西澤保彦のレビュー一覧

  • 依存

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    安楽椅子探偵モノはあまり好みじゃないし、
    仮説が多すぎて何が本当なのか途中よく分からなくなったw

    でも登場人物のキャラが立っているので読みやすかった。
    シリーズ的にはまた近いうちに読んでみたい。

    解説を読むと姉妹作品で「スコッチ・ゲーム」という本があるらしい。
    何やらそっちから読んだ方が良かったのでは…?
    そういうことは先に言ってくれ。

    ウサコ→ねちん、タカチ→あやちょ。
    が個人的にはハマった。

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    2019年02月05日
  • 必然という名の偶然

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    櫃洗市を舞台にした短編集。大富豪探偵月夜野ひろゑは最初と最後の2編に登場。1、男のくだらない見栄で殺された二人と残された人がかわいそう。最終話で残された二人に新しい未来が訪れてよかった。2.すっかり騙された。榎本裕子が犯人かと思った。3.一つの考えに固執しちゃいけないのね。でも偶然?4.最後まで読んで「えー、そっちにいっちゃうの?てかこの女子高生なんなの」5.奥さん夢の為にだんな殺そうとしたの?こわっ!!6.いじめたほうは忘れてもいじめられたほうは忘れない。

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    2018年11月13日
  • 腕貫探偵

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    手抜きでなく腕抜き
    話には聞くけれど実物を見たことのない腕利き探偵
    ミステリ舞台展開装置探偵で
    キャラクタの面白みは周囲がつくるが
    名探偵登場時に説明優秀すぎるのが構成の難
    キャラクタ魅力が肌合い合うかが面白みという点で
    好み分かれる

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    2018年11月13日
  • モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵

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    櫃洗市の私立女子高を舞台にした殺人事件。大半は事件の容疑者・住吉ミツヲの視点で進む。このミツヲが頼りない。個性の強い母親と妹の影響か自己主張もろくにできずにただ言われたことに従い、教え子の遠野井愛友に懐かれ、その後振り回され。ミツヲの記憶に不明な部分があり、その謎は後半にやっと明かされる。冒頭で警告されてたのにすっかり騙されました。弟君が亡くなっていたとは、まったく出てこないからおかしいとは思った。腕貫探偵いい仕事してるなぁ。小説に登場した愛友の伯母大富豪探偵の小説が積読本の中にあったのでさっそく読もう。

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    2018年11月09日
  • 人格転移の殺人

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    お話の方は作者らしい組立で
    やはり『7回死んだ男』はうまく行き過ぎた傑作だったのだなと思うが
    解説が受け付けない
    本自体の価値を消尽

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    2018年10月25日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    最初からどんでん返しが用意されていることは
    分かっているので、その部分は期待するところではなく
    どういうどんでん返しになるのか、
    それよりも途中で語られている何気ない描写に
    その時きづくことができたか、なども楽しめる。
    推理ものとおもって読み始めたら
    いきなりホラーな感じで、ユーモア、悪夢、
    もちろん謎解き、コンパクトながらも
    ぎっしり詰まった感じの物語を様々楽しめた。

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    2018年08月30日
  • 完全無欠の名探偵

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    ネタバレ

    山吹みはる、彼を前にすると何故か脈絡もなく話をしたくなってしまう。そしてそれによって過去の事の真相に話した本人自身が気付いてしまうという、一風変わった探偵ミステリー。
    勿論、彼自身は自分のそんな不思議な能力に気付いていないし、会話をしている人が自分の過去に思考を走らせているとは思っていないところが面白いです。
    そしてそんな展開で果たしてストーリー展開は大丈夫なのかというと、みはるが派遣された原因でもある白鹿毛りんという大財閥の孫娘、彼女が鍵を握っていました。彼女もある“能力”を持っていてそれによってきちんと物語は進行していくのです。
     少女視点の“鳩の死骸”の話と白鹿毛りんが高知にとどまってい

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    2018年07月22日
  • 赤い糸の呻き

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    初の西澤短編でしたが相変わらず切れ味抜群。
    前半三編は大したことないが、ラスト二編は最高。
    『対の住処』は五編中最も綺麗に収束する。「納得」の面白さで「共感」の無さを凌駕する作者にしては両者の均衡を上手く保った傑作。
    表題作『赤い糸の呻き』はもう終始にやけてしまった。ある意味予想通りのお家芸で満足。こちらはまさに共感性より衝撃と「無理やり納得させる」手法が素晴らしい。
    全編通して仮説により良い仮説を上書きする気持ちの良さと、幕が降りる際のモヤモヤ感が堪らない。狂人たちの世界では狂うことが正常と思わされる五編。

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    2018年02月06日
  • さよならは明日の約束

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    もう今更確認しようがないよねっていうような過去からの謎に謎に対して、物証ではなく推論で迫っていく。そんな短編集。これはなかなか面白かった。絵的にはほとんど動きがないんだけど、推論の行方がなかなかにスリリングです。これはシリーズ化して欲しいなぁ。

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    2018年01月10日
  • 狂う

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    資産家のドラ息子が、ある目的のため、女性たちを凌辱殺人を繰り返す。

    結構引き込まれました。
    最後、そんな理由で殺人を繰り返したのかと、
    もう一つ、高校の同級生女性の末路が面白かったです。

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    2017年11月04日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    自薦のアンソロジー。有栖川有栖「書く機械」と東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」は再読。法月綸太郎「カニバリズム小論」はずっと教科書のようにカニバリズムについての話が続いて嫌になったけど、最後は面白かった。これぞどんでん返しか。旅のお供には気軽に読めて良かった。

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    2017年09月09日
  • 殺す

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    フーダニットでもあるけれど、僕はどちらかというとホワイダニットの傑作かなと思う。情報がうまく散りばめられていて、ミッシングリングが絶妙なタイミングで開示されるのが魅力的。現代の社会的病理をうまく表現したキャラクターがいい。動機が理解できないとか後味が悪いという人もいるけれど、僕は殺人の動機なんか本来理解できないはずであると思うし、後味が悪いことは欠点では決してありえないと思う。あの絶望感は理不尽は、あるべくしてあると思う。非常に好きな作品。

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    2017年08月01日
  • 狂う

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    倒叙でもあり、読者は犯人を知った上で読み進めるが、どうにも動機が判明しない。それどころか犯行においてのいくつかの不可解な行動も理由がわからない。 最後まで「理由」が謎である事が、読ませる小説になっている。そのミッシングリンクが明かされる瞬間が非常に気持ちがいい。 絶望としかいいようのない展開で、やはりこれもまた絶望を味わうためのミステリ。悲劇でしかない。ある意味では人間の深層の病理をかなり繊細に描いているようにも思える。

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    2017年08月01日
  • 腕貫探偵、残業中

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    ネタバレ

    腕貫探偵シリーズ第二弾。今回は勤務時間外の腕貫さん。グルメなんですね〜。そのグルメぶりで趣味を同じくする女子大生から「だーりん」と呼ばれているとは。最終章では腕貫さんは登場も謎解きもせず、お店の予約だけ、その女子大生が謎解きのヒントを与える活躍。今回は事件の真相が苦いものが多かった。

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    2017年06月22日
  • 赤い糸の呻き

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    どの作品も親しみやすいキャラクターに軽いタッチで読ませるけれど、謎解きの先にゾッとするような人間の思いが突如として顔を覗かせる。表題作のラストは予想外で驚かされた。「墓標の庭」「終の住処」も好きなタイプ。

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    2017年06月13日
  • 新装版 瞬間移動死体

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    西澤保彦さんのSFミステリー、テレポートとゆう特殊能力を持つ主人公が妻の殺害を試みる。
    しかしテレポートとゆう最強の能力だが、このテレポートには欠点が沢山ある。
    その欠点を絶妙にカバーしながら行われる殺人、しかし死んだのは妻ではなく全く知らない男、これはなんだ!?テレポートを使った事件解明に挑む。

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    2017年04月29日
  • 腕貫探偵、残業中

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    ネタバレ

    ここまで来ると好みの問題でしかないと思うけど、私はやっぱりこの雰囲気好き。
    しかも前作より面白いかも。前作読んで高まっていた期待に見事に応えてくれて満足。

    一応短編集。
    初編では腕貫さんは割と謎な人物で、ともすれば悩みを抱えてる人だけに見える妖怪(!)なのかな、くらいに思ってたけど、今作は全部腕貫さんの勤務時間外にもたらされた相談事になってる(だから「残業中」ね)。
    確かに毎回受付時間に来るクライアントの話にしていたらワンパターンというかマンネリ化してたかも。
    お、今回はこういう趣向か!と思いながら、一方で腕貫さんのプライベートが描かれることで謎めいた部分がなくなって世界観が壊れるんじゃない

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    2017年03月24日
  • 腕貫探偵

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    ネタバレ

    西澤さんの作品は、こういう自然体でライトに書いてる感じのタイプがとても好き。
    読後感がいい。なんだろう、西澤さんのセンスなのかな。
    本作品も、かなりライトだけど好き。
    腕貫さんにまた会いたい気持ちが募るので続編も読みたいな。

    腕貫さんのアドバイス?は、さわりだけ鋭い指摘をしておいて、時間切れで「では次の方~」ってなるパターンの方が好き。

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    2017年03月21日
  • 依存

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    この物語には、「妄執」にとり憑かれた二人の人間が登場する。
    ひとりは、ギリギリまだ引き返せる場所にいた。
    ひとりは、きっと死闘を繰り広げてでも容易には引き下がらない筋金入りの「妄執」に囚われている。

    最近起こったマンションでの不可解な出来事と、タックが語る異様な過去の出来事がカットバックのように語られていく。
    ほんの小さな疑問の裏に、実は怖ろしい現実が隠されているマンションにまつわる出来事。
    逃げても逃げても、手段を選ばず、誰を傷つけてもけっして諦めることなく追ってくる過去にまつわる出来事。
    ともに、人間のあさましさと怖さが描かれている。

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    2017年02月16日
  • 身代わり

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    タック&タカチシリーズ・第9弾。

    刊行順ではこの前に短編集が出ていますが、長編を読みたい気分だったので、先にこちらを読みました。

    2つの事件が並行して描かれ、最後に繋がるというよくある手法。
    しかも、結末もやや反則的。
    でも、すごく読みやすくて、すぐに読み終わりました。

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    2017年01月14日