西澤保彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大好きなシリーズなのに、なぜかしばらくの間遠ざかっていた。長編としては2作目くらいが頂点で、あとは少しミステリとしての面白さに欠けるようになってしまったからかなあ。基本的には短編向きのシリーズだと思うので。
短編向きというのは、要するに酒を飲みながら大学生があーでもない、こーでもないと想像をたくましくしながら議論をする、というのがこのシリーズのお約束だからである。短編なら「ああ、こういう解釈もあったか」と膝を打つような切れ味が感じられても、長編になるとどうも「無理やりっぽさ」が醸し出されてしまう。そのあたりを、登場人物の魅力や、その人間関係への興味で補っているように思う。
この長編も -
Posted by ブクログ
うっわーもう、なにこの疾走感。
ジェットコースタームービーもかくや、という大胆な連続スプラッタ!
あ、でも、この作品の真骨頂はここにはない。
スプラッタは数ページでさくっと終わるのでご安心を。
(あ、だからといってソフトな作品でもないのでご注意を)
そうして、私のようなひねくれ者にはたいへん嬉しい、
これでもかの伏線攻撃と、
目の前に並べられた伏線は伏線でもないくらいのダイナミックなオチが最後にどん!
と、控えておりますよ。
スプラッタよし、凝った構成よし、オチよし、と、
3点完璧に決まった、子供には決して勧めてはイケナイ良書でございます。ちゃんちゃん。