西澤保彦のレビュー一覧

  • 彼女は逃げ切れなかった

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    姉妹の特殊能力が活躍する内容かと思ったら、ほぼなくても問題ない話ばかりだった。そちらを期待すると残念かもだけど、各話は嫌いではない。一作目のタイトルと三作目の犯人のやり切れなさが印象的でした。

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    2025年04月11日
  • 人格転移の殺人

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    ネタバレ

    以下、ややネタバレ。


    正直、ちょっと微妙でした。☆2.5くらい。
    人格転移の設定自体は面白く、事件が起きるまではワクワクしましたが、一日で大量殺人になるので、せっかくの設定が生かせていないと思いました。
    大量殺人だと、けっきょく、だれがだれに人格転移していたかという複雑な問題設定が台無しになりますよね。
    動機の面でも、ぜんぜん納得できませんでした。そんなことで人を殺すことはまあないでしょう。心理的な面での説得力に欠けていると思います。
    最大の問題は、犯人が殺した順番です。設定では、人格転移が時計回りに進み、いつ人格転移が起きるかはまったく予測できないとなっています。そして、犯人は時計回りに

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    2025年04月05日
  • 新装版 七回死んだ男

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    ネタバレ

    面白かった。
    後継者争いのために集まった大庭家と鐘ヶ江家。主人公の久太郎は同じ日をループしてしまう体質。久太郎が目を覚ますと同じ日がループしてしまい、さらに1周目には生きてた祖父が殺されてしまっていた。祖父の死を回避するために久太郎が奔走する話。
    人が死ぬミステリーだけど、ポップでコミカルな感じの小説。
    久太郎が1周ごとに犯人だと思われる人を拘束するけどそしたら次の犯人が現れる。しかも動機が分からないしなぜかみんな同じような手口。実は他殺だと思っていた事件は突然死だったというオチ。しかも久太郎が想定した日とズレていて久太郎も一度死んでいた。犯人が同じような手口なのもループの性質が関係してたり色

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    2025年03月23日
  • あの日の恋をかなえるために僕は過去を旅する

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     二十三年前に父親を殺され未解決のまま家族全員が望まぬ人生を送る中で主人公がその時代にタイムスリップし、そこで知り合った姉の恋人である少女と共に事件を回避するために奔走するSF仕立てのミステリーで、タイムパラドックスを始めとしたSFの理論的なストーリーが面白かったものの恋愛描写に頁を割きすぎてミステリーとしては薄味だな、と感じてしまった。

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    2025年03月20日
  • 走馬灯交差点

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    読みものとしては、めちゃくちゃ先が気になってしまうしはちゃめちゃでサスペンスで何が起こっているかわけわからん感じでいい。
    ただミステリとしてどうなの?がありましたが、なるほどこういう特殊設定だからのオチはさすが。

    2834冊
    今年62冊目

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    2025年03月06日
  • 神のロジック 次は誰の番ですか?

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    結末に驚きはしたもののそこまで感情移入できるようなキャラクターもいなかったのでほぅほぅ!というくらいの感情でした。面白かったですけどね!

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    2025年02月25日
  • パズラー 謎と論理のエンタテインメント

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    ネタバレ

    故郷で開かれた同窓会に20年ぶりに参加した作家は同級生の死を誤解していたことを知り…『蓮華の花』。
    フロリダの田舎道で死亡した日本人留学生の男性の袖口には卵が付着していた…『卵が割れた後で』。
    数年ぶりに立ち寄った書店で買った本に挟まっていた謎の紙片と奥付けの書き込みに女子高生が悩まされる『時計じかけの小鳥』。
    息子の刑事が語る解決した事件の謎を、元刑事の父が解き明かす『贋作「退職刑事」』。
    女性を拉致・暴行を繰り返したハイスクールの問題児と舎弟が殺されたと、同級生の少女の家に舎弟の1人が押しかけてくる『チープ・トリック』。
    クラスメイトの男子を同級生の少女が殺害した。しかし主人公は犯行時刻と

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    2025年02月11日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    多種多様な作風を楽しむにはうってつけだが、どんでん返しが待ってるというよりは奇妙な話が集まっている印象。
    タイトルと内容の不一致を感じる一冊。
    私だったら、「少し奇妙なミステリ短編集」というタイトルにする。

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    2025年01月02日
  • スリーピング事故物件

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    女性3人がルームシェアすることになった部屋、そこは所謂事故物件といわれるもので、昔殺された人がいて、しかも心霊現象的なことが起こるっていうもの。
    で、ひょんなことから3人のうちの1人が、その殺された人と、ワープロ?を通じて交信できることがわかったから、事件解明に乗り出すって感じ。
    なんかすごい、そうなるんか、、?って感じの話ではあった。話が出来すぎてる感と、そうはならんやろ感が混ざってる感じ?
    キャラクターがみんな個性的というか、こちらもこんなになる?感が凄かったけど、おいらの周りは大人しい人が多いからなのだろうか←
    とにもかくにも、犯人が役者的演技力だなって思いましたねฅ(*‎´꒳`*ฅ‪)

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    2024年12月11日
  • モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵

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    序盤はミツヲに“イラッ”としまくる笑

    最終盤【一人称で物語られる内容はいちいち疑ってみることをお勧めする】
    そうあっても、やっぱり「やられた!」感が。

    すでに刊行されてる3作品から、アクの強…(´ρ`*)コホンコホン個性豊かな面々が絡み合う本作。
    シリーズ初の長編。ただ、腕貫(ダーリン)の出番はフィクサーとしてのみ。

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    2024年10月31日
  • 彼女は逃げ切れなかった

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    ネタバレ

    【収録作品】
    第一話 彼女は逃げ切れなかった
    第二話 男はごまかし切れなかった
    第三話 ふたりは愛し合い切れなかった
    第四話 誰ひとり戻り切れなかった
    第五話 それは彼女が逃げ切れなかったから

    相変わらずの同性愛に読めない名前。
    双子の超能力がいまひとつ生かし切れていないような気がする。論理的解決というには強引な感じ。

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    2024年10月29日
  • 走馬灯交差点

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    ネタバレ

    視点人物に好感が持てないので読み進めるのがしんどかった。妻公認で不倫を楽しむ女性、娘の体で人生生き直そうとする母、若い女にやたらギラついた目線を向ける既婚壮年男性…好きになれない人物が殺人を企てようが殺されようが恋愛しようがその結果こんなに困ってる、となってもどうでもいいというか…。特に娘の体を乗っ取っておいて大泣き始める母親のシーンはなんだこの茶番は、と。

    メインの構造それ自体は相変わらず面白い。この世界はこういう特殊ルールに従って動いている、と思っていたがそのルールは実は!? というゆさぶりが西澤作品の醍醐味の一つだが、視点人物がルールを把握している人物からそうでない人物に変わってしまう

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    2024年10月26日
  • 彼女は逃げ切れなかった

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    元刑事の纐纈古都乃と姪だけど養子縁組により娘になった、ほたるも又刑事と言う職業。
    元刑事と現役刑事のコンビの短編集。

    親子のテンポの良さが軽快でした。
    是非今度は長編が読みたいです。

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    2024年10月24日
  • 殺意の集う夜

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    どんどん疾走感が増していって最後に近づけば近づくほどページを捲る手が止まらない〜というような作品でした。まず設定に驚き、ふたつのお話がどう絡み合っていくのかドキドキしながら読み進め、なんと〜?!バンっ!という感じで幕を引き「お口あんぐり」状態で終わりました。また一から読んだら違う見方ができるかな。わたしは楽しんで読めました。

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    2024年10月16日
  • 彼女は逃げ切れなかった

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    警察を早期退職した古都乃。
    近所の不思議な双子の姉妹と相まって広がる連作ミステリー。

    なんかのシリーズものだったか?とおもったけど、そういうわけでもなかった。
    纐纈って前にも出なかったっけ?

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    2024年10月01日
  • 彼女は逃げ切れなかった

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    奇妙な事件に立ち向かえ… 刑事を退職した古都乃の深い考察が光る連作短編集 #彼女は逃げ切れなかった

    ■あらすじ
    刑事を早期退職した女性である古都乃は、ある朝ひき逃げ事故を目撃する。さらにその後、トランクからは別の死体が発見されてしまうのだ。その事故は双子の姉妹も目撃しており、古都乃は彼女たちから特別な力を感じるのであった…
    元刑事が様々な奇妙な事件の考察が展開される、連作短編ミステリー。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    なんという粘り気がある会話と心情描写。本作は刑事を引退した古都乃視点で物語が綴られていく。様々な事件や関連情報が提示された上で不可思議な謎に挑んでいくのですが、そのほとんどは

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    2024年09月26日
  • 夢魔の牢獄

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    西澤保彦先生のSF×ミステリーは癖になりますねー
    夢で過去の事件を解明すると言う
    なんとも、興味を惹く作品です。
    ただし、性的描写がすごく多いです。
    苦手な方はご遠慮下さい!
    でも、西澤保彦先生にしては少しもの足りなかった感じがします。
    西澤保彦先生の作品が大好きな故に期待値が高くなっている自分です。

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    2024年10月15日
  • 夢魔の牢獄

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    ネタバレ

    主人公が、夢の中でタイムリープして過去の友人知人に憑依することができる能力を持つ特殊設定ミステリ。あだ名が複数ある人物がいたりと人間関係が掴みづらく、また唐突な場面転換が多く(特にこの作品の場合は夢の中でかつ年代も飛ぶので)リーダビリティは高くない。かつての友人たちの性的嗜好も奔放で入り乱れ過ぎていてミステリの根幹として肝心の殺人事件とその真相がすっきり入ってきませんでした。ラストで明かされる犯人もああ、そうなの?と言った感想であまりカタルシスは得られませんでした。

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    2024年09月23日
  • 走馬灯交差点

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    西澤保彦さんらしい人格入れ替わりミステリ。人物関係も無駄に複雑。読んでいくとどんどん繋がっていく感じは面白いけど、そこまでが長い。
    結局、誰が誰を殺したんだ?という感じではあるが、まぁ楽しめた。人に勧められるかというと難しい。

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    2024年09月16日
  • こぼれおちる刻の汀

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    SFの遠未来パートと現代のパートが交互に描かれているが、このどちらも両立させる力技に感服した。
    物語として、娯楽として様々な趣向が凝らされていて面白い。二つの要素も無理なく両立できている。ただ、その力技が過ぎるクライマックスはさすがに無理があるのでは。

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    2024年08月07日