あらすじ
呑むほどに酔うほどに冴える酩酊推理!
女子高の正門前に車を停め、夜の職員室に戻った辺見祐輔は憧れの美人教師の不審な挙動を垣間見た。
その直後、机上の答案用紙が、さらに車までがなくなった。ところが二つとも翌朝までに戻されていた。誰が、何のために?
辺見の親友であり、酒に酔うほど冴え渡る酩酊探偵・匠千暁に相談すると……。
続発する奇妙な事件を、屈指の酒量で解く本格推理の快感!
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Posted by ブクログ
匠千晶シリーズ第六作。
第五作を飛ばしてしまった。
こちらは短編集。
主に大学卒業後のタックたちのお話。
最初に読んだ、「黒の貴婦人」を思わせる、
テンポの良さと四人のかけあいの面白さが際立っていた。
とくになんとか大学を卒業し、
女子高の国語教師になったボアン先輩の話が面白かったかな。
冒頭のテストの解答用紙や車を無すまれてしまう「盗まれる答案用紙の問題」とか。
ボアン先輩がタカチにほほをはたかれていた「新・麦酒の家の問題」は、
推理が二転三転していってちょっとついていけなかったが、
ボアン先輩に同棲していた女性がいたと判明して面白かった。
もちろん、タカチが叩いた理由はそれではない。
解説にあった
「匠千暁シリーズは、そもそもタカチという美しい謎を解く連作であります。」という一文には、
全くもって賛成だった。
Posted by ブクログ
短編集なので、ひとつひとつの話は短いけれど、切れ味は抜群。些細な謎を突き詰めていくと、人の悪意という毒を孕んでいることが透けて見えてくるのはシリーズ特有のものだと思うが、不思議と読後感は悪くない。「督促状」「上履き」「不幸の手紙」あたりが特にお気に入り。
Posted by ブクログ
名探偵タックシリーズ第七作。
酩酊を謎亭としてしまうところに、作者の愛を感じる。
のんだくれ四人組(なんて書くと異論がキャラクターから聞こえて来そうだが)の仮想的現実は、読む者の理解を得られるのか?
飲み介と致しましては、一緒にぐだぐだ飲みたいなぁ。
一ファンとしては、「名探偵の自白調書」が作品として仕上がっている事に狂喜乱舞。
まず、「麦酒の家の冒険」を読んでから(本当はシリーズ読破して読んで欲しいけど)最終話をお楽しみくださいませ。
Posted by ブクログ
タックシリーズ、短編集。
どうしても刊行順に読みたいわけでもないが、作中の時系が発行順ではないので、正確に辿るのはなかなか難しい。
しかしながら、完成度の高い、安楽椅子探偵シリーズであり、ユーモアミステリであり、キャラクター小説である。
特にユーモアセンスはよい。シリーズ作品の多くが90年代に書かれているのにも関わらず、人物たちの小洒落たテンションや会話は、全くそれを感じさせない。
久々に、愛着を持てるシリーズものの登場。
4
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タック&タカチシリーズ7作目。『黒の貴婦人』と同じく時系列のバラバラな短編集。
この本でこのシリーズをもっともっと続けてほしいと強く思った。『依存』以降の短編形式は非常に面白い!このまま短編を続けた後に長編を2本くらい書いて締めてくれたら最高のシリーズとして完結すると思う。『依存』にてラスボス的存在も明かされたのであながちあり得ない展開ではないでしょう。
本作で一番の衝撃はウサコがあの人と結婚していたことです。
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薦めてくれた人曰く、これから読み始めるといいかも、との事。
通常がどういう感じなのかは分かりませんが
これは短編集になっています。
時間軸が色々なので、学生だったり社会人だったり。
他のも読みたくなってくる内容になっています。
最後にあった書き下ろしのおまけには
ものすごく笑ってしまいました。
罠にかかったといえば、その一言で終わってしまうのですが
最後の最後にある一文は、想像するだけでも可笑しいです。
4人揃って、手に布を持ち、あちらこちら拭いたのでしょうか?w
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シリーズものとは知らずにここから読み始めてしまいました。それでもちゃんと面白かったです。テンポとキャラクターがよいなぁ。タカチは色々ずるいなあと思いました。
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安槻大学のあの4人が大人になって登場!!
匠千暁シリーズの短編集です。高校教師になったボアン先輩や結婚したウサコなど4人の将来に触れられるのが嬉しい。
そして一番の謎はなぜかこれだけ祥伝社文庫だ。
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4人の大学生がいろいろ推理する連作短編。匠千暁(ほんわかしているが、意外と推理は綿密だ)、辺見祐輔(留年・休学を繰り返してあちこちさまようボヘミアン。後に女子高の教師になる)、羽迫由起子(くりくり目の天然派。後に大学での研究者となり、夫は刑事)、高瀬千帆(超美人で推理は鋭い)の4人のやりとりがなかなか面白いというのが、この連作の眼目かな。事件自体は無理やり感が溢れていて、4人がああでもないこうでもないと推理を交わす。
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酒に酔うほどに冴え渡る酩酊探偵の短編集。それぞれのお話で飲酒シーンがふんだんに登場し、登場人物たちはいい調子で酔っぱらっています。当人には探偵という意識は特になく、酒を飲んでああだこうだと論じながら事件の真相を解き明かして行くという寸法。
あとがきによると、匠千暁らが登場する話は出版社を跨いでシリーズ化していて、本書は7冊目だということ。シリーズものでありながら、それをあまり感じさせられずに楽しめました。
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タックシリーズの短編集。第7作目。ボアン先輩が社会人になってからの事件、ウサコが結婚してからの話、学生時代の話など。このシリーズは長く続いているので、何となく自分の大学生時代を思い出して懐かしくなるような面映い感じがする。そして時が経つとボアン先輩が一番自分の心境に合っているような気がするのが面白い。多分読むのは2回目。
Posted by ブクログ
相変わらず、よくもそんなに推測、推理、想像、妄想で議論をできるなぁと思う。ただ、そういう想像力なんかは羨ましい。短編集で時代が前後してるからシリーズ通してどのタイミングで読めばいいのか難しい。