甘糟りり子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ妊娠中の私にとっては、とっても身近な話題。
社会の仕組みや世間の意識が変わっても、産む生き物としての期限は変えられないー残酷だけれど、これが全てだなと。
妊娠してから、嬉しかったことも多くあるはずなのに、我慢や制限、体の変化にモヤモヤ悩んで。
どうして女性ばかりがこんなに負担を強いられないといけないのか、と旦那に当たる日もあった。
でも、産む生き物(=女)としてこの世に誕生した以上、自分の努力ではどうにも出来ないことだよなと少しだけ納得。
短編集になっていて、弁護士、ランナー、会社員等の女性が妊娠出産について悩み、決断する話。
卵子凍結、不妊治療、流産、仕事か妊娠出産育児かの二択...女性と -
Posted by ブクログ
妊娠、不妊、出産に関する短編集。
私と同じ職業の人が登場すると知り、興味がわいて読んでみた。
読みながら「この本はきっと、取材をたくさんして書いたものなんだろうな」と思った。
なぜそう思ったかというと、同じテーマ、似たテーマで、ここまで様々な切り口で短編を揃えるのは、個人の想像力だけでは無理なのではないかと思ったことと、登場する人たちの話の内容に、何か裏付けがあるような説得力を感じたからだ。
実際、本編の後には取材先への感謝が記されていたけど、取材先は、医療関係(複数)、法律事務所、会社名団体名からは業務内容までわからないもの、とにかく様々でたくさんだった。
私自身は子どもが一人いるけど、 -
Posted by ブクログ
特別養子縁組、人工子宮による男性の出産など妊娠や出産にまつわる7つの短編が入った小説。
その中の「エバーフレッシュ」という話が一番自分に近いからか、好きでした。
不妊治療はしたけれど、こどもに恵まれず、2人で生きていこうとする女性が主人公でした。
子供に興味がない上司、育休明けの部下、育休明けの部下に代わり仕事を引き受ける未婚の女性、と様々な立場の女性が出てきました。それぞれの立場で考えも抱えているものも違う。それぞれ尊重できる世の中がいいな〜。
昭和の時代なら夫婦2人、子供2人がスタンダードかもしれませんが、令和の時代、どれがスタンダードだとか正しいとかなくなってきてるんだな〜と思いました。 -
Posted by ブクログ
普段自分が読むタイプの本ではないんだけど,夏頃にツイッターで流れてきて面白そうだったから買って積読してた本。
バブル期といえば私が小学生の頃の話。いやはや、とんでもない時代だったんだなぁ…。
90年代〜00年代に田舎でしょぼくれた大学生をしていた私には,バブル期の都内の(イケイケな)学生の生活ってのはまったく別世界。
楽しめる人には楽しめたんだろうけど、体力やコミュ力が相当ないとああいうのを楽しむのは難しかっただろうから、コミュ障・陰キャな私があの時代に若者やってなくてよかったな…と思った。
今以上に陽キャと陰キャの格差が激しい時代だったんじゃないかと。
出てきたブランド名はほとんどわから -
Posted by ブクログ
出産に関連する7つの短編集。7話目のみ異端だが、それ以外は実に現実的で考えさせられる物語。男性目線で見ると女性の心情など勉強になる部分が多かった。
全体的に登場人物の発言がリアルなのがとても読みやすく心地よかった。例えば、『五つ目の季節』の女性課長の言動。流産を繰り返している部下に対して、変に優しくするわけではなく、ランチに誘いながら相談コミュニティを紹介し、反発する部下に強要せずにサラッと伝える。とても人間らしい温かみをリアルに感じられる。『エバーフレッシュ』の女社長もそう。独身のおしゃれなキャリアウーマンだから子育てをしながら働く女性に対して否定的や嫌悪を抱いているという人物を想像しや -
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