがあっても、苦しくて