西澤保彦のレビュー一覧

  • 殺意の集う夜

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    よくもまぁ、たくさんの変わった嗜好の殺人鬼を集めたなという印象。
    殺人犯に自分が行っていない殺人はだれが行ったのかを推理させることに物語の主題を置いていると思わせておいて。
    最後の最後に叙述トリックをぶちこんでくるという。
    お見事

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    2014年12月07日
  • 必然という名の偶然

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    ネタバレ

    西澤保彦による腕貫探偵でお馴染みの櫃洗市が舞台の短編集。
    モラトリアム・シアターの後で読んだので、腕貫探偵シリーズのスピンオフ作品かと思ったが、刊行はこちらが先のようで、モラトリアム・シアターはむしろ本作と腕貫探偵シリーズのコラボレーションというべき位置づけのようだ。
    いつもの刑事氷見・水谷川コンビや大富豪探偵・月夜見ひろゑとオヤカタ&ケージなどが活躍する。残念ながら腕貫さんは登場しない。
    舞台を櫃洗にする必要性がいまひとつわからないが、腕貫探偵シリーズと関わりのある登場人物もおり、シリーズ好きにもアピールする。ただ、作品は多くが後味の悪い終わり方をし、人間の裏の部分を垣間見せられなが

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    2014年10月28日
  • モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵

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    ネタバレ

    西澤保彦による腕貫探偵シリーズ初の長編作。
    本作では腕貫さんは探偵としての活躍はほとんどなく、メインの登場人物である語り手・住吉ミツヲによって物語が進行していく。
    時々記憶が欠落すること、妹のユリエが兄のように扱わないなども伏線となり、ラストへと繋がって行く。一人称視点での記述を信用するなという1文があるなど仕掛けは巧妙だが、真相はいたってシンプル。
    長編としての物語は先が気になる展開であり、読者は選ぶかもしれないが個人的には面白く読めた。が、腕貫さんの活躍をもっと見たい人にはストレスが溜まる作品ではなかろうか。

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    2014年10月28日
  • 腕貫探偵、残業中

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    ネタバレ

    西澤保彦による安楽椅子探偵ものの第二弾。
    本作では「残業中」というタイトルがつけられているが、どちらかというとプライベートな時間帯に相談を受ける、というスタイルで、前作のように誰かが相談にやって来て、物語のあらましが語られるスタイルではない。最終話に至っては腕貫さんの登場すらないなど、一風変わっている。
    事件のあらましは相談者あるいは事件の当事者の目線から語られ、そこに読者に対するウソは含まれていないあたりは前作同様良心的なミステリである。
    結末もなんともやり切れないものから、思わずクスリとしてしまうものまで取り揃えられており、読後感としても悪くない。
    相変わらず腕貫さんは何者かわからないが、

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    2014年10月28日
  • 腕貫探偵、残業中

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    エピソード1を読まずに、続編の本作から読んでしまった!
    でも面白い。ライトミステリーかと思いきや、人情話や人間の心の闇まで描く。軽やかに読める秀作。
    淡々とロジカルに謎を解く腕貫さん、クールでカッコ良い。

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    2014年09月30日
  • 麦酒の家の冒険

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    匠千暁シリーズ、時系列的な二作目。
    遭難して侵入した家には、冷蔵庫に入ったビールとベッドひとつ。
    その理由について一冊分まるまる推理をこねくり回す話。
    エビスビールロング缶を飲みながらの読書がオススメ。ビール好きなので面白い。贔屓目線で星四つ。

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    2014年08月28日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    腕貫探偵シリーズは益々面白さを加速度させている。最初は人格がハッキリしなかったのが、探偵としてのキャラクターが主張する程になり、人物像が見えてきたが、相変わらず私生活は謎の儘。事件解決には無用な事ながら、ヒロインとの関係からもダーリンの素姓は知りたいところ。安楽椅子探偵としての力量は抜群の推理力で魅了する。論理ロジックの名手の手腕が冴え渡る一品。

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    2014年08月10日
  • 依存

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    タック・タカチシリーズ五作目。
    絶対に過去四作を読んでから読むべき。
    もはやミステリーではない。
    青春、成長、家族、恋愛、犯罪、病気、依存。
    色々なテーマが入り乱れる。
    この後のことが気になって仕方ないです。

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    2014年08月02日
  • 黄金色の祈り

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    ネタバレ

    心理描写が生々しすぎて、読んでてしんどい。

    強すぎる自意識、若い頃特有の万能感、他人への嫉妬と羨望、挫折感や絶望感、それを隠し通すための自己欺瞞。

    たぶん誰もが若い頃に感じたことのある感覚で、大半の人はこういう感覚となんとか折り合いを付けて大人になったんだと思うけど、ここまで精緻に、執拗に描き出せる作家はほとんどいないと思う。

    だからこそ、読んでてしんどいし、痛いんだけど。

    ただ、同時に、ここまで徹底して描かれることで、「でも、自分はここまでひどくないから大丈夫」とも思うわけで、そういう意味では、恐怖を提供すると同時に安心も提供していて…マッチポンプwww
    まぁ、その安心もまた、自己欺

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    2014年07月28日
  • 動機、そして沈黙

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    全体的に、モヤモヤというか、腑に落ちるというか、あまりすっきりしない終わり方。
    西澤さんらしい作品。
    個人的には「迷い込んだ死神」がいいかな。
    「未開封」は、一番よくわからなかった。モヤモヤ…。

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    2014年07月11日
  • 麦酒の家の冒険

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    タック&タカチシリーズの3作目です。
    私はシリーズものだと知らずに買ってしまい、読む前にちょっと調べてみたらシリーズ3作目と知り、読むか迷ったんですが面白そうだったので結局読んじゃいました。
    いきなり3作目から特に分からなくなることはなかったので良かったです。
    でもちょっとだけ前作のこととかも出てきたので、順番に読めばよかったかなとも思いました。
    後で1作目、2作目を読んで、4作目以降も読みたいです。

    内容は、おもしろかったです。
    ビールとベッドしかない変な別荘の謎を考える話で、ハラハラドキドキわくわくという感じは全然ないんですが、どんどん出てくる仮説がおもしろいです。
    仮説→検討→違う、の

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    2014年07月08日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    やっぱりこのシリーズは面白い。日常のちょっとした謎掛けをうまく解決してしまう。動機がちょっと弱いものもあるけど、まぁなくはないかなという感じ。
    前作で出てきたキャラクターがふと登場するので面白い

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    2014年06月15日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    どこかで人の相談を受け付けている、腕貫を身に付けた公務員。
    そしてまた、今日もお客様のお悩み解決中。

    4つ分のお悩み相談室。
    しかも最初の話は、どこかで読んだ事があるような…と思いきや
    勘違いではなく、このシリーズで読んだ事がある話。
    公務員という職業柄、活動場所が地域限定なので
    どこかで聞いたような地名か事件と思っていると
    やっぱり、になる事が多々。
    これは思いっきり事件そのものが、でしたが。

    女って…と思ったのは、当然2話目。
    まさかの落ち。
    というよりも、まさかの怒り。
    相手の立場が違うだけで、自分もそうなのでは…。
    しかしこういう場合、身勝手に生きているのが女。
    いやむしろ、ここま

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    2014年05月12日
  • 腕貫探偵、残業中

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    ネタバレ

    シリーズ2作目
    残業中!というより、腕貫さんのプライベートな時間にまで相談者続出。
    看板下げていないのにな。
    腕貫さんが意外にも食事にはこだわりがあり、美味しいものを堪能しながら事件を解いていく。
    本当にこんな料理あるのかなあ。とにかく美味しそう!
    今回は腕貫さんを「だーりん」なんて呼ぶ男前の美女まで現れて、最後は腕貫さんの代わりに謎を解いたり。
    登場人物の名前が読みやすくなってるし、腕貫さんも親しみ易くなってる。

    トラットリア「てあとろ」で急に起きた強盗立て籠もり事件「体験の後」
    偶然撮った写真にはあるはずのない事件の車が写っていた。「雪のなかの、ひとりとふたり」
    記憶に全くない、学生時代

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    2014年05月10日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    どう読んでも「西澤さん」ですね。
    面白かったです。続きが読みたい。
    …しかし、いつから表紙がこうなったんでしょう?
    最初は違いましたよね?
    あまり、自分の本棚に置いておきたくない…。

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    2014年04月20日
  • 依存

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    最後まで暗く澱んだ空気が流れている作品だった。
    西澤作品の「タックシリーズ」なんだけど、タックの出生からの秘密が書かれています。
    西澤作品にしては珍しいというか、変わったなぁ~という感じが。
    まず語り手はウサコによる一人称。そして素朴な事件や疑問がでてきて、まるで短編のよう。
    この関連性のない短編1つ1つが終幕へと盛り上げていくんですね~。
    この書き方はすごく上手!
    それに、最初に読者を引きつける問題定義をして、最後までその答えをひっぱるものの、読むことを止めさせない。
    だけど、一貫してのこの暗さ。タカチの名ゼリフでラストは小気味いいはずなのに・・・。
    あ~、これからタックやタカチがどうなって

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    2014年04月08日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    腕貫探偵シリーズの最新作。4話からなる短編集。相変わらずのクールな市役所員の名探偵ぶりには、脱帽します。しかし、西澤保彦の小説の設定など、ややこしさが面白い。あっと言う間に読めてしまいました。最後の「いきちがい」を読むと、このシリーズはまだまだ、続くらしく、次がとても楽しみです。ユリエさんと腕貫さんの恋愛の行方も楽しみです٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

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    2014年04月07日
  • 腕貫探偵

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    軽めのミステリー。連作短編集。
    すこし砕けた文体と適度な分量で、とても読みやすい。
    探偵さんの存在感のなさ!
    物語が繋がっているのも楽しめました。
    登場する女性が魅力的。玄葉さん、眞鍋さんの他作品での再登場に期待。
    続編もあるようなので、このシリーズも集めます。

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    2025年11月30日
  • 探偵が腕貫を外すとき 【電子特別版】 腕貫探偵、巡回中

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    腕貫探偵シリーズの最新刊。いつものように短編ですらすら読めました。腕貫さんのたくましい想像力に惚れ惚れしました。最後のお話はまさかの伏線が貼ってあり、次回のお話がとても楽しみになりました。はやく次が読みたいです。

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    2014年03月23日
  • 依存

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    タック&タカチシリーズ。タックの過去が明らかになる事件。そして、タックとタカチがようやくお互いを好きと認める。長編で読むのに時間がかかったが、次のシリーズがより早く読みたくなった٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

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    2014年03月07日