あらすじ
ドライブの途中、4人が迷い込んだ山荘には、1台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベッドと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが……。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
この小説は、主人公たちの活動が終わり、帰りに訳あって寄った家の「不思議」を、家の中にあるビールを飲みながら各自好き勝手に推理していくという、何とも平和な(?)ミステリ小説です。
最初に手に取ったとき、いやに表紙がオレンジ色だなあと思ったら、よく見るとこの小説に登場するヱビスビールのロング缶だったので思わずふふっとしてしまいました。
タカチが積極的に推理を始め、展開が二転三転していくのも、この小説の面白いところだと思います(そして、それ自体が伏線になっていたりする)。
10章の【空き缶は捨てないようご協力下さい】で、タックが「ファースト」にある缶ビールの本数を数えていたことに他のメンバーが唖然としているシーンに笑ってしまいました。
11章の【非熱処理】で、ウサコの「(前略)AとBという、ふたりの人間がいるとするでしょ?BはAの髪型から服装まで、全てを同じように真似する。そうすることによって、BはBではなくて、果てしなくAダッシュに変身してゆくわけ。何のためにそんなことをするのか?Bは第三者に、自分のことをAであると誤認して欲しいから。」という科白の“果てしなくAダッシュに変身してゆく”というところが、どことなく疾走感があってお気に入りです。
12章の【内容量500ml】はボアン先輩がずっとおいおいと泣いているので、「誰か止めてやれよ……」と思いながら読んでいました。
Posted by ブクログ
匠千晶シリーズ第三作。
ちょっと長い。
著者があとがきで、自分にとっての本格推理のバイブルだと書いていた、
『退職刑事』ぐらいの長さ、つまりは短編ぐらいでも良かったのでは。
たぶんにそれは、
自分が麦酒党ではないとか、
タカチが推理ごっこに夢中になる理由が明らかにならなかったからとか、
なかなか人が殺されないからとか、
こちら側の理由によるものだと思われるが。
切羽詰まって、
シングルベッド以外家具のない謎の家に入り込んでしまうのは
まだ仕方がないとしても、
勝手にビールを飲んでベロベロになってしまうのは、
いかにボアン先輩、タック、タカチ、ウサコの四人組といえどもちょっと。
前作の死体遺棄はあり得ない事態だから許せたが、
不法侵入&無断飲酒はありそうで受け入れられない感じだった。
Posted by ブクログ
安楽椅子探偵もの。
タック・タカチのシリーズ二作目。
「麦酒の家」の謎をひたすら考え続けます。
タイトルの「冒険」はあくまで頭の中でのことみたい。
仮説を立てては崩す展開は面白いが、約300ページも続くと、さすがに長すぎた気も…