西澤保彦のレビュー一覧

  • 新装版 七回死んだ男

    Posted by ブクログ

    1番最初に、電子版で読んでしまって後悔しました。
    パラレル物は何度も戻って時系列の確認が出来た方がより楽しめますよね。
    電子だとそれが難しい。

    最後にすべめの説明をしてくれますが、久太郎と同じテンション感で疑問解決ができてスッキリしました。
    終えた後の展開にまた一悶着を期待してしまった

    0
    2025年08月13日
  • 彼女はもういない

    Posted by ブクログ

    裕福な家庭で育った主人公は人との関係を取り持つのに金銭が常に付き纏っていた。母親から受けたい愛情も、同級生から受けたい友情も彼を満たすものではなく、友情はいじめという形で彼に訪れる。そんな彼が居場所を見出したバンド活動をしていたメンバーの一人は事故死し、一人は行方がわからなくなっていった。そこから始まる彼の社会に対する自己表現は殺人という形で、罪もなき女性を次々と殺していく。
    どうして殺していくのかは彼の異常性、そして題名から考えられる「彼女」の存在から読み進めていく中で表されていく。その猟奇性や惨たらしさは読み手を選ぶ側面も多いが読み手には犯罪者が明示された上で物語をある程度俯瞰して読むこと

    0
    2025年08月06日
  • 神のロジック 次は誰の番ですか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    20年ぶりくらいの再読(その時のタイトルは神のロジック人のマジック、だったかな。)だったがインパクトがあったのか、ネタは覚えていた。その状態で読んだわけだが、、、面白かった。細かい伏線を気づけたりして。
    いや、20年前はそれほど面白く感じなかったんですよ。なんとなくの違和感の中読んでいって、背景もわからず、気づいたら殺人が起こって、全部崩壊…みたいな感じで落ち着いて読めなかったんだと、今回再読して思った。
    老人たちはあえて、10代前半を演じていると思うと、それはそれで幸せな世界だったんだろうな。最後はこの先に明るい未来は無いとわかっているのに、それでも外の世界に進むステラの後ろ姿が頭に浮かんだ

    0
    2025年07月12日
  • 殺意の集う夜

    Posted by ブクログ

    七つの死体が横たわる嵐の山荘。そのうち六人を自らの手で殺してしまった主人公・マリは、唯一自分が関与していない一人の死について、“真犯人”を推理しはじめる――自身の罪を着せるために。
    本作は、ブラックユーモアと緻密なロジック、そして人間の滑稽さが絶妙に絡み合った、非常にユニークなミステリ作品です。

    物語は、山荘での事件を追うマリと、別のホステス殺害事件を捜査する刑事・三諸という二人の視点が交互に描かれます。個別に進行するはずの事件が、奇妙なかたちで交差し、登場人物同士の接点が浮かび上がっていく。二つの事件を眺めていく事で、数多の謎が複雑に絡み合った事件の全貌を、まるでパズルのピースを一つずつは

    0
    2025年07月10日
  • 新装版 七回死んだ男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今まで読んだことのない
    SF×ミステリーの舞台設定で、
    新鮮な気持ちでスラスラ読めました。

    どちらかというとSF色が強いのかな?
    といった所感。
    どんでん返しというか、読者を騙そうというロジックが強い作品だなと思いました。
    そういうの好きなので楽しかったです。

    SFという非現実的な舞台設定なのに、
    落ちのロジックはちゃんと筋が通っている点、
    完成度が高いと思いました。

    正直8回も繰り返す必要があったのか?と最初は思いましたが、最後の伏線回収を読んでいて
    なるほど、どれも欠けてはいけない場面だったんだなと納得。

    読んでる途中、これ主人公が死んだ場合は
    ループもストップするのだろうか?と疑

    0
    2025年07月04日
  • 殺意の集う夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    サクサク読める読みやすい一冊でした。

    登場人物達の描き方が特徴的で、実際にいたらイラッとするだろうな、と思うくらいリアルな描写に驚きました。
    冒頭の場面から、なぜそこに至ったのかの経緯もまるでコメディのようで途中で読んでいるのがミステリーだと忘れてしまうほど。

    最後の一文で男!?!?となるくらい騙されてしまいました。張られていた伏線をもう一度読み返したいくらいです。

    0
    2025年06月17日
  • 新装版 七回死んだ男

    Posted by ブクログ

    SFは初めてだったが、論理的で伏線回収も気持ちよく読んでいてスッキリした。一人一人の言動が理にかなっていてとてもすきな作品。

    0
    2025年06月11日
  • 新装版 七回死んだ男

    Posted by ブクログ

    あまりSFは好みではないが、こういった設定とミステリだったので楽しめた。(家族の絡みがコメディちっくだったのもあったかも)

    0
    2025年05月22日
  • ぬいぐるみ警部の帰還

    Posted by ブクログ

     ぬいぐるみ警部参上! というわけで本作は、二十代後半のキャリア組の警部で、類稀な美貌を持ちながら、実はぬいぐるみへの造詣と愛が深い音無美紀警部を主人公と三人の個性豊かな刑事が様々な事件を解決していく(ただし一話目の段階では、まだ全員集合はしていない)連作シリーズになっています。事件と直接関わるものから直接的な関わりはないものの印象的に使われているものまで、なんらかの形でぬいぐるみがそれぞれの短篇に登場する作品になっています。

     特に印象的だったのが、真相で明らかになる登場人物の心理が強烈な印象を残す「誘拐の裏手」で、〈凶器〉の扱いが〈犯人〉の心理的な側面と強くリンクするラストがとても好きで

    0
    2025年05月08日
  • 方舟は冬の国へ

    Posted by ブクログ

     典型的なブラック企業を辞職し、求職中の十和人は、民間調査会社に勤めているという謎の男から仕事の依頼をされる。それは、日本国内のとある民家に約一ヶ月間滞在して欲しい、という内容で、提示されたのは多額の報酬だった。てっきりひとりで滞在するとばかり思っていた和人が招かれた場所で出会ったのは、見知らぬ女性と少女で、三人でまったく別のとある家族を演じて欲しい、と彼ら三人は調査員から告げられる。情報もほとんど与えられないまま嘘の家族生活を送ることになった三人は――。

     というのが、本書の導入。紛い物の家族が本物になっていく過程をほほ笑ましく読んでいたら、まさかラストはここまで壮大な話になるのか、とびっ

    0
    2025年05月08日
  • 殺意の集う夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久方ぶりに読んだミステリ本。
    Youtubeで紹介されていたので読みました。
    最初から人が死んでた。
    死ぬのもあっけないけど、ありえそうな死に方でもあるかも。
    思い込みでどんな人なのかを考えていたので最後に性別がわかったのでかなり驚いた。
    わかった後に最初のページとか読み返したな。

    0
    2025年04月10日
  • 殺意の集う夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かった。
    なるほどね。
    視点が二人いるので、時系列が少しわかりにくかった。

    警官がマンションの部屋に進むところで、こいつヤベー奴じゃんと思ってたらヤベー奴だった。
    みんな犯人なので死んでもあんま心が痛まない。友達も殺す気で来てるわけだし。
    性別トリックはちょっとズルいかな。
    いつも女装してるってこと?

    身長とかで分かれば良かったな。

    0
    2025年03月31日
  • 新装版 七回死んだ男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読点が異様に少なく、文体が独特でなかなか読み慣れないなぁと思ってたら、新装版のあとがきで作者さん自身もそうおっしゃっていてちょっと面白かった。
    話の内容自体はテンポが良くサクサク進む。周が巡るごとに想像の斜め上を突っ走るコミカルな展開と、常に達観している主人公の姿勢とのギャップが良い味出してる。
    暗い気持ちにならずに読めて、ミステリーが苦手な人にも読みやすい作品だと思う。

    友理さんがキュータローのプロポーズを覚えてそうだったから友理さんも反復落とし穴の使い手か?と思ったけど違った。でも大学生と思っていたとはいえ年下男子からのプロポーズを真摯に受け止め、なんならわりと浮かれてるっぽい友理さん、

    0
    2025年03月22日
  • 新装版 七回死んだ男

    Posted by ブクログ

    同じ日がループするお話。実際にはあり得ないことだけど、自分ならどう行動するかって妄想しながら楽しく読めました。ラストの伏線回収もスッキリしました。

    登場人物らの名前の読み方がとにかく覚えられなくて、何度家系図に戻ったことか!最後までルビ振ってて欲しかったです(笑)ということで★1つ減!!

    0
    2025年03月20日
  • 方舟は冬の国へ

    Posted by ブクログ

     アルバイトといわれて、閉ざされた空間の中での生活をしばらく行うというストーリー。その設定は若干最近読んだ「インシテミル」と似ていると思った。ただ、殺し合いなどではなくて、仲の良い家族を演じるという、もう少しほのぼのとした雰囲気のストーリー。読み進めやすかったし、読後感も悪くなかった。

    0
    2025年03月12日
  • 依存

    Posted by ブクログ

    いつものメンバー達で白川教授のお宅を訪れたタック達。そこに居たのはまさかの…

    何人もの人生を狂わせるほどの異常な執着。タック依存。
    タックのカミングアウトに心が抉られました。
    ウサコ語りで読んだはずなのにタック目線で感じてしまい、辛かったです。
    だけど、読んでいて絶対大丈夫って思えるのすごい。心強過ぎます。

    最後のシーンは大好きで、何度も読んでしまいました。
    このシリーズ、あんなにはっきりとした台詞が語られると思っていなかったので、すごくよかったです。
    今頃はあの高原なのかぁー…

    0
    2025年03月10日
  • 神のロジック 次は誰の番ですか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本格ミステリだと思いながら読んでいくとsfミステリなのかと思い、最後に特殊設定ミステリだと判明する。
    ステラ殺しすぎでは
    真相を知った、マモルの最後の心情というのは失われた6,70年の人生のことを考えると計り知れないものがある。

    0
    2025年02月27日
  • 偶然にして最悪の邂逅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    単発ものの西澤作品の登場人物は読み進めるのがきついくらい好感が持てない場合が多いのだけど(軽犯罪者だったり性欲がすごかったりそもそも自分が犯人だったりするし)、短編ならまあまあ耐えられる。短編だと冗長な会話もエロも控えめになる傾向があるし。控えめだとは言ってない。それぞれにオチでおっ、となったので☆4つ。


    「ひとを殺さば穴ふたつ」
    殺人未遂使い込み盗撮犯とえろじじいの愉快な推理合戦。みんな死ぬ&犯人自首でオチがすっきりしているのはいい。


    「リブート・ゼロ」
    不倫レズ3Pはどうでもいいしそこの描写もいらない。娘さんがただただ気の毒。


    「ひとり相撲」
    怪奇小説じみていて良かった。個人的

    0
    2025年02月02日
  • 自薦 THE どんでん返し

    Posted by ブクログ

    そうそうたる著者たちのどんでん返し短編集。
    40-50ページの中で、ストーリーを展開しつつ、ミステリーとしてどんでん返しもあり、満足感がある一冊でした。

    綾辻行人さんの短編はホラーミステリー。
    世にも奇妙な物語で出てきそうなオチでした。

    貫井徳郎さんの短編は、解答編に移るまで、物語の「キー」に気づけませんでした。確かにヒントは散りばめられていました。

    東川篤哉さんの短編は、毎度お馴染み「烏賊川市シリーズ」。ミイラ取りがミイラになる展開はオチとして、最高でした。

    この三作品が特に好きでした。

    0
    2025年01月19日
  • 神のロジック 次は誰の番ですか?

    Posted by ブクログ

    途中の閉鎖的な全寮制学園ものミステリというだけでも面白かったのに、最後に引っ繰り返されて明かされた真実がとんでもなくて本当にびっくりした。このくだりは必要だったのか?と問われると、その良し悪しは一読者には判別できないけれど、でも閉ざされた環境の中で精神的にも枠組みに押し込めた結果、誰も彼もが歪に変貌した、という展開はゾッとして、面白かった。思っていたよりも恐い話だった。

    0
    2025年01月14日