甘糟りり子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ子供を持つこと、それにまつわる家族の様子が描かれている小説3篇。
個人的に一番共感できたのは一番最初の小説の二人。妻の美春は100%子どもいらない派で、一方夫の朋希は子どものいない人生を選択する覚悟ができていない。今の自分にはこの二人が同時に存在している感じがする。
特に美春の心情を表した以下の箇所は本当にその通り〜〜〜と思ったし、
「子供が嫌いなわけではない。でも、好きでもない。かわいいと思う子もいれば、どうしても関心を持てない子だっている。別に関心を持つ必要もないのに、そのことを後ろめたく感じてしまう自分が腹立たしい。」p21
一方で、朋希の「欲しいわけじゃないけど、絶対いらないとも思え -
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Posted by ブクログ
ネタバレ妊娠、出産…この問題にぶち当たらないで生きて行けるなら幸せだろうなーと思う。
読んでいて楽しいと言うよりは「わかる、わかるよ~」と共感したくなる部分がたくさんあって、さらりと読み易い。
一応核として描かれている桜子は最初こそ取っ付き難い女だったが、「シングルです」と言い切る生き方は恰好良い。自由で居るために孤独を引き受けつつ、それが絶対的な自由でないことを知っているのも。でもやっぱり、自分の子どもが何所かで生きているとなれば、男性としてはやはり気持ちの良いものではないと思う。ここらへんは男性の意見を聞きたいものだ。
重美は核の人として描かれるのに、彼女には救いがないような気がする。全体的に最後 -
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