西澤保彦のレビュー一覧

  • 下戸は勘定に入れません

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    タイムスリップミステリーというコピーに惹かれて購入。実際はタイムスリップというより、パストビューワー的な能力。
    短編連作的な作品になっているが、主人公が常に死にたがっているところがベースになっている。それなりにおもしろく読ませてもらったが、能力の設定が曖昧だったり、意識の共有という反則技が出たりするのは残念。しかも、主人公が若い女性にモテてるのはややしらける。しかも、他人の行動にあれだけ気を配り、洞察できる人間が、自分への好意に無頓着なのは違和感がある。

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    2016年10月18日
  • 腕貫探偵

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    構成は手を変え品を変え、飽きがこないように工夫されている。「サービス」でなく「サーヴィス」ってのもそれっぽくてよい。
    しかし、ミステリとしては…うーん。安楽椅子系なのだろうか、ほぼわかるはずのない謎を腕貫さんが解いてしまい、おいてけぼり感がある。腕貫さんでなくてもいいような…

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    2016年10月18日
  • 方舟は冬の国へ

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    ネタバレ

    うーん、何というか、モヤモヤとした終わり方でちょっと喪失感がでてきた。最後がハッピーエンドみたいなかっこうで終わっていたので、まだ救いようがあったが、どうにも腑に落ちない。

    設定自体はなかなか面白いと思ったが・・・偽りの家族が徐々に愛を深めていく過程は本当にほのぼのとしていてなんだかいいなあって気がしてくる。しかし、中盤あたりから精神感応現象なる訳のわからない、要するに「テレパシー」が現れ、いかにもSFっぽくなってくる。

    しかも、その原因が娘「レイナ」だというのがラストで明かされる。その上、アメリカ合衆国がどおのこうの、「非有都市の完全体」?「超人類」?などと理解しえない言葉が飛び交いちょ

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    2016年09月25日
  • 下戸は勘定に入れません

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    ジャケ買いの一冊、同じ面子で同じ酒を飲むと酒の相手を道連れに過去へタイムトラベル行い謎を解き明かすミステリー仕立ての呑兵衛SF小説。人の絡みが広瀬正氏の名作「マイナスゼロ」を思わせるところも少しありとても楽しめました。

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    2016年09月25日
  • モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵

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    グルメ女子大生ユリエの兄・住吉ミツヲは母美津子の強引な計らいで美津子の母校でもある女子校で教鞭をとることになる。個性的な同僚たちやかわいい女子高生に翻弄されながらも、なんとか働いていたのだが、次々に同僚たちの妻が殺害される事件が起きる。しかも、そのうちの一人はミツヲ自身が刺殺してしまったようだがその記憶はなく……果たしてミツヲは本当に殺人を犯してしまったのか?

    奇妙奇天烈、荒唐無稽、そんな腕貫探偵シリーズの中でも随一の無茶苦茶っぷり。住吉一家がはちゃめちゃすぎる。怖い。内容はまさにタイトル通り。勢いで読んでしまったけど、人によってはたぶん辛い長さ。

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    2016年09月13日
  • 方舟は冬の国へ

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    西澤保彦のノンシリーズ超常設定ミステリ。
    著者特有の魅力である、非日常的な舞台とあくまでロジカルな会話型の謎解きは、形を成してはいるものの弱い。設定の派手さや、想像を超えてくるような展開はなかった。
    また、バックの大きなスケールに対し、話自体は周囲だけですんなり決してしまっているのも気になる。
    他方で、汎用性の高いイイ話ではある。惹かれるあらすじに、のめり込み易い文章とキャラクター。そういった面は、他作に見劣りすることはない。
    入門編というところか。
    3+

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    2016年08月08日
  • 麦酒の家の冒険

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    ベッドと大量にビールが入った冷蔵庫しかない山荘という謎を主人公たちがビールを飲みながら推理し合う安楽椅子探偵もの。各登場人物の案とそれをひっくり返す反証の提示は小気味良いが長編で読むと疲れるなぁ。

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    2016年07月10日
  • 殺意の集う夜

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    ネタバレ

    サスペンスと本格ミステリをぐちゃぐちゃに詰め込んだ西澤作品。
    20年前の作品とは思えないほど、雰囲気が冷徹で、展開がぶっ飛んでいる。これでキャラクターがもっと独創的ならメフィスト賞作品のよう。
    どの作品もそうだが、設定が非現実的なのにロジカルに探偵していく骨格は読んでいて飽きない。
    ただ今作は、登場人物の誰しもが最後まで全体を紐解けずに終わるという点で少しもったいなかった。そこに至った上での心理や結末の描きっぷりも、著者の読みどころであると思うので。
    3

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    2016年07月08日
  • 動機、そして沈黙

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    西澤保彦、ノンシリーズ短編集。
    猟奇的だったり、アブノーマルな印象のある話を集めた作品集。
    奇抜で特異な謎は、やっぱり著者にしか出来ないとは思う。一方で、やはり謎解きのプロセスが乏しい。意外で、かつロジカルな真相ではあるものの、探偵役がそれを掴むきっかけが弱い。
    例えそれでも面白いと思ってしまう、例えば表題作や「九のつく歳」なんかを読むと、この作家はなかなかやめられない。
    3

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    2016年04月22日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    腕貫探偵シリーズの短編集。
    捻りの効いたミステリと、それを無駄遣いしない意外な真相は、この著者の魅力。
    今作は特に、起承転結の前二つが冴えていた。四話それぞれ違った形で始まり、違った展開で安楽椅子探偵の推理に至るわけだが、元々凝った、つかみどころない謎を、更に語りの上手さで摩可不思議なものにしていく展開が、一定ののめり込みを生む。
    強いていえば謎解きの過程がさっぱりしていのが残念だが、それは作風上致し方ないか。
    真ん中の二作がお気に入り。
    3+

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    2016年05月10日
  • 麦酒の家の冒険

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    西澤保彦の初期作品。匠千暁シリーズの長編。
    著者の初期作品は、色々な面で、どちらかといえば斬新で、でも安定して読めるものが多い。
    このシリーズは、限定的な情報を元に酒を飲みながら大学生が半分妄想を築くように不可解な事象を解明していくものだが、そんな喜劇を、とにかく会話で押し倒す、という構造で作っているのがユニーク。
    更に、会話文が丁寧、というか決め細やかなのがよい。不必要な部分を敢えて散りばめることで、リアリティとテンポをはらんだものになっており、読みやすさを生んでいる。
    ネタや結末も、ちょっと他の作家にはない感じで魅力的だ思う。
    まだまだ未読作があるので、順次読んでいきたい。
    3+

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    2016年03月30日
  • 殺す

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    ネタバレ

    動機の異常性と終盤にかけての犯人の意外性などロジック面ではさすがの冴えを見せるのだが、如何せん「何故、殺したか?」の理由が理はあるけど、納得はしにくいという点で評価が分かれるところか。一方で、ある人物はタイトル通りに単に「殺す」だけという動きをしており、これが本当に本筋とは殆ど関係ない上にこれといった着地も見せないという凄まじい演出を取っている。敢えて意義を取るとすれば、それこそ理由があろうがなかろうが「殺す」とはこういうことだ、ということを見せたかったのかもしれないな。

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    2016年03月30日
  • モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵

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    腕貫探偵シリーズ第三作。主人公が裏側に回った長編。
    展開も人物も喜劇的で、テンポも良いので読み易い。
    思わせ振りなプロローグから、肉付けするように謎を上乗せしていき、最後まで引っ張って伏線をまとめて回収する、という構造も雰囲気とマッチしてよかった。
    強いていえば、謎解きの過程がほぼすっとばされていて、ただの種明かしになっている点は残念。
    それにしても、このシリーズは著者にしてはやけに爽やかなオチばかりで、なんだか気味が悪い。
    3+

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    2016年03月08日
  • 身代わり

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    トリックには途中で気づきましたが、これは推理を楽しむものじゃないんですね。
    大学生のキャラと彼らが推理していく様子を読んで楽しむものなんですね。
    シリーズのようなので、他も読んでみたいです。

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    2016年03月07日
  • 黄金色の祈り

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    若い時期の自意識と他人視点の無さ、楽な方へ流れたい弱さ、ナルシズム、人に追い抜かされる恐怖辺りをものすごく露わに書いている小説。
    いわゆる今風の臆病な自尊心と尊大な羞恥心。

    読んでて辛いものが有りましたが、他者のこのような思考を登場人物のものとして辿れるのも小説の良さと思います。(エッセイとしてなら面映ゆくてムリかな)
    謎要素についてはオマケみたいなもの

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    2016年05月01日
  • 彼女はもういない

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    ビブリオバトルで見た。
    読みたくなって読んでみた。
    ん~、バトルで見なければ選ばないかなぁ。
    後味がよくない。
    もう一度バトル、見てみよう。

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    2016年01月05日
  • ぬいぐるみ警部の帰還

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    主人公の音無警部を筆頭に、色んな個性もった登場人物が出て来るのに、イマイチ設定が生かし切れてない気がする

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    2015年12月21日
  • ぬいぐるみ警部の帰還

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    ぬいぐるみ警部より、妄想女刑事さんやミステリオタク刑事さんの方がキャラが濃い。むしろ警部、さっさと事件解決してるのにサラッとしてます。

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    2015年12月17日
  • いつか、ふたりは二匹

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    たしかにミステリーとしては物足りない。伏線も明らかで、真相もすぐに読める。やはりジュブナイルとして読むのが正解か。

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    2015年11月26日
  • 生贄を抱く夜 神麻嗣子の超能力事件簿

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    〈チョーモンイン〉神麻嗣子シリーズ七冊目。今回は神麻嗣子、保科匡緒をはじめとする主要人物がほとんど出番がなく、シリーズ物としてはやや物足りなく感じました。「殺し合い」に関してはあまりにもやりきれなくて、ちょっと苦手なラストでした。やっぱり、持つならテレポーテーションかな。他所のテーブルから食べ物をテレポーテーション、食事を味わった後、食道を通るタイミングで、元の持ち主の胃袋にテレポーテーションで返す…いいじゃないですか!(笑)

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    2015年11月08日