西澤保彦のレビュー一覧

  • 彼女はもういない

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    ネタバレ

    文句なしの星5つ。R-18の文字とタイトル、表紙に惹かれて購入。やり場のない苛立ちや怒りを上手く書き切っていると思う。犯行シーンもリアルで、なおかつグロテスク。ただ、主人公の最後の代償はあまりに大きかった。

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    2013年07月31日
  • 殺意の集う夜

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    伏線の妙から、パズラーとしても最高だが、何と言っても、動機の馬鹿らしさ(爆笑必至)と奇妙な場面設定。このナンセンスさがツボにはまった。強烈なオリジナリティ。ただ叙述トリックは蛇足か。

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    2011年09月23日
  • 彼女が死んだ夜

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    ネタバレ

    匠千暁シリーズ。時系列的に一作品目。彼らが大学2年生の時の物語。

    自己中心的な性格の「ハコ」が帰宅すると部屋には見知らぬ女性の死体があった。トラブルを避けようと友人に死体の処理を頼み、ハコに好意を持つ「ガンタ」がそれを手伝った。それでトラブルは終わるはずだったが、事件は思わぬ決着を見せる。

    中盤までは、女性の殺人事件を追うだけの物語だったのに、読み終わってみると、事件の形があまりにも最初と違いすぎて驚愕した。少し疑問は残るが、痛快に、騙された!と思える作品。


    (50ページ:25分)

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    2011年08月19日
  • 収穫祭(上)

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    これはおもしろかった。途中ちょっと性描写がアレでもんもんとして読み進めるのに時間がかかりましたけど、内容は陰惨でいてなんか青春の青臭さもあってとにかく「きな臭い」です。そこがけっこうツボでしたけど。
    つか僕はあれです、実は日本の未解決事件とか陰惨な過去の事件にすごい興味があっていろいろ調べてたことがあったんですけど、特に僕が興味があるのはあの有名な金田一耕助の八つ墓村の元にもなった岡山県の「津山三十人殺し事件」なんですけど、まぁこれは日本で一番陰惨な事件ですよね。そいで、まぁこの本を手に取った時最初にこれを連想した。まじで「津山三十人殺し事件」はこういっちゃあ怒られるでしょうけど、調べると本当

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    2011年06月23日
  • 殺意の集う夜

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    ネタバレ

    好きなんです。西澤先生のこういう作品も好きなんです。

    どんでん返しに、伏線、物語の展開、満足いくものなんですが、なぜか腑に落ちない。設定によって登場人物が都合よく踊らされてる感じがする。設定設定しすぎてるとこに、このもやもや感があるのだろうか。

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    2011年06月11日
  • 謎亭論処 匠千暁の事件簿

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    名探偵タックシリーズ第七作。

    酩酊を謎亭としてしまうところに、作者の愛を感じる。

    のんだくれ四人組(なんて書くと異論がキャラクターから聞こえて来そうだが)の仮想的現実は、読む者の理解を得られるのか?


    飲み介と致しましては、一緒にぐだぐだ飲みたいなぁ。
    一ファンとしては、「名探偵の自白調書」が作品として仕上がっている事に狂喜乱舞。

    まず、「麦酒の家の冒険」を読んでから(本当はシリーズ読破して読んで欲しいけど)最終話をお楽しみくださいませ。

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    2010年04月14日
  • 方舟(はこぶね)は冬の国へ

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    カメラと盗聴器の仕掛けられた別荘で、初めて会う女性を妻として、
    少女を娘として一ヶ月暮らすことを条件に大金を提示されたカズト。


    唐突に始まる生活に不自然さと緊張を覚える一方で、それ以上の違和感に、
    徐々に気づくカズト。
    一方ほんの少しずつ親密になりはじめた妻・ヒロコと、
    なぜかテレパシーで会話もできるようになる。

    現れる不審な男。観察者の正体。娘の持つぬいぐるみ。運命、冬、方船。
    そこここに散りばめられた謎が徐々に膨れあがり、最後に一気に集約される。
    このへんはさすがの西澤・ワールド。
    不可思議な設定も超能力も、無理なく美しく、ひとつに閉じる。


    あっけない3人の生活の終焉にものすごい

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    2010年03月02日
  • ソフトタッチ・オペレーション 神麻嗣子の超能力事件簿

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    超能力犯罪を取り締まるチョーモンインシリーズ第八弾。


    相変わらずの不思議なロジックの世界ではあるのですが。

    個人的に一番のお気に入りはタイトルにもなっている中篇「ソフトタッチ・オペレーション」。

    氏のジェンダーらしい作風が全面に出ていてお勧めです。

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    2010年02月14日
  • 黒の貴婦人

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    タック&タカチ・シリーズ

    『招かれざる死者』
    嫌いなタイプの男のパーティーに顔を出したタカチとウサコ。隣の部屋の前を通らずに部屋に入るような指示の裏に隠された秘密。インターホンを鳴らし刺された女性。

    『黒の貴婦人』
    限定6食の鯖寿司を食べるために通う謎の「白の貴婦人」。内通者がいると疑うボアン。ボアンんぼ推理からタカチの秘密を知るウサコ。

    『スプリット・イメージ または避暑地の出来心』
    女性だけの別荘滞在に同行するタック。1夜明けると現れる遺体。ストーカーの死と参加女性の恋人の陰謀。教師の懲戒免職。

    『ジャケットの地図』
    会社社長の「愛人」の女。社長の楽園を守る管理人。社長が求めた「母

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    2010年05月06日
  • スコッチ・ゲーム

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    高校三年の冬。
    高瀬千帆は、千鳥足で寮に帰る道を歩いていた。
    夜道の暗い道を歩いてると寮のほうに赤色灯が・・・。
    寮の周りの人だかりを掻き分ける千帆には、ルームメイトの恵の事が脳裏に浮かび上がる。
    警察の静止を振り切り駆けつけると、部屋には赤い海が広がっていた・・・。
    恵は死んだのだった。
    ルームメイトであり同姓の恋人であった恵。
    最近では、恵と教師の噂を聞いて、恵を拒絶するような冷たい態度を取っていた千帆。
    恵は、彼を殺して自分も死ぬと言っていた。
    そんな恵が滅多刺しにされて殺された・・・。
    千帆は、犯人を突き止めようと行動する。
    容疑者は、恵と噂があった教師だったが「

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    2009年10月07日
  • 死者は黄泉が得る

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    迷い込んだ者を殺し仲間にしていく死者のファミリー。一人の女を仲間にしたことから崩壊へ。
    過去に起きた連続殺人事件。死者たちの中にいる事件の関係者。

     2009年5月11日初読

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    2010年01月24日
  • 方舟(はこぶね)は冬の国へ

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    五月の連休が終った頃はローワークに仕事を探しに来ていた十和人(つなしかずと)は、失業をしていた。
    帰り道にオリエント・リサーチ(民間の調査会社)の調査員と名乗る男に話しかけられた。
    「ある場所に一ヶ月くらいの間滞在して欲しい」と依頼されたのだ。
    多少不自由な思いをさせられる事は聞いたのだが、支度金として小切手で働いてる年収分と仕事が終った時に法外な報酬を提示された。
    どんな内容かは、話されて無く不安を感じたが、失業保険が切れた彼は引き受ける事にした。
    そして二ヵ月後オリエント・リサーチから連絡が来た。
    東京行きの飛行機に乗り迎えの車に外が見えない状態で1時間移動してある所に連れて行

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    2009年10月07日
  • 夢幻巡礼 神麻嗣子の超能力事件簿

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    人を殺すことが、こんなにも、おもしろいとは思ってもみなかった—。能解警部の部下・奈蔵渉は警察官でありながら、連続殺人鬼。自己の狂気を冷徹に見つめながら犯行を続ける奈蔵の、究極の目標は誰なのか?複雑巧緻なトリックをちりばめた驚愕のサイコミステリ。大人気の「神麻嗣子シリーズ」番外編。

    「超能力ありきのミステリ」番外編です。犯人が主人公。ゆがんだ愛。アイ。I。
    番外編といいつつも「神麻嗣子シリーズ」でかなりの重要そうなことが端々に。これは単品としても見られる。いや無理か。

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    2009年10月04日
  • 人格転移の殺人

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    全てが謎(ってか解析不能?)に包まれた「人格転移装置」が存在する時点で
    もうドップリと世界に嵌ってしまいます…
    好きなんだなぁ、こんな話が…文句無くオモロイ!

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    2021年11月14日
  • 夢幻巡礼 神麻嗣子の超能力事件簿

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    チョーモンインシリーズの番外編。


    視点を変えるとこんなにもハードな作品に仕上がるのか?と驚いた一冊。

    と同時に本編にどんな影響がと、期待が膨らんだ作品。

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    2009年10月04日
  • 黒の貴婦人

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    鯖寿司がおいしそうでした!ステーキや温野菜サラダやスパゲティも描写が濃くて、思わず空腹になりました。タカチとウサコの関係がよく分かりません。

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    2009年10月04日
  • 麦酒の家の冒険

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     迷い込んだ一台のベッドと大量のビールが詰め込まれた冷蔵庫しかない別荘で「なぜ別荘にはこれだけのものしかないのか」「どのような意図で大量のビールを用意したのか」を推理する安楽椅子形式のパズルミステリーで、予想外の展開から多重推理を重ねて思いがけない真相に着地するのが面白かった。読後は無性にキンキンに冷えたビールが飲みたくなった(それにしてもビールでベロンベロンになってもあんなに頭が働くのだろうか?)。

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    2025年12月04日
  • 殺意の集う夜

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    ネタバレ

    とにかくテンポが良い作品。そんなにバタバタ連続して死んでいくのかって突っ込みたくなるくらいに勢いよく死んでいく被害者たち。色んな事件の関係者たちが集まって最後に色々明かされるのは面白いな~。最後のオチも良かった。

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    2025年11月24日
  • 死者は黄泉が得る

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    ネタバレ

    今日がお休みなんで夜中に一気に読んでしまった(笑)ノベルズ版で読んだけど細かいところは忘れてましたね(笑)最後にあの人が出てきたのはちょっとわからなかった。どうつながったらあの場面に登場してくるんでしょう・・・。面白いオチだとは思いましたがね(笑)

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    2025年11月24日
  • 新装版 七回死んだ男

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    時として同じ一日が八回繰り返される「反復落とし穴」に嵌まってしまう久太郎。新年会で親戚が集まった直後にそれは起こった。そしてオリジナル周では発生しなかったはずの祖父の死に久太郎は混乱する。祖父の死を招いたのは二周目の自分の行動だったのか、そして祖父を救うためにはどうすればいいのか。試行錯誤する彼を嘲笑うかのように、祖父の死は微妙に形を変えて繰り返す。トリッキーなSFミステリです。
    タイムリープものミステリって現在ではけっこう多く存在しますが、これが嚆矢と言ってしまってもいいのかな。オリジナルに問題がなければまったく同じように行動すればいいはずなのだけれど、それが案外と難しかったり。予想もしない

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    2025年11月22日