西澤保彦のレビュー一覧
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◆招かれざる死者
◆黒の貴婦人
◆スプリット・イメージ または避暑地の出来心
◆ジャケットの地図
◆夜空の向こう側
以上5篇の短編集。安槻の大学に関わりのある人物たちが必ず登場する。
読んだ後で、これもシリーズものだったんだと気づく。どれも”安槻”の話ではあるものの、1つ1つ、話は完結しているはず。それなのにどれもどこかとまだ繋がっているような感じを受け、結局この1冊では繋がらない・・・。タカチこと高瀬千穂、ウサコこと羽迫由紀子、ボアン先輩こと逸見祐介、そしてタックこと匠千暁。キャラもそれぞれしっかりしてたし、物語も結構意外な方向へと進んでいって楽しめるものが多かったので、他のも探して読んでみようかな。この中の話では【スプリット・イメージ または避暑地の出来心】と【ジャケットの地図】が好き。 -
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高校生の久太郎は、同じ1 日が繰り返される「反復落とし穴」という現象が不定期で訪れる、特異な体質の持ち主だ。
とある正月、資産家である祖父の家で開かれた恒例の新年会で、祖父がとある宣言をする。
それは、後継者を決めるために毎年書き換えていた遺言書の更新を、今年で最後にするというものだった。
親族が揉める中、祖父が何者かに殺害されてしまう。
偶然にも「反復落とし穴」が起こった久太郎は、事件をリセットするべく試行錯誤を始める。
本作が最初に刊行されたのは1995年とのこと。
30年以上前の作品でありながら、設定はタイムループを繰り返して死を回避するという、時代を感じさせないワクワクする設定だ。
表現や、登場人物の言葉遣いの古めかしさとの間のギャップで生じる違和感も楽しみながら読み進めていった。
終盤のどんでん返しでは、そこをひっくり返されるのか、という予想外の方向性で驚かされる。
後から考えるとそういう意味があったのか、と思う点も多く、しっかり伏線が張られていたことが理解できた。
一方で、事件の犯行方法や動機等を推理するという話ではなく、主人公が殺人を防ぐための対処方法もシンプルなので、中盤は少し単調に感じられた。
また最後のどんでん返しも説明的な印象があったので、驚きの余韻が感じられる終わりだとより好みだったかもしれない。
しかしながら、時が経っても色褪せない設定のミステリーの面白さを体験できる機会となった一冊だ。
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最初の一行は共通で、あとの展開が作者によって異なる、メフィストリーダーズクラブのショートショート企画の第七弾。「検索結果はありません」の一文で始まる24の短編集。
この一文で始まるので、あるはずのものがない、という内容が多め。そのためか、「小説版の世にも奇妙な物語短編集」のような内容が多く、楽しめた。
少々、落ちがわかりにくかったものがあったのはやや残念。
(ちなみに、短編集なので、ボリューム不足云々言うのはお門違いだと思ってる)
特に面白かったのは、風森章羽「検索の怪物」、金子玲介「お前のためのハンバーグ」、梨「被り拒否強火担なんで自衛でブロックします」、時農(著)阿井幸作(訳)「変容」、麻根重次「ロスト・マム」。
次回作『引き出しの奥に何かがある』を楽しみにしよう。