西澤保彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
西澤保彦が狂気的な犯罪者を描いた倒叙ミステリ。
真の目的だけ伏せられ、最後に探偵役に暴かれ、更に本人も知り得なかった事実まで明らかとなる、と珍しくはないパターン。
しかし、ミステリとしての展開も、猟奇ものとしての書き口も、とてもクオリティが高い。
話の入り方、場面転換の切り返し方が大胆なのがよいのだろうか、小さいことがたくさん気になるが、一つ一つを吟味する手間も惜しく読み進めてしまう。知らないうちに読まされて、気付けば謎解きに一緒に首を捻り、殺戮者の破滅的な理論に背筋を寒くしている。
最後、大オチがさすがにちょっとなぁ…と思うところはあるが、パズラーとサスペンスの双方で破綻のない良作。
4 -
Posted by ブクログ
ネタバレ腕貫探偵シリーズの流れで、
三作目として読んでみました。
「エスケープ・ブライダル」は、
そういうオチになるの!?と、
ちょっと想像とは違った展開でしたが、
まぁ、アリな範囲ですかね…。
「偸盗の家」は、逆にオチが良かったです。
「必然という名の偶然」は、表題作なんですが、
探偵役の子が気に入ったので、
もっと登場させてほしいです。
「突然、嵐の如く」も、最初はどうかと思ってたのが
最終的な謎解きの部分では癖になってました。
「鍵」は、悪くないけど、ちょっと微妙ですかね。
何か足りない???
「エスケープ・リユニオン」で、
再び大富豪探偵登場…もっと活躍するかと思ってたけど。
二 -
Posted by ブクログ
家へ帰って来ると知らない人の死体がある、という設定がおもしろい。
しかし読み出してからが大変、というのも、箱入り娘のハコちゃんが嫌な女であること。なぜそんな切迫しているのか、厳格な家で育つとそんなものかと思いはしたものの、見知らぬ死体の処理を自分に気がある男ガンタにやらせる発想がそもそも嫌なものだ。その上見知らぬ死体を始末するのに、手伝うのは嫌だ、掃除は嫌だとかわがままばかりで、苛立ちが付きまとってしまった。ガンタはそんな女のために死体処理を手伝うと必死になるのも共感できない。死体処理という後暗いものに付き合わされる展開も、都合が良過ぎる展開も、失礼ながら何一つ楽しくない組み合わせでなっていた