西澤保彦のレビュー一覧
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ネタバレSF的異能を軸に、過去の殺人事件の真相を追う一風変わったタイムリープものミステリー。
タイムリープはあくまで「夢の中での追体験」であり干渉はできないということと、「心の裡は読めない」という設定が面白かった。
また、帯の煽りに偽りなしって感じで、倒錯的なエロ描写が多い多いww
にしても、同じ場面を何度も異なる視点から(感触とかもリアルに)味わうのってすごい、ストレスやばそう。主人公もう還暦近いのに…と変な心配をしてしまった。
そう考えると、田附のタフさには感心するw
同著者の「7回死んだ男」は読んだのだけど、あちらのスッキリ終わる感じとはまた違う、後味の苦さが良かった。
後味が悪い、と言うよ -
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そう来たか、、
最初、陰気でなんとも言えない不吉な雰囲気でとっつきにくかったが、読み進めるにつけ、物語にどんどん引き込まれていった。
約束のネバーランドを彷彿とさせるストーリーの中、なぜ、彼ら彼女はここにいるのかが疑問だった。途中、秘密探偵やら、前世が蘇った子供達やら、マトリックス如くVRの世界との予想も出てきて、何が何やらの疑問符ばかり。
そんな中、事件が起こり物語は加速していく。
そして、あの一文、今まで作ってきた世界を壊すかの如く、見方を一気に変えた。
読み返してみると、なるほど、となる。
設定、謎解き、そして話をひっくり返す、そのストーリー展開は一読の価値あり。 -
Posted by ブクログ
アメリカ留学を前日に控えた箱入り娘のハコちゃん、送別会から自宅に帰ると見知らぬ女性の死体が!? このままでは念願の海外留学がおじゃんになってしまう!! 禁断の死体遺棄計画は思いもよらない結末に。 匠千暁、最初の事件。
後に匠千暁シリーズとなる西澤保彦の看板作の第一長編ですね。タックやタカチの学生時代のお話、同じキャンパスグループ内の箱入り娘のハコちゃんのフロリダ留学前日家に帰ると見知らぬ死体が!そして禁断の死体遺棄、まさかの主人公たち普通に犯罪者である。しかし事件は想像を超える幻惑さを見せ、警察でも捜査は難航。ここに酔いどれ探偵・タックの降臨。
シリーズ恒例というか、西澤保彦ではよく出て -
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米国カリフォルニア州、辺鄙なファストフード店に集った面識なしの男女7人。 地震による倒壊で閉じ込められたのは人格を入れ替える地下施設だった! 1人が謎の死を遂げ、残された6人はいつ起こるか分からない人格の交換に慄く。 そこから起こる連続殺人は誰が何の為に行ったのか、ハウダニットとフーダニットが交差する長編SFパズラー。
西澤保彦氏の七回死んだ男に並ぶSFミステリですね。 中盤までは登場人物の多さと人格転移の回数にちょっと驚かされ物語に付いていけるか不安だったのですが、後半にかけては意外にスッキリとした解決編。 他の西澤氏SFに比べて装置の想像がしにくいのが難点か。 -
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ネタバレ匠千晶シリーズ第七作。
タカチたちが安槻大学を卒業した後のお話。
ウサコと旦那さんが出会ったお話が会って良かった。
どこかで事件がらみで出会ったと書いてあったので。
といってもロマンティックな要素はない。
この「無間呪縛」が一番面白かったかな。
遺体が切断されるバラバラ事件は「解体諸因」でもあったが、
その衝撃的な内容にもかかわらず、
まるでゲームのように推理している様は、
相変わらずシュール。
タックとタカチが遠距離恋愛になりながら、
続いているのは良かった。
とりあえず、これがシリーズの最新刊だが、
ぜひ続篇が出てほしい。
あとがきにもあったように、
誰かボアン先輩にウサコが結婚 -
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ネタバレ匠千晶シリーズ第六作。
殺人らしい殺人の話でほっとした、と言ってはおかしいだろうか。
前作でのタックの過去の暴露から、
どんな重苦しい展開になるのかと思いきや、
夏休みが明けてもタックとタカチは姿を現さず、
久しぶりに「ボアン先輩」の飲み会が開かれたが
出席していた安槻大の学生が殺される。
それに、女子高生と警官の殺人事件が重なってくる。
警官のタックの同級生で、
お葬式にタカチと参列したあたりから、
気持ちを取り戻してきたらしい。
交換殺人なのだろうとは見当がついたが、
多少ひねりのきいた話だった。
女子高生が都市伝説的なものを仕掛けた、というあたりに興味をひかれたが、
詳しい説明はな