フィギアスケートを通じて、深っまっていく母娘の絆と母娘の成長のものがたり。
森内小織は私立中学の3年生。母、梨津子とともに新横浜のスケートリンクでフィギアスケートの練習をしている。スケートママたちは、その間、練習を見たり、買い物などをしている。
ある日、梨津子のもとに実家から母が倒れたという電話が入
...続きを読むり、名古屋に行くことになるが、母からもらったブレスレットを忘れたことに気が付き、自宅に戻る。そこには夫と不倫相手がいたのである。
母の葬儀を終え、一旦横浜に戻るが、ホテルに泊まり、夫が留守の間に荷物を運び出し、二人で名古屋に住む決意をする。
離婚し、姓は藤里に変わる。名古屋で有名なコーチである上村美濤先生のコーチを受けることになる。ここでは母親たちが順番で弁当当番やコーヒー当番などをやっており、当初は疑問に感じていた梨津子も次第に仲間に入っていく。コーチは小織に4回転を飛ばそうとし、たまには成功するようになる。
同じ教室には同い年の平松希和という逸材がおり、刺激を受ける。
希和は順調に成績を伸ばし、全日本に出場し好成績を残す。スポンサーも付き、カナダを練習の拠点にするようになる。美濤コーチも希和の希望でジャンプコーチとして帯同するが、次第に希和のグループから離れていっていまう。
小織は母から動き、美濤がいない間は無理を言って諒子先生にコーチをお願いし、ジャンプも良くなってくる。しかし、美濤先生が帰ってくるとすぐに、美濤にコーチを戻してしまう。
高校3年の大会近くに、希和の母親がなくなり、希和は、海外試合を棄権する。
最後の試合で、小織はショートでまずまずの成績を残すが、フリーの演技で4回転を失敗し、二人のスケートはここで終わりを告げた。
希和は、好成績を残し、その後も活躍する。
スケートをやめ、長野の大学に通う小織のもとに叔母から電話が入り、梨津子が怪我で入院したという。急いで名古屋に帰り、病室に行くとそこには、美濤先生と希和がいたのである。
美濤先生からかけられた言葉は、小織ではなく、梨津子の成長ぶりに驚いたと言う。人が誰かのために必死になるということはどういうことなのか、間近でみることができたと。
希和も自分以外の親に怒られたのは梨津子が初めてだと語った。
小織は母の思いを心に、これからの人生を楽しんでいくことでしょう。