雫井脩介のレビュー一覧
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ネタバレフィギアスケートを通じて、深っまっていく母娘の絆と母娘の成長のものがたり。
森内小織は私立中学の3年生。母、梨津子とともに新横浜のスケートリンクでフィギアスケートの練習をしている。スケートママたちは、その間、練習を見たり、買い物などをしている。
ある日、梨津子のもとに実家から母が倒れたという電話が入り、名古屋に行くことになるが、母からもらったブレスレットを忘れたことに気が付き、自宅に戻る。そこには夫と不倫相手がいたのである。
母の葬儀を終え、一旦横浜に戻るが、ホテルに泊まり、夫が留守の間に荷物を運び出し、二人で名古屋に住む決意をする。
離婚し、姓は藤里に変わる。名古屋で有名なコーチである上村美 -
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フィギュアスケート。
テレビ中継していればぼんやり見てしまうこともあるし、ショートとフリーの違いくらいは何となく説明できる。
それほどの思い入れはないけど、ソチ五輪の浅田真央のフリーの演技と、決まった直後のあの表情には思わず涙を流した。
これが自分にとってのフィギュアスケートのすべてでした。
この小説を読むまでは。
フィギュアスケートの世界を舞台に、どこにでも居そうな普通の母娘が紆余曲折を経ながら、人として大きく成長していく物語。
普通、この手のお話ならば、競技者である娘の方が苦労を重ねながら徐々に成長していく、というストーリーがまあ一般的だろうと思いますが、この作品ではそうではな -
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『栄光一途』の続編
前作同様、望月篠子が主人公。今回はアルペンスキーのメンタルトレーナーとして活躍。同僚の佐々木深紅も大活躍。
アルペンスキーの日本選手、石野ケビンはワールドカップの富良野で転倒し死亡してしまう。弟の石野マークは、兄の転倒がトラウマとなり成績が振るわない。マークをメンタルで支える篠子は遠征先のオーストリアでチームに帯同する教授からあることを委ねられるが失敗してしまい、チームから離れる。マークはその秘密を知っているらしい。
篠子と深紅はケビンの事故を調べるうちに事故でなく仕組まれたことに気がついていく。
富良野のワールドカップ前にガーラ湯沢でスキーを楽しむチームのメンバーたち。し -
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(やったぁ♪これで全巻揃うわぁ~)
…と、
喜んだのは、
中古コミック激安市のワゴン内に『JINー仁』を
発見した為。(^^♪
10冊で¥500。
まだ未購入の残り9巻をドサドサ籠にいれ、
あと一冊はどれでもいいや、
と、何となく手にしたのがこのコミックであった。
私は時々、
本を選んでいるのが自分なのか?
それとも、
本に選ばれているのか、わからなくなる時がある。
私の手の中にすーっと収まったこの本は
偶然の出会いが引き起こした奇跡の物語。
小説のコミック化作品はあまり好きじゃないのだが、
著者を知るにはいい機会であった。
コミックではない、
他の作品を読んでみたくなった。 -
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ネタバレ人の殺気を感じ取る能力。こういう「中二病」的設定は嫌いじゃない…どころか、むしろ好みな自分。同じ幻冬舎文庫だと、外見から病状や犯罪の兆候を感じ取れる医師という設定の久坂部羊「無痛」がありますが、あれが大好物な自分にとって本作は結構楽しめました。
状況説明などがやや冗長に感じられる場面もありますが、それらは人物の深堀のために必要な場面だったと解釈しました。中学時代の同級生のキャラが、一部イメージしきれないところがありましたが、それ以外は割とキャラが立っていたと思います。
それらと分かりやすいストーリ展開をふまえると、王道どストレートなお話や設定が好きな人向けなんでしょうか。自分は割とそのタイ -
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スケートを習う少女とその母の物語。主人公の大学生藤里小織が友人に、思い出を語るという形式で、物語は進んで行きます。モデルとなっているであろう「スケートの女王」の面影を追いながら読みました。
夫の浮気で離婚し、関東から郷里の名古屋に戻った藤里梨津子と娘の小織。夫からの養育費を娘のスケート教室代にし、梨津子は高校生になったばかりの娘のスケートに生き甲斐を見出します。
小織にはスケートのセンスがあったのか、どんどん成績をあげてオリンピックを目指すまでになります。そんな中、元夫の会社が倒産し養育費が振り込まれなくなり、生活を切り詰めるはめに。それでも梨津子は、一途に小織の練習をバックアップします。そ -
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ネタバレフィギュアスケートの世界のお話。月々20万とか、ものすごいお金をかけ、母は全身全霊をかけてサポートする。
最初の方で離婚するのだけど、その後のお金の工面が今一つ府に落ちなかった。
この話の中では、お弁当当番やコーヒー当番があり、作ってもコーチの口に合わないと全く食べてもらえない。普通の精神なら心が折れます。お母さん本当によく頑張った。
後にオリンピック選手となる希和ちゃんを怒鳴りつけたりもするんだけど、希和ちゃんのお母さんが亡くなる前後も本当に親身に助けてあげて、到底真似できない、素敵なお母さん。
それに比べて、小織はもう冒頭からスケートをやめていて過去を振り返っている構成。これが一番つまら