あらすじ
「もしかしたら幸せなのかな、このほうが」殺害された女子高校生の遺体発見現場で刑事が洩らすひと言。性的暴行の痕跡はない。怨恨の線で捜査は開始されたが翌日、またもや同じクラスの女子が全裸で殺害された。そして、すぐさま第三の殺人。残酷な女子高生心理と、容赦なき刑事の異常な行動が交錯する大胆不敵な警察小説。『猟死の果て』改題。
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三門
去川…慶子
活井明子…正孝
淡海
小見山妙子
菊池敬三
城田理会
寿谷洋子
占野
常盤
山村
林弘子
当麻
津村
桐島
鳥越
他田祐子
鹿又
堺美津子
健王部佳人
浅沼
広尾
佐竹信子
纏向
高牟禮
落合
他田泰子
他田進
奥久
林
後藤田
生地薫
大江
剛
健太郎
穂積
松田
堺
石川
小見山加奈
下宅由紀
岡村麻美
岡崎雅子
小野由香里
大石幸子
大塚あや子
大須賀千鶴
加賀林恭子
中
西村
上県静
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異様な遺体となって見つかる女子高生、常軌を逸した行動を繰り返す刑事。被害者たちの共通点が分かるとともに、やがて明らかになる犯人の意外すぎる動機。ということで、西澤保彦『殺す』は、元々のタイトルは『猟死の果て』で、どちらであったとしても、過激さを感じるタイトルですが、内容も名前負けしない異様さを持っています。
心の歪みが暴走するとともに、周囲にいた者たちまでもがおのれの闇をさらしていく。これは怖い。そして露悪的にデフォルメして描かれているように見えて、必ずしも、「いや、こんな奴おらんやろ」と言い切れないものを感じてしまうことに、さらなる怖さがあります。
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明らかに怪しい人物が2人出てきて、警察側はアイツで女子高生側はアイツかなー?と思って読んでいたのに、最後急展開してまさかの真実に着地した!
あと、ホームレスさん良い奴だったのに可哀想。。
『残酷な女子高生心理と容赦なき刑事の異常な行動が交錯する大胆不敵な警察小説』と裏表紙に書いてあるのに興味を持って読み始めたから、女子高生の残酷さが引き金となった事件なのかと思ってしまってたけれど、そうじゃなかったのがもやっと。
全体としてはしっかり楽しめました!
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タイトルに惹かれて読破
総合的に面白かった
登場人物が全員どこか異常者チックでハラハラする
謎解きというよりなるほどなというミステリーで、大人向けだがすらっと読めた
ただし一人の犯罪者相手に複数の警官が次々やられたり逃げられるのが、なんとも非現実的に思えてしまいちょっと冷める
巻末の論評が的を得ていて、もやっと思っていたことが言語化されておりすごいと感じた
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フーダニットでもあるけれど、僕はどちらかというとホワイダニットの傑作かなと思う。情報がうまく散りばめられていて、ミッシングリングが絶妙なタイミングで開示されるのが魅力的。現代の社会的病理をうまく表現したキャラクターがいい。動機が理解できないとか後味が悪いという人もいるけれど、僕は殺人の動機なんか本来理解できないはずであると思うし、後味が悪いことは欠点では決してありえないと思う。あの絶望感は理不尽は、あるべくしてあると思う。非常に好きな作品。
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読んでいて退屈しなかったし、きちんとミステリ的な真相も決まっていた。
完全な悪者として描かれている登場人物が、実際の社会にはうようよ見られる思考の持ち主で、それについての理解が深まった。
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強烈なタイトルだし、内容もそれに見合うようなグロテスクさなんだけど、読後感はちょっと中途半端。真相は結構意外なものだったし、なるほどって感じだったんだけど、ここに狂った警官を絡ませた意味は?どこかで繋がるのかと思いきや、結局それぞれが別の事件で、たまたま同時進行だっただけ。そりゃないよ。これまで読んだ著者の作品の中では、個人的には一番下かな。
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会話文の比率を極端に上げたことで、ハードボイルド感が出てるような感じで、結構好きな部類の作品だった。だが、ミステリーとしての決着を優先せたせいか、最後の駆け足ご都合エンドが気に食わない。
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通算900冊目。光門の存在の必要性にやや疑問。追い込まれた人間の心理や狂気に至る過程など、展開もしっかり練られていただけに余計に蛇足感が強くなってしまった。
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珍しい読みの名字の人が多く出てきて、取っ散らかった感じに。
光門は一体なんだったの?
城田も最後にそんだけ推理できるなら、もっと早くなんとか出来たでしょ。
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動機の異常性と終盤にかけての犯人の意外性などロジック面ではさすがの冴えを見せるのだが、如何せん「何故、殺したか?」の理由が理はあるけど、納得はしにくいという点で評価が分かれるところか。一方で、ある人物はタイトル通りに単に「殺す」だけという動きをしており、これが本当に本筋とは殆ど関係ない上にこれといった着地も見せないという凄まじい演出を取っている。敢えて意義を取るとすれば、それこそ理由があろうがなかろうが「殺す」とはこういうことだ、ということを見せたかったのかもしれないな。
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『猟死の果て』改題。
警察/ミステリー/サスペンス
ミステリーとしては、ミッシングリンクが徐々に明らかになっていく展開が秀逸。
欠点は、あまりにも救いがないこと。登場人物の誰もが狂っていて、感情移入できないこと。