あらすじ
ドライブの途中、4人が迷い込んだ山荘には、1台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベッドと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが……。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。(講談社文庫)
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とにかく、「そんな馬鹿な」と思ってしまう作品。不自然な状況下におかれた人がそんな行動をはたしてとるのか。そもそもそんな状況が不自然すぎる。などといった違和感が常につきまとう。が、そんな違和感を登場人物たちも感じながら、物語は突き進む。
この作品の妙は、とにかくビールが美味しそう。そのビールがミステリとしての本作の鍵にもなっているのだが、とにかく主人公たちが美味しそうに飲み続けて、酩酊しながら謎解きに取り組む。
うーん、成人した人間の「冒険」ってこんな感じかと思いながら、楽しくなる作品。
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魅力的な謎❨大量の麦酒❩を大量の麦酒を飲みながら、あーでもないこーでもないとこねくりまわす、麦酒党としては見過ごせない作品。そりゃ麦酒も進むってなもんです。
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今まで読んだシリーズの中ではいちばん好きです。迷子の末にたどり着いたがらんどうの別荘。ウォーキングクローゼットに隠された冷蔵庫からはキンキンに冷えた大量のエビスビール。日常ミステリ寄りのおはなし。
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ビールが飲みたくなった。
安楽椅子探偵ものは始めて読んだ。
最初はつまらない、検討はずれな推測ばかりを捏ねくりまわしているようだった。それが次第に矛盾の少ない、筋の通った仮説に置き換わっていくのが面白かった。
自分のいいたいことを登場人物が言ってくれたときなんかは、彼らと一緒に自分もその場にいるような感覚すら覚えた。
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迷い込んだ一台のベッドと大量のビールが詰め込まれた冷蔵庫しかない別荘で「なぜ別荘にはこれだけのものしかないのか」「どのような意図で大量のビールを用意したのか」を推理する安楽椅子形式のパズルミステリーで、予想外の展開から多重推理を重ねて思いがけない真相に着地するのが面白かった。読後は無性にキンキンに冷えたビールが飲みたくなった(それにしてもビールでベロンベロンになってもあんなに頭が働くのだろうか?)。
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学生が酒を飲みながらあれこれと想像を広げて議論していく様が楽しい。
登場人物らがずっと同じ場所に留まって話が進んでいく安楽椅子探偵的な演出は非常に好みだった。
登場人物と一緒に推理していく気分になれるのが良い!
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匠千晶シリーズ第三作。
ちょっと長い。
著者があとがきで、自分にとっての本格推理のバイブルだと書いていた、
『退職刑事』ぐらいの長さ、つまりは短編ぐらいでも良かったのでは。
たぶんにそれは、
自分が麦酒党ではないとか、
タカチが推理ごっこに夢中になる理由が明らかにならなかったからとか、
なかなか人が殺されないからとか、
こちら側の理由によるものだと思われるが。
切羽詰まって、
シングルベッド以外家具のない謎の家に入り込んでしまうのは
まだ仕方がないとしても、
勝手にビールを飲んでベロベロになってしまうのは、
いかにボアン先輩、タック、タカチ、ウサコの四人組といえどもちょっと。
前作の死体遺棄はあり得ない事態だから許せたが、
不法侵入&無断飲酒はありそうで受け入れられない感じだった。
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偶然迷い込んだ山中の別荘にあったのは、キチンとベッドメイキングされたシングルベッドとキンキンに冷えた大量のビールだった。
このような不思議な舞台設定から何が起こるのかとワクワクしていたのだが、基本的には何も起こらない。この別荘の謎をビール片手にアレコレ想像している話なのだが、大変面白かった。真相そのものよりも、そこに至るまでの論理の積み重ねを楽しませてくれるので、自分自身の好みとも相まって楽しく読み進められた。
ただ、ワタクシ自身はビールが好きではないので、そこは感情移入できなくて非常に残念だった。
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―
昔はビールといえばヱビスじゃなきゃ、とか生意気云ってる20代だったけれどすっかり黒ラベル派です。そうするとぎっしり詰まった冷蔵庫開けても黄金色の光、とはならないのか……黒バックのゴールドスターがずらりと並んでるのも壮観だとは思うけど、でもロング缶詰め込むならきっと寝かすよね。そうするとヱビスだとしてもそんなに黄金色になるのか?
試してみようかなえへへ←
はい、少し遡ってレヴュです。
所謂『nine mile walk』をこれでもか、と長編にしたような作品。とはいえ現地で49本もヱビス呑んでるんだから全然安楽椅子探偵してないけど。
そのあたり酩酊探偵シリーズの、ある意味御挨拶的長編なのかもしれない。犯人及び被害者の顔も名前も、最後までまったく明らかになりません。そういうの必要な方はぐいと煽って一昨日きやがれ、である。
ただただ、考えに考える、そのときに。
今後シリーズを通して関わってくる主人公たちのヘビィな部分が切り離されていて、そのぶん構成がはっきり見えるエンタメ作。高めに☆3.7
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匠千暁シリーズ、時系列的な二作目。
遭難して侵入した家には、冷蔵庫に入ったビールとベッドひとつ。
その理由について一冊分まるまる推理をこねくり回す話。
エビスビールロング缶を飲みながらの読書がオススメ。ビール好きなので面白い。贔屓目線で星四つ。
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タック&タカチシリーズの3作目です。
私はシリーズものだと知らずに買ってしまい、読む前にちょっと調べてみたらシリーズ3作目と知り、読むか迷ったんですが面白そうだったので結局読んじゃいました。
いきなり3作目から特に分からなくなることはなかったので良かったです。
でもちょっとだけ前作のこととかも出てきたので、順番に読めばよかったかなとも思いました。
後で1作目、2作目を読んで、4作目以降も読みたいです。
内容は、おもしろかったです。
ビールとベッドしかない変な別荘の謎を考える話で、ハラハラドキドキわくわくという感じは全然ないんですが、どんどん出てくる仮説がおもしろいです。
仮説→検討→違う、の繰り返しで最終的に伏線が回収される感じが好きです。
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とにかく 読みながらビールが飲みたくなる本でした。
おかげで毎晩、ビールロング缶開けちゃってました。
で、そのまま睡魔に襲われ ページ進まなかった事も(笑)
安楽椅子探偵モノと言うらしいですが
どういう結果が導き出されるのかと
ワクワクハラハラドキドキと
飽きる事なくラストまで読めました。
こういう小説大好き!
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ビール浸け大学生の「ウミガメのスープ」的な。ダラダラグダグダな雰囲気が好ましいw
BGMは「すごい男の唄」で。
著者初読みでした。
シリーズの2作目だったのか。またやっちまった...?
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シリーズ3作目。
ほぼいつもの4人が酒を飲みながら、自分たちが体験した話をしているっていう話。
学生ならではの無茶や、集まって何かをするって感じがでていた。
社会人や家庭を持ったらになったらなかなかできないですよね。
青春が詰まった作品でした。
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タック&タカチシリーズは全部読めているわけじゃないので順に読んでいこうという事で手に取った一冊。道に迷い行き着いた先にあった家には大量のビールが!?という奇妙な状況に惹かれて読み始めたのだが、途中で繰り広げられる色々な仮説は酒の席でこそ輝くものから妙に現実的なものまで様々。一つの謎をずっとこねくり回しているので多少の飽きを少々感じるところはあるが、安楽椅子探偵ものとして導かれる結末はなかなかにあっと驚くものだった。
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迷い込んだ別荘。ベッドと冷蔵庫しかない。冷蔵庫の中にはビールがぎっしり。
そこから、あーでもないこーでもないと、状況を推理。大きな事件が起こるわけではないけれど、仮定と想定の中でロジック組み立て、物語を閉じる手法が巧み。
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とにかく終始ビールを飲んでいる。
現場にいるというフェアなのかアンフェアなのかよくわからないアームチェア・ディテクティブ。
シリーズものだったらしく中途半端なところから読んでしまいなんとも色々含みがあって頂けなかったので機会が他のシリーズも読んでみようかな。。。
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ベッドと大量にビールが入った冷蔵庫しかない山荘という謎を主人公たちがビールを飲みながら推理し合う安楽椅子探偵もの。各登場人物の案とそれをひっくり返す反証の提示は小気味良いが長編で読むと疲れるなぁ。
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西澤保彦の初期作品。匠千暁シリーズの長編。
著者の初期作品は、色々な面で、どちらかといえば斬新で、でも安定して読めるものが多い。
このシリーズは、限定的な情報を元に酒を飲みながら大学生が半分妄想を築くように不可解な事象を解明していくものだが、そんな喜劇を、とにかく会話で押し倒す、という構造で作っているのがユニーク。
更に、会話文が丁寧、というか決め細やかなのがよい。不必要な部分を敢えて散りばめることで、リアリティとテンポをはらんだものになっており、読みやすさを生んでいる。
ネタや結末も、ちょっと他の作家にはない感じで魅力的だ思う。
まだまだ未読作があるので、順次読んでいきたい。
3+
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ビール飲みたくなるのですよね!ビール!!1
皆美味しそうにビール飲みながらの推理合戦は、読んでて飲みたくなってきてしまうのですよ……
どうやらシリーズ物なので、ちょっと読んでみたいかも。
九マイルは遠すぎるは未読なので、こちらも安楽椅子が読みたいときにはいいかも。wkwk
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タック&タカチシリーズ・第3弾。
山中でガス欠になり、迷い混んだ家にはよく冷えたビールだけがあり…、という、最初から「???」な面白設定ではあった。
いわゆる安楽椅子探偵もので、ひたすら座って推理を重ねるだけなので、やや間延び感があったのが残念。
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シリーズ前作「彼女が死んだ夜」に引き続き、机上の…もとい酒場の妄想モノ。
前作は中途半端に現象が入り乱れ、且つ重大な事件のお話だったので、妄想が大部分を占めた論理展開で話が解決に至るのはどうかなと思った。が、今作は現象がとにかく少なく、事件という事件が無い状態で進み、ほぼほぼ全てが妄想話だけで構成されているので、こちらの方が割り切って読めた。
よくまぁこれだけ、それぞれのキャラの目線に立った色んな推論ができるなぁと感心。
一から十まで妄想前提での論理の組み立てで、「なるほど、確かにこれがこうだとその推理しかないわ!」とはならないので、私的には安楽椅子だとはあまり感じず。最後の妄想も非常に雑な部分があり、そんなに周到に計画したのになんでそこで凡ミスするの?と感じたりもした(けど「実際真相はそうだったんです」と言われればそうなんですかとしか言えない)。
ただそんな、酔っ払ってしまいそうな妄想会話だけの本でも、キャラの良さもあってすらすらとごくごくと飽きることなく読めて、妄想に酔うことができた。
やはり酒を呑んでのくだらない話は、楽しいものだ。そういうお話。
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安楽椅子探偵もの。
タック・タカチのシリーズ二作目。
「麦酒の家」の謎をひたすら考え続けます。
タイトルの「冒険」はあくまで頭の中でのことみたい。
仮説を立てては崩す展開は面白いが、約300ページも続くと、さすがに長すぎた気も…
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その家にはクローゼットに隠された冷蔵庫に詰め込まれた或いは入りきれずにケースごと置いてある沢山のエビスロング缶のビール、そしてベットが一つあるだけだった。その異様さから推理を始めるタカチをはじめとするいつものメンバー。 夏に読んだなら間違いなくビールを飲んでしまうと思います(笑) それだ゜けキンキンに冷えたビールが美味しそうでした。
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典型的な安楽椅子探偵もので、奇妙な山荘をテーマに主人公たちが推理合戦をするというお話です。数々の推理が披露されるのですが、ベッドとビールだけで推理するというのは無理があるような気がしました。憶測が混じった推理は説得力に欠ける印象でした。
しかし、それぞれのキャラクターが個性的で会話もユニークなので、読み物としては面白かったです。
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迷い込んだ一軒家にあったのはベッドが一台、二階のクローゼットに隠された冷蔵庫。
そして冷蔵庫の中にはぎっしりと冷えたビールとジョッキが詰め込まれていた???
この不可思議な状況を飲んだくれながら仲間内で推理していく一冊。
推論を出しては否定し、という繰り返しと突飛なシチュエーションが楽しい。
ただ肝心のオチはちょっと肩すかし、かな?
ビール好きの意見を聞いてみたい一冊。
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前作でもそうですが、思考の飛躍がすごい。
ちょっとくどいくらい論理を突き詰めますが、納得できたのかと言えば微妙ですね。
なんかアレですね。「ウミガメのスープ」を思い出しました。
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内容(「BOOK」データベースより)
ドライブの途中、四人が迷い込んだ山荘には、一台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベットと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが…。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。