雫井脩介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作。
五輪を目前に控えた日本柔道の女性コーチが主人公。
彼女は怪我のために柔道の選手生活を断念した過去を持つ。
スポーツ心理学が専門の彼女は柔道界の重鎮たちから,
ドーピングをしている強化選手を突き止める任務を言い渡される。
嫌疑をかけられているのは男子81kg級の強化選手2名。
重圧の中,真実を追う彼女はスポーツ界を蝕む病に直面する。
ドーピング規定そのものが不完全で,
商業主義とスポーツマンシップの間を揺れている。
そのようなスポーツ界の実状を扱いながら,
ミステリー要素もうまく盛り込んでいる。
彼女に協力する剣道家の女友達がいい味を出 -
Posted by ブクログ
小児病棟で起きた点滴殺傷事件。
同室の子供4人の点滴にインスリンが混入され、内2人が亡くなった。
物証がないまま逮捕されたのは、点滴に混入はあったが生き残った女児の母親の小南野々花だった。
野々花は少し変わっていて、野々花の長女の由惟は以前から母の行動で受け入れられないことがあった。
そんなことから、母が妹の紗菜までを殺そうとしたのではないかと疑っている。
野々花は一時は犯行を認めたが、後に否認している。
野々花の弁護団に加わることになった伊豆原は、勝算の少ない裁判になんとか立ち向かおうとするが…
後半の展開はどうなるか…
2026.4.9 -
Posted by ブクログ
中学時代に夢中で読んだ「犯人に告ぐ」シリーズ完結編として期待して読んだが、ややイマイチだった。
警察内部の裏切り者(ポリスマン)を炙り出す作戦や、主人公巻島がネット番組で事件関係者とやり取りするシーンは、シリーズらしく、黒幕を舞台に引きづり降ろすシーンはハラハラして面白かった。
巻島のハードボイルドさも健在していた。
一方で約500ページのボリュームに対して中だるみがあり、過去作からの登場人物の多さも相まって無駄なシーンが多いと感じた。
選挙戦やIR誘致のサブストーリーは意図は分かるものの本筋への効き方が弱く、徒労感が残った。
さらに黒幕・網代の人物像は、前作の淡野と違い深掘りがなく、魅力