雫井脩介のレビュー一覧

  • 望み
    息子が殺人事件の加害者もしくは被害者のどちらかだと言われたら自分はどちらを選ぶのか。そんな究極の問いをテーマにした恐ろしい作品で、自分が親だったらどちらを望むだろうかと色々考えされられる作品でした。面白い!って感じではないですけど、ぜひ読んでみてほしい作品です。
  • クロコダイル・ティアーズ
    すっごく面白かった!移動の電車やバスで夢中で1日で読んでしまった!特に、ラストの章が良い!
    この作品、何も知らずに読んだ方が面白いのでは?と思います。

    老舗の陶磁器店のシーンから始まるこのお話、何の前情報もなく読み始めたので、何が起こるのだろう?この題名はどういう意味?なんて軽く思いながら読み進め...続きを読む
  • 火の粉
    あらすじ

    裁判官の梶間勲は、かつて一家殺害の罪に問われる武内に無罪を言い渡した。
    数年後、その武内が隣の家に越してくる。
    彼は持ち前の愛嬌と気遣いで梶間家の信頼を得、出入りするようになる。
    梶間家の嫁の雪見だけが、武内の不気味さに気がついていた。

    感想

    雪見に感情移入して読みました。
    この世で...続きを読む
  • 互換性の王子
    取締役就任と意中の人とのデートを目前にいきなり何者かに監禁された健康飲料メーカーの御曹司、志賀成功。成功が半年後に開放された時には、異母兄弟の志賀実行がその座に収まり、状況が一変したことに気付く。
    よくある骨肉の争いや派閥争いのドロドロ系かと思いきや、思ったより清々しい読後感の良い作品でした。
    成功...続きを読む
  • 犯人に告ぐ 下
    劇場捜査という形でしたが、内部告発など人の功績を妬みなどもおり混ざり、欲に溺れるのはエリートだからなのか、いろんな人物像が見え隠れした後編でした。
  • 互換性の王子
    最初は反目し合う兄弟がビジネスに全力投球するうちに、、というストーリーも美しいがチョイと入る三角関係だったり、裏の裏をかく黒幕だったりサイドストーリーもたのしめた。
  • 霧をはらう
    かなり久しぶりの雫井さんでしたが素晴らしく面白かったです。仕事柄、弁護士の方とお話しする機会も多いのですが、金儲けのためだけじゃなく伊豆原さんのように困った人や正義のために仕事してもらいたい。もちろん良い方もたくさんいらっしゃると思っていますが。
  • 火の粉
    2016年、手に汗に握りながら毎週楽しみにしていたドラマの原作!
    ユースケサンタマリアさんの不気味な演技も好きですが、ストーリー自体はドラマより原作の方がシンプルだったので原作の方が好みです。
    なにを信じるか、を見極めることも大事ですが、誰を信じるか、も大切だと感じさせてくれる作品でした(そういう意...続きを読む
  • 火の粉
    雫井脩介さんは初読みの作家さんだった。

    『火の粉』
    裁判官を引退し大学教授となった梶間勲の隣家へ裁判官時代に無罪判決を下した男・武内真伍が引っ越して来た。梶間を恩人と慕い、紳士的な身の振る舞いと溢れんばかりの親切心で徐々に勲の家族に接近してくる武内。だが、梶間家には次々と不可解な事件が起こり始める...続きを読む
  • 互換性の王子
    いきなり誘拐事件⁈突飛な導入に、どんなミステリーが展開されるのかと引き込まれるも、二転三転。ラストまで、予想をことごとく「いい意味」で裏切られ最後はホロリ。面白かった。「俺だってお前だって、しょせん替えの利く歯車」「心から謝ってる人は許してあげなさい。それを許さないなら、あなた自身、一生引きずってい...続きを読む
  • 火の粉
    おもしろかった

    元裁判長の梶間勲の家の横に引っ越してきた武内。
    無罪を言い渡した者と無罪判決を受けた者が隣同士なんて偶然がある?

    武内はするするっと梶間家の母の懐に入っていく。とにかくいい人な表現。
    けど一方で、初めから武内の妙な視線と空気感に嫌悪を抱く義娘の雪見。
    2人それぞれの視点から見る武...続きを読む
  • 互換性の王子
    突然の監禁。訳もわからず半年間も別荘の地下に閉じ込められるというハラハラする事件から始まる。
    監禁されている半年の間に、仕事のポジションも恋愛もすべてを失った主人公が奪われたものを奪い返すために戦い始める。

    犯人は誰かという謎に加えて、会社の中でのポジション争い、商品開発をめぐるライバル会社との戦...続きを読む
  • 互換性の王子
    非常に良かった。
    誰かに突然監禁されるというミステリー要素だけではなく、職場のライバル、敵対会社との闘い、恋愛要素もあり、一気に読み終えた。
    久しぶりに目頭が熱くなる人におすすめしたい物語でした。
  • 犯人に告ぐ2 (下) 闇の蜃気楼
    おもしろーい!
    次のシリーズ3巻に続くラスト!
    これは絶対に続きを読みたくなる!

    犯人の心情やバックグラウンドを丁寧に描いています。
    犯罪者に対して感情移入してしまう場面もあるし、でも被害者が不憫でたまらなくて心が痛む場面もあるし…
    様々な立場から事件を追うのでとても面白かったです。

    ネタバレし...続きを読む
  • 互換性の王子
    成功(なりとし)や実行(さねゆき)等、魅力的な人物が続々登場。日の目を見ぬ人(大沼や早恵里)を掬い上げる雫井先生の優しさも素敵。清々しい結末に満足したが、一つ解せない謎が…装画がコアラの理由、教えて欲しい。
  • 望み
    あらすじを読んでもピンとこなかったけど、ちょっと読んでみるかと気軽に手に取ってみた。

    少し読んだら、あれよあれよと先が気になり途中で止めるのも惜しいぐらい。
    シーソーのように感情が揺られる感じで、どっちなのー!?と、ほぼ一気読み。
    ページ数もちょうど良く、読んで良かったと思う。
  • 望み
    雫井脩介さんの「望み」、初読みの作家さん。非常に重厚で難解なテーマの作品だった。

    自分の高校生の息子が失踪し、高校生同士の殺人事件に関与している事が発覚する。
    息子は被害者なのか?加害者なのか?
    親はその重い心情を胸中に抱えながら事件の進展と同時に希望を張り巡らす。

    この作品の核なのがこの「希望...続きを読む
  • 望み
    凄い作品に出会った。親の心をこれでもかと揺さぶってくる。ミステリーで泣いたのは宮部みゆきさん以来かもしれない。改めて表紙に目をやると、恐ろしいほど内容を描き切っている。それを見て、また泣けた。

    切り取り報道やめてとか、ネット中傷で暇つぶししないでとか、事件を眺めるような感想はいくつかある。少年犯罪...続きを読む
  • 犯人に告ぐ2 (下) 闇の蜃気楼
    前作も良かったけれど今回もすごく好きな展開だったなー。読み終わりたくなかったけど結末が気になって読んでしまったよ……。

    前半で犯人に感情移入しちゃったけど、後半になると巻島さんの強い思いも出てきて、やっぱり犯人は捕まえないとな!っていう気分になる。

    読んでいて感情が翻弄されるこの感じがたまらなく...続きを読む
  • 互換性の王子
    順風雨満帆だった企業の御曹司が突如幽閉され、その間に現れた不遇の異母兄とが競い合うことに。ライバル企業との確執や競合の中で互いの理解が深まるが...。ミステリーかと思ったが経済小説、この作者さんにしてはひねりや深さはないが軽い恋愛青春お仕事小説として楽しく読破。