あらすじ
二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが……。癌に侵されゆく老刑事が、この事件を最後と決意して命懸けの捜査に乗り出す。
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Posted by ブクログ
評価は5.
内容(BOOKデーターベース)
二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが…。恐るべきリーダビリティーを備え、ミステリー小説界を大いに賑わせた、怪作にして傑作。待望の文庫化。
3人の犯人を追う話なのか?てっきり残された長男が復讐?いやいやまだ上巻なので今後の展開を楽しみに下巻へ続く
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21年前の殺人事件の主犯とされた男の出所を機に、その事件の仲間が殺されていく。癌に侵され余命幾ばくもない刑事が事件を追う。相棒の刑事も何やら秘密がありそう。
丁寧に登場人物を描きながらもスピーディな展開。下巻が楽しみだが、睡眠不足になりそう
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殺人の共謀を唆され、その後の逮捕で仲間に嵌められた男の復讐劇。社長一家への襲撃シーンは本当に生々しくて読むのが辛かった。そのシーンの荒を知っているだけに2件の復讐がまともに結びつかない。特に2件目。そしてそれを追う刑事のモリさん。そして朱音ちゃん!なんでそこが繋がるかな、と心配になる。いろんな人間模様が序章が描かれているので、それが下巻でどのように終結していくのだろう。書いているうちになんだか目星がついてきた!早く続きを読みたい!
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重厚な警察小説です。
過去の放火殺人事件の犯人グループの最後の1人が服役を終え、新たな事件が発生する。
放火の方の真相は読者に開示されているので現在の事件に対する警察の筋読みのズレを感じさせつつ、明らかな証拠がある主犯についても過去との相似点を匂わせている。
このまますんなり解決するはずがないので、後半も楽しみです。
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20年前に起きた殺人事件の犯人が次々と殺されていく、というありがちと言えばありがちな設定。
けれど、犯人が見えてこない。
何の関係もなさそうな人が徐々に繋がっていく。
正体不明の登場人物が謎を呼び、様々な仮説を立てながら読み進めることができる作品。
癌に侵されながらも、事件を追う刑事がとても魅力的に描かれています。
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会社を解雇された3人が社長夫婦を襲い、子供たちも半身不随や顔面火傷の重傷を負った。
3人が出所した時、新たな事件が始まった。
2018.3.21
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運送会社の社長一家が解雇した従業員らに襲撃され、夫婦は惨殺、子供たちも大火傷や半身不随になるという1980年の事件からストーリーは始まる。
逮捕され実刑となった犯人グループが、刑期を終えて出所してきて以降、今度は彼らが次々と殺されていく。
次の展開が気になって、読ませる魅力はさすが。感想は下巻にて。
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久々に夢中になるミステリー!!!被害者、加害者、警察、家族、などいろんな視点から同時進行で進む事件展開でとにかくサクサク読めます!!!!
いろんな視点で描かれているので、同時進行で進む事件内容、さらには心境など事件とともに展開していく流れの奔流にそのまま攫われそうになる読み応え。まだ、前半ですがこれは今後がかなり気になる!!!!!
面白い!!!!!!かなり!!!!
表紙のセンスがいまいちだが、面白い!!!!こちらフリマで50円で購入しましたが、オススメしてくれたおじさんにと気が合いそうです。
Posted by ブクログ
二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが…。恐るべきリーダビリティーを備え、ミステリー小説界を大いに賑わせた、怪作にして傑作。待望の文庫化
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前半読んだ勢いのまま、後半も一気に読んでしまった。
美濃加茂、坂祝、柳ヶ瀬、西枇杷島、幸田…聞いた事がある地名が多く、景色が簡単に想像できた。
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解雇された逆恨みに社長一家殺害計画。主犯の濡れ衣を負わされた人物が刑期満了後に下した決断。登場人物のディティールを細かく描写。ドラマティックな展開。
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一家殺傷事件から始まる復讐劇の話。とても面白くて一気に読んだ!
上巻の始め、一家の殺人が決行されるシーンはリアリティがあってとても怖かった。話にいろいろ無理があるのが少し残念だけど、その辺りを気にしなければとても楽しめる作品。雫井修介は当たり外れが大きい気がする。
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会社をクビになった3人。その3人プラス1人に会社を経営する一家の両親が殺され娘は下半身付随、弟は顔に火傷を。。
そして主犯の罪をきせられた荒。
荒が出所したところから事件の関係者が殺されて行く。
感想は下巻にて。
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人の陰の部分を描いた小説です。鬱々とした雰囲気の中、話が進んでいきます。
誰もが持っているコンプレックスが何かのタイミングで暴走する。
そう考えると人は皆、犯罪者としての要素を孕んでいるのかもしれません。
Posted by ブクログ
会社を辞めさせられた3人が腹いせに社長の家を襲う。21年後、嵌められて無期懲役を受けた1人が仮出所する・・・。上下巻なので上巻は人物紹介や背景といった説明が多い。ただ、話が動き出してからは面白い。刑事のキャラも好きなので続きが気になる。
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再読。
どこか満たされていない人達ばかりが出てくる小説。
事件そのものよりも、そこに関わっている人達の人間模様みたいなものに引き込まれてしまった。
モリさんと朱音親子に一番ぐっときた。荒も、何と報われない人生だったんだろうか、と。
読んでいて寂しさのこみあげてくるような小説でした。
ただそれだけじゃなく、小説としてもちゃんと面白い。
Posted by ブクログ
2010/9/29 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2012/1/29~1/31
運送会社に勤める荒,時山,坂井田は内職がばれて首になる。復讐を狙った3人は社長宅を襲撃,逮捕される。主犯格の荒は21年後出所すると,事件の関係者達が殺害される。当時,事件を担当し,現在ガン治療中で退職の意志を固めた滝中は最後の気力を振り絞って犯人逮捕に向かう。
犯人当てのミステリではなく,様々な登場人物の人生の機微を味わうサスペンス。まさに2時間ドラマ向けのストーリーだ。下巻も楽しみ。
Posted by ブクログ
犯した罪が消えることはない。1つの殺人によって周りの人生が大きく変わり、復讐に囚われた人生を送る者がいることは悲しいと思った。
復讐に囚われながら心の底は心優しい犯人がどうか報われてほしいと思った。
Posted by ブクログ
クライマックスは下巻なので、上巻の評価は低め。
この手の犯罪小説の基本なのかもしれないが、上巻の主人公、荒が犯罪に至るまで、そして出所してからの境遇が重た過ぎる(救いがない)
高村薫の「冷血」を想起させる。
下巻に向かうにつれ、流れが予想出来なくなっていく。上下巻通しての評価は高い。
Posted by ブクログ
面白かった。
ミステリーとしては、ちょっといまいちでしたが、エンターテイメントとしては楽しめました。
本題の虚貌とある通り、本書のテーマは「顔」にまつわる物語。
「顔」にもつコンプレックスや思いがあちこちに散りばめられています。
人はそれぞれ仮面をまとっている。そんなところが根幹にある物語です。
上巻では事件について描かれています。
21年前に起きた運送会社一家を襲った事件。
社長夫妻は惨殺。長女は半身不随、長男は大火傷を負います。
その事件の首謀者として3人の共犯者に嵌められた従業員の荒。
その荒が出所して、といった展開です。
その、共犯者達が、次々に殺されていきます。
犯人は荒なのか?
その真相を追いかける刑事の滝中。しかし、滝中も末期癌で行く末短く、自分の命が尽きる前に犯人を上げるべく捜査を進めます。
一方で、その滝中の娘はアイドルとして活動してきましたが、落ちぶれた生活を送っています。
さらにその娘が付き合っている男は21年前の事件の共犯者の一人。
その男も殺されるのか?
さて、どうなる?
といったところです。
上巻では、顔と言ったところでは、顔にあざをもった刑事がカウンセリングを受けていたり、自分自身の顔が醜いと感じ始めた滝中の娘の病んだ心だったり。
はたまた、捜査で似顔絵を描いたり
などなど
そうして、下巻に続きます!
Posted by ブクログ
上下巻読んでの感想
登場人物たちが複雑に交錯している中、新たな事件も起こり物語は進んでいく。
病に侵され先の見えてしまった老刑事が、執念で事件に迫る。
「貌」を題材にしたところが面白いなぁと。
とくに上巻がテンポもよくてグッと引き込まれた。
それぞれの人物像も丁寧に描かれていて、具体的なキャラクターが伝わってくる。
差し込まれているエピソードなどもいい。
犯人は途中でわかってしまうし不自然なところも多少あるけれど、物語としての面白さには影響していないように感じた。
人と人、人と自分、自分と自分。
ミステリーとしての面白さよりも、心の裏側に潜む闇のようなものを描いた人間ドラマとして読んでしまった。
普段はほとんど何も意図せずにしていること。
泣いたり笑ったり・・・表情を交えながら感情表現をする。
そして、笑いかけられたらたいていの人は悪い気はしない。
人間のパーツのひとつである「顔」。でも、日常生活を送っていく中での悩みを多く抱えている人たちが多いパーツでもある。
「顔」とはいったい何なのだろう?
死ぬまで切り離すことの出来ない自分の「顔」。
自分ですら知らない、気づきたくない「顔」もどこかにあるのかもしれない。
結末がどうにもすっきりとしない。
どうしてだろう・・・雫井さんの物語は、読んでいるときはとても面白いのに中途半端なもやっと感がいつも残ってしまう。
Posted by ブクログ
とっても面白くてどうなっていくのか続きが気になる。
運送会社社長一家が襲われる。犯人もわかっている。その後の人間関係が興味深く、新たな事件との関係も気になる。
Posted by ブクログ
運送会社を解雇された元従業員3人+少年1人が一家を放火惨殺するという事件。
後半はちょっと複雑でわかりにくいのと、本当にそこまでの特殊技術が
あるのだろうか…?と思いつつも一気に読破。
ミステリ好きにはおすすめです。
Posted by ブクログ
あいかわらず描写はとてもうまい。物事の描写もうまければ、心理描写もうまい。そして「見せ方」の部分の構成力も見事だと思う。
次の展開がまったく読めないままにページをめくらせる牽引力も強烈だ。
ただ、この物語はストーリーにあまりにも無理がある。真実が明らかになればなるだけ「え?本当に?」という気持ちが大きくなってしまう。それが残念であった。徹底したエンタメ志向は面白かったのだが、奇をてらいすぎた部分にのめりこめなかったのも事実だ。
あと、何作か読んできた中で必ず登場する、あまりにもマンガチックなキャラクターもマイナス要因ですね。
いや、ほんと。立場も境遇も違ういろんな人の心理描写はものすごいのですけどね。
Posted by ブクログ
事件の経緯(動機)と事件の内容がやりきれない。そんなことでこんなひどい事を・・・ってまず思う。小説に引き込む要素としてみれば、これで成功でしょうが、個人的にはこの導入部はあまり好きではなかった。その後たくさんの人物がでてくるが、キャラクターの作り方は流石で、どれも分かりやすく、ストーリーのテンポもどんどんよくなっていく。特に警察が主人公な部分に関しては、著者が得意なのか、私が個人的に好きなだけかわかりませんが、とても安心して読めます。後半は楽しみですが、既に病魔に冒されている滝中巡査部長はともかく、娘の朱音あたりには救いがあればいいなあと思う。