西澤保彦のレビュー一覧
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ネタバレ以下、ややネタバレ。
正直、ちょっと微妙でした。☆2.5くらい。
人格転移の設定自体は面白く、事件が起きるまではワクワクしましたが、一日で大量殺人になるので、せっかくの設定が生かせていないと思いました。
大量殺人だと、けっきょく、だれがだれに人格転移していたかという複雑な問題設定が台無しになりますよね。
動機の面でも、ぜんぜん納得できませんでした。そんなことで人を殺すことはまあないでしょう。心理的な面での説得力に欠けていると思います。
最大の問題は、犯人が殺した順番です。設定では、人格転移が時計回りに進み、いつ人格転移が起きるかはまったく予測できないとなっています。そして、犯人は時計回りに -
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ネタバレ面白かった。
後継者争いのために集まった大庭家と鐘ヶ江家。主人公の久太郎は同じ日をループしてしまう体質。久太郎が目を覚ますと同じ日がループしてしまい、さらに1周目には生きてた祖父が殺されてしまっていた。祖父の死を回避するために久太郎が奔走する話。
人が死ぬミステリーだけど、ポップでコミカルな感じの小説。
久太郎が1周ごとに犯人だと思われる人を拘束するけどそしたら次の犯人が現れる。しかも動機が分からないしなぜかみんな同じような手口。実は他殺だと思っていた事件は突然死だったというオチ。しかも久太郎が想定した日とズレていて久太郎も一度死んでいた。犯人が同じような手口なのもループの性質が関係してたり色 -
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ネタバレ故郷で開かれた同窓会に20年ぶりに参加した作家は同級生の死を誤解していたことを知り…『蓮華の花』。
フロリダの田舎道で死亡した日本人留学生の男性の袖口には卵が付着していた…『卵が割れた後で』。
数年ぶりに立ち寄った書店で買った本に挟まっていた謎の紙片と奥付けの書き込みに女子高生が悩まされる『時計じかけの小鳥』。
息子の刑事が語る解決した事件の謎を、元刑事の父が解き明かす『贋作「退職刑事」』。
女性を拉致・暴行を繰り返したハイスクールの問題児と舎弟が殺されたと、同級生の少女の家に舎弟の1人が押しかけてくる『チープ・トリック』。
クラスメイトの男子を同級生の少女が殺害した。しかし主人公は犯行時刻と -
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女性3人がルームシェアすることになった部屋、そこは所謂事故物件といわれるもので、昔殺された人がいて、しかも心霊現象的なことが起こるっていうもの。
で、ひょんなことから3人のうちの1人が、その殺された人と、ワープロ?を通じて交信できることがわかったから、事件解明に乗り出すって感じ。
なんかすごい、そうなるんか、、?って感じの話ではあった。話が出来すぎてる感と、そうはならんやろ感が混ざってる感じ?
キャラクターがみんな個性的というか、こちらもこんなになる?感が凄かったけど、おいらの周りは大人しい人が多いからなのだろうか←
とにもかくにも、犯人が役者的演技力だなって思いましたねฅ(*´꒳`*ฅ) -
Posted by ブクログ
ネタバレ視点人物に好感が持てないので読み進めるのがしんどかった。妻公認で不倫を楽しむ女性、娘の体で人生生き直そうとする母、若い女にやたらギラついた目線を向ける既婚壮年男性…好きになれない人物が殺人を企てようが殺されようが恋愛しようがその結果こんなに困ってる、となってもどうでもいいというか…。特に娘の体を乗っ取っておいて大泣き始める母親のシーンはなんだこの茶番は、と。
メインの構造それ自体は相変わらず面白い。この世界はこういう特殊ルールに従って動いている、と思っていたがそのルールは実は!? というゆさぶりが西澤作品の醍醐味の一つだが、視点人物がルールを把握している人物からそうでない人物に変わってしまう -
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奇妙な事件に立ち向かえ… 刑事を退職した古都乃の深い考察が光る連作短編集 #彼女は逃げ切れなかった
■あらすじ
刑事を早期退職した女性である古都乃は、ある朝ひき逃げ事故を目撃する。さらにその後、トランクからは別の死体が発見されてしまうのだ。その事故は双子の姉妹も目撃しており、古都乃は彼女たちから特別な力を感じるのであった…
元刑事が様々な奇妙な事件の考察が展開される、連作短編ミステリー。
■きっと読みたくなるレビュー
なんという粘り気がある会話と心情描写。本作は刑事を引退した古都乃視点で物語が綴られていく。様々な事件や関連情報が提示された上で不可思議な謎に挑んでいくのですが、そのほとんどは