西澤保彦のレビュー一覧

  • 仔羊たちの聖夜

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    ネタバレ

    タックとタカチが初めて会った去年のクリスマスイブ、ボアン先輩に振り回されるまま行われたプレゼント交換、一人の女性が身を投げたその日から一年後に再び身を投げたのは僕らの友人だった。

     クリスマスイブの日に起こった3つの身投げの真相を今回はタカチメインで探求していく。前作は酒を交えたかなり軽いミステリーだったのに対して、本作は家族関係の醜さをタカチの過去にも触れながら解き進める非常に重いミステリーになっている。ボアン先輩とウサコには常に笑っていてほしいものである。時候を意識したけどクリスマスに読むような本じゃなかったね、甘いケーキでも相殺できないくらいビターな結末なので。

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    2023年05月13日
  • 幽霊たち

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    主人公の横江継実は特殊な能力を持っていた、幽霊が視え、声を聴くことができるのだ。 ある日まったく知らない事件の事情聴取を受けることになる、容疑者の男から指名を受けてしまったらしいが横江は何の身に覚えがない。 しかし過去の記憶と目の前にいる従妹の幽霊が何かを握ってる気がする・・・、現在と過去、現世と黄泉が交わる超絶ミステリ。

     西澤×幽霊でSF的な作品を想起した方も多いかもしれませんが、今作は主人公含めた一般人に事件を解決させる推理合戦よりの作品ですね。 幽霊の要素はあくまで主人公に付属する副次的なものです。 
     本作を読んで多くの方が抱きそうな感想は「分かりづらっ」でしょうね。 名前、家系図

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    2023年05月13日
  • 腕貫探偵、残業中

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    腕貫さんの所には食事の時も非番の時も相談が舞い込む、シリーズ第二作。 

    腕貫さんも宛ら、ユリエちゃんのキャラが良かった。 クオリティも申し分なし。

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    2023年05月13日
  • 腕貫探偵

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    市民サーヴィス課臨時出張所櫃洗市一般苦情係、腕貫をしたその男に寄せられるのは些細な悩みから殺人事件まで様々。 パイプ椅子に座った探偵が概要だけで事件解決!?

     役所勤めの腕貫男が冷静井に事件を解決してゆく短編集、シリーズ第一作。 短編集としてはかなり良かったです。

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    2023年05月13日
  • パズラー 謎と論理のエンタテインメント

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    色々な趣向を取り入れ、ロジックに趣きをおいた6編からなるミステリ短編集。
    「蓮華の花」「時計じかけの小鳥」「アリバイ・ジ・アンバビレンス」の3編は面白かったけどそれ以外がちょっとイマイチだったかな

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    2023年04月28日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    ⚪︎短編集
    ▪️再生 綾辻行人
     ★★☆☆☆
     ホラー>ミステリー

    ▪️書く機械 有栖川有栖
     ★★★☆☆
     世にも奇妙な物語のような空気感

    ▪️アリバイ•ジ•アンビバレンス 西澤保彦
     ★☆☆☆☆
     文体や展開がラノベ感があって合わなかった

    ▪️蝶番の問題 貫井徳郎
     ★★★☆☆
     探偵役のキャラクターが好感が持てる

    ▪️カニバリズム小論 法月倫太郎
     ★★★★☆
     グロ寄りの描写もあるが、まさにどんでん返しの面白さ

    ▪️藤枝邸の完全なる密室 東川篤哉
     ★★☆☆☆
     コメディ寄り

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    2023年04月26日
  • 逢魔が刻 腕貫探偵リブート

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    腕貫探偵シリーズ。とはいえ今回はスピンオフに近い。腕貫探偵が出てくるのは最後の短編のみ。他は他の登場人物がメインであったり傍観者で終わる。
    作品そのものはバラエティに富んでいて面白い。最後は一捻りある所も良い。

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    2023年04月21日
  • 腕貫探偵

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    市民サーヴィス課臨時出張所
    櫃洗市のみなさまへ
    日頃のご意見、ご要望、なんでもお聞かせください
    個人的なお悩みもご気軽にどうぞ
    櫃洗市一般苦情係
    との不思議な貼り紙と共に、
    ひょろりと鉛筆みたいに細身で、ひと昔前の肺病病みの文学青年みたいに尖った風貌に、丸いフレームの銀縁メガネ。若いのか年寄りなのかよくわからない。無造作に切り揃えたとおぼしき髪には白いものもちらほら混じっているようだが、基本的には年齢不詳。むっつりとした表情や黒っぽいネクタイが如何にもお役所的に堅い感じだが、両腕の肘まで黒い腕貫を

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    2023年04月21日
  • 依存

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    ネタバレ

    タック&タカチシリーズ。
    約20年ぶりの再読。昔読んだときもやたら重いと思った記憶があるが、やはり重い。前作のスコッチゲームから引き続く「親からの支配」のようなものが物語の根底に流れている。正直、私の親にそれほど不満はなく、なかなか共感はできないのだが、おじさんになりすぎて忘れてしまった気持ちもあるのかもしれない。ただ哲学的に考えすぎる若者ならではの思いをベースにしているかもしれない。
    しかし、長い。ストーカー事件や幽霊事件など、本筋と関係なさすぎる事件の謎解きが長すぎる。全てタックが抱える問題に繋がるものではあるのだか、ちょっと作者が書きたいことを詰め込み過ぎかなあ。
    これらの事件を

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    2023年04月15日
  • 人格転移の殺人

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    SF+ミステリーというのはあまり読んでこなかったので、設定は個人的ヒット。

    しかし6人もの人物が人格と体が入れ替えられて混乱する。途中から物凄いハイペースで転移するもので頭が付いていかない。最後ハッピーエンドなのは良かった。

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    2023年02月11日
  • 死者は黄泉が得る

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    これはクリスティンのための物語だ。館の中で早々に殺されはするものの、館のパートにおいても彼女が物語を支配しているのは後半まで読めば分かるとおり。
    もう一方のパートでも恐ろしい殺人者に怯える美貌の妻として存在感を放つ。そして物語の結末まで、クリスティンは中心に座している。

    だが、エピローグを読んだとき、これが誰のための物語だったのかという印象は一変する。物語半ばでほとんど舞台から降りた二人。その二人のために収斂する物語は、賛否があれど、一輪花のようなささやかな美しさをたたえていると思う。

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    2023年02月01日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    各々が自ら推薦した「どんでん返し系」短編アンソロジー。
    綾辻さんと東川さんのは既読済みだったが、サラッと読めて面白かった。
    ◆個人的には西澤さんの「アリバイ・ジ・アンビバレンス」が好きだった。探偵役の二人の関係・やりとりが好きで、この二人が活躍する話をもっと読んでみたい!
    ◆どんでん返しという意味で印象に残ったのは法月さんの「カニバリズム小論」。なるほど。そういうことか。。。

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    2023年01月14日
  • 逢魔が刻 腕貫探偵リブート

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    短編4話。今回はユリエが大活躍。なので、腕貫さんが1作しか登場しなかったので物足りなかった。単純に西澤保彦さんの短編作を楽しんだっていう感じ。うち2作は20年も前の事件を解明したり、1作は意外な人物が解明したりの面白さがあった。次は腕貫さんの活躍を存分に楽しみたい。

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    2022年12月30日
  • 偶然にして最悪の邂逅

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    変わったタッチ。
    いいか悪いかは好み次第だが、にしても評価が難しい。嫌いではないが、褒める気もしない。

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    2022年10月12日
  • 依存

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    ネタバレ

    今までの中で一番重たい話だけど、ウサコの語り口調とキャラクターが中和してくれる。現在の話と、ここに至るまでの話が交差しつつ、その間にもいくつかの小さなミステリーがあって、最後に全てが現在に集約される。
    最後のシーンは印象に残る。

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    2022年10月07日
  • 狂う

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    氏の著書で、個人的にとりあえず気になってピックアップした作品は、これで一通り読破って感じ。本作は、比較的自分の好みに一致する方向性のもの。タイトルからして尖りまくっとるし。どんどん頁を繰らせる引き込まれ度は大きかったんだけど、ラストの強引さも含め、細かく気になった部分は少なからずあったので、総合的にはこの評価。

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    2022年10月04日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉『自薦 THE どんでん返し』双葉文庫。

    6人の作家による6編収録のミステリー・アンソロジー。このアンソロジーが刊行された時に6人の作家のうち貫井徳郎以外の5人は余り読まない作家だったので、敢えて購入しなかったということを覚えている。古本屋の100円本ならと手に取ってみた。

    綾辻行人、有栖川有栖、法月綸太郎の短編がまあまあ面白かった。

    綾辻行人『再生』。ホラー短編。微かに記憶があると思ったら『眼球綺譚』に収録されていた1編。首の無い状態で揺り椅子に座る若い女性を目の前にして、ひたすらあることが起きるのを待ち続ける主人公。そうい

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    2022年09月30日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    色々な作家さんの作品が楽しめてよかった。
    短編集は読み応えがないと思いこんでいましたが、短い中でもオチ、どんでん返しが楽しめてよかった。

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    2022年09月23日
  • 人格転移の殺人

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    久しぶりに頭をフル回転させながら、メモもとりながら読んだけど、やっぱり途中で分からなくなった(笑)
    複雑だなー

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    2022年09月17日
  • 方舟は冬の国へ

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    お話し自体は面白いし先が気になるし惹き込まれるし、とっても楽しめたのですが、どんどんSFチックになってくのが少し残念でした

    でも…
    男性ならこの奥様との生活は羨ましいかも…
    この子役は素晴らしい演技力…
    などと自分が旦那役だったら、なんて物語の中に入ったような感覚で読みました

    単純に面白かったですよー

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    2022年07月16日