西澤保彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『一本木心中』:瞬間湯沸器のように意固地になる男が密室の家から転落死、家には親族の女性の死体も。妻に逃げられた変わり者男のプライドが暴走した末路。変装能力をそこで使ったのかい。女性がかなりの悲運な被害者。
『もつれて消える』:予知夢を見る主婦の旦那が妻の浮気相手を殺した。予知夢と現実がごちゃごちゃになってわからなくなる当事者の目線を味わえる。
『殺し合い』:超能力者、被害者に巻き込まれた第三者の目線。精神が壊れてく様はこのシリーズになき展開。
『生贄を抱く夜』:令嬢の真寿子の家に招かれた波子。大学時代から真寿子に人形の様に扱われてた波子がストーカー居留川に襲われる。歪んだホワイダニットに賭ける -
Posted by ブクログ
「とある書店の文庫担当者渾身のおすすめ!!」
「きっと誰にも見抜けないと思う罠が仕掛けられていて、絶対に騙されてしまいます。大大大大大衝撃の展開です。」
カバーに書かれていた言葉にそそられて購入。
積読本と化していましたが、ようやく読みました。
様々な国籍の10〜12歳の子ども6人が生活する人里離れた学校が舞台。
主人公は、日本人男の子、ミコガミマモル。
日々学校のみんなと算数や英語のテストをしたり、班に分かれて、推理をする実習をしたりして過ごす。
でも、この学校何かがおかしい。
徐々に学校の異変に気づく生徒たち。
そんな中、殺人事件が起きてしまい・・・
といったあらすじ。
序盤 -
Posted by ブクログ
以前、ほんタメで『伏線がすごい小説』として紹介されていた本作。特殊な設定に魅力を感じ、期待して手に取った。
主人公の久太郎は高校1年生。同じ1日が9回繰り返される『反復落とし穴』に落ちる特異体質を持っている。ある日突然やってくる『反復落とし穴』に落ちると、夜中の12時から次の日の夜中の12時までの24時間を9回繰り返し、最後の9回目が決定版となりその日の出来事となる。
資産家の祖父が新年会で後継者を決めると言い出し、親族や後継者候補達が不穏な空気の中、祖父が何者かによって殺害される。そして、その日たまたま『反復落とし穴』に落ち、久太郎は同じ1日を繰り返すことに。祖父の殺害を阻止しようとあの -
Posted by ブクログ
ネタバレお母さんいくらなんでも言い過ぎだよ!って笑ってたら案の定、友理さんブチギレでした。笑いが止まるぐらいブチギレてた。
6周目のケンカが見苦しすぎて笑った。こうしたケンカも噺家さんのような軽やかなテンポで描写されるから、醜い争いをポップに楽しめた気がする。この年代の文章を読むのが多分初めてだったから、逆に新鮮だった。
「なんにせよ最終周にベロベロになれば良いんでしょ、安心して読めるね」って思ってたけど、言われてみれば、爺ちゃんを死なせないために全ての行動を再現しないといけないって考えたらプレッシャーは半端ないよな〜…よく大団円()まで持っていった!すごいぞヒサタロウ!思いも届いたようでよかった -
Posted by ブクログ
嵐の夜に、偶然が必然か、とある山の中のペンションに集まった主人公たち。
そこで、不運に不運が重なって、主人公は6人を殺してしまった!そして、部屋に戻ると、一緒に来た友達が死んでいる!コレだけはマジで知らない!
と言うことは、自分が殺した6人の中に友達を殺した犯人がいるはず!ソイツに全部押し付けるために犯人を見つけなければ!という物語。
最後の大どんでん返しに思わず「なんじゃそりゃ!」となってしまったが、非常に面白かった。
巻末の解説では、「ちょっと無理があるかもしれないが、それも含めて作者の味として楽しめる」とある。
私もそう思う。
綿密なトリックが練られた本格派推理小説と言うよりかはエンタメ -
Posted by ブクログ
SFドタバタミステリー。
面白かった。
意図せず同じ1日を9周してしまうというタイムループ(リープ?)能力を持った高校生のお話。
親戚が一堂に会するお正月。大金持ちのお祖父様がなぜか殺されてしまうループに入るのでそれを何とか阻止しようと悪戦苦闘するのが大枠のストーリー。
普段あまりSFを読まないので他作品と比べようも無いが、ループするたびに主人公が懇切丁寧に「前の周では〇〇だったから今回は〇〇してみよう」と説明してくれるので、置いてけぼりになることはない。
自分なりに推理したけど全然違くて、
よく出来てる話だなぁと素直に楽しめた。
ちゃんとメモとかに書いて整理しながら読んだら、鋭い人なら