西澤保彦のレビュー一覧
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昔からの因縁の関係の由布子に誘われ、由布子の姪の真歩と3人で超格安な事故物件でルームシェアを始める事になった初音。事故が起こった部屋にはワープロが残されていたが、真歩が文字を入力してみると21年前に殺された男性からの返信が!成り行きで3人は21年前の事件の謎を解く事になる。全体に百合要素が漂っているがエロはほぼなしだし聞き込みでの無駄話が思わぬ要素に繋がったり、皆で飲み食いしながら推論を重ねる展開はロジカルで安心の西澤さん。解決編の入りがやや性急に思ったけど漂う黒さを納得させられてしまう技は流石の一言だ。最近の西澤作品の中では人に勧めやすいと思ったけどこれ位の百合要素でも無理な人は無理かなぁ。
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ネタバレ真相「だけ」なら予想はしやすい
一人だけ転移せずに死んだ人がいる→死んだ人と生き残った人で入れ違いが起きていても気付かれないパターンがある(英語の発音・理解度などから)→意外性のある結末を考えるなら、綾子の人格が生きていてアランが死んでいるパターンだな……と
んで実際にその通りだったんだけど、そこだけが解ったからなんだっつー話なのよね
真の真相に至るまでのいくつもの論理とか、そういった部分を全部含めて楽しめた
綾子が転移後の自分の体とジャクリーンを間違えて殺してしまう過程とか大好き、シンプルでわかりやすく綺麗な推論
読み始めたころは「こんな人数で人格転移が起きつつの連続殺人とか、絶対にご -
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人格が入れ替わるという実験施設に大地震の際に逃げ込んだ6人の間で起こる連続殺人事件。
SFミステリー兼叙述トリックとして有名な作品。
設定が絶妙すぎて、読んでる最中にところどころ設定確認しながら没頭してしまった。SFって何でもあり感があるので、あまり好きではなかったけど、最初に設定をしっかりさせておいてから、ロジックで勝負するものは大歓迎!(例として挙げるなら漫画HUNTER×HUNTERのグリードアイランドみたいな感じかな?)
次々と人格転移が起こる中、狂気と化した殺人者が襲ってくる!映画CUBEバリに興奮しました!徹夜レベルの面白さでした!
ただ終盤のトリックと動機がぶっ飛び過ぎてて、若干 -
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昔はビールといえばヱビスじゃなきゃ、とか生意気云ってる20代だったけれどすっかり黒ラベル派です。そうするとぎっしり詰まった冷蔵庫開けても黄金色の光、とはならないのか……黒バックのゴールドスターがずらりと並んでるのも壮観だとは思うけど、でもロング缶詰め込むならきっと寝かすよね。そうするとヱビスだとしてもそんなに黄金色になるのか?
試してみようかなえへへ←
はい、少し遡ってレヴュです。
所謂『nine mile walk』をこれでもか、と長編にしたような作品。とはいえ現地で49本もヱビス呑んでるんだから全然安楽椅子探偵してないけど。
そのあたり酩酊探偵シリーズの、ある意味御挨拶 -
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ネタバレ――
酩酊探偵シリーズもここまできました。
なんだか人生見てる感じがしてきて感慨深いですよ僕は…
それぞれの形、というのを持っていると、シリーズでも何でも飽きずにしっかり読めるものです。
同じような、って飽きる場合もあるんだろうけど。
中心にテーマを置いて、その周辺をぐるぐると、回っているのがひとってもので。
それを書き切るってことはきっとないんだろうな。
特筆すべきはやはり表題作の「悪魔を憐れむ」。
これまで一貫しているメインテーマが、そのまま殺人者となったかのような犯人像にぞっとする。
或いは探偵と殺人者との差は、それを暴く側と行う側、というだけの差でしかないとい -
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ネタバレ女子大生のハコちゃんが飲み会から帰ってくると、家に見知らぬ女性の死体があるのを発見。異常なほど厳格な両親にバレたくないというその一心で、飲み友達を巻き込み、何とか隠蔽しようとするのだが…。
主に探偵役を務めるのは、巻き込まれた飲み友達の一人であるタックこと匠千暁で、所謂素人探偵もの。まさにこの「探偵が素人」という設定を活かしたトリックで、最後のどんでん返しには唸らされた。
推理に関して、こじつけ臭いだとか、妄想がたまたま当たっただけ感があるだとかいう感想を抱く方も居られるだろうし、確かにそれは否定できない。というか、まったくもってその通りだ。だが、僕としては、突拍子もないというのは悪い -
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上司になったことはなくても、誰かの部下だったことはあって、
先輩になったことはなくても、誰かの後輩だったことはあって、
親になったことはなくても、誰かの子だったことはあって。
そう考えると、生きてていちばん、これでもか、とすれ違うのが男女の関係だというのは当然なのかもしれない。
女になったことはなくても、誰かのオンナだったことは…
いや急に妖しいねおい。
前作『依存』で西澤ミステリここに極まれり、と思ったけどはじまりに過ぎなかった…。相変わらずのパズラーとしても、ストーリーテリングの手法も、そしてなりよりシリーズとしても。まだまだ続きが読みたい。
ほんとに、6 -
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ネタバレ――
ぜんぶひとごとなのは、じぶんがないからじゃない?
『仔羊たちの聖夜』、『スコッチ・ゲーム』と合わせて3部作、として読むのがお勧め。
積み重ねてきたもやもやとしたものを、ひとまず清算してくれる。スカッとする、というわけではないのだけれど、ただ、希望を手にするというか。
シリーズはまだまだ続くから、中間決算、といったところかな?
とはいえ内容はやっぱり重い。特にこれまでよいどれ仙人的だったタックのこんな姿を、と思うと辛いところ。でもこういうときが来るべくして来た、とも云える。
なんだかんだ、このシリーズの幹になっているのはやっぱりボンちゃんなんだなぁ、と思いました