雫井脩介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻では最上と沖野は検察官としてすれ違っていくが、下巻では沖野は検察を辞めて弁護側の協力者として最上に対峙する。
上巻で描かれた最上の過去と罪を、下巻で沖野がなぞって明るみにしていく。
そして全てが解明されて最上は逮捕され、松倉は釈放される。
冤罪を防いだ沖野たち弁護側だが、その会見で根津の事件も自分ではないと言い放つ。
ここからラストまでの15ページが胸にどんと重しになってなかなか消化できません。
逮捕された最上はしかし穏やかで、
事件を解決したはずの沖野は咆哮する。
対比が辛すぎる…。
もちろん最上のしたことは法律違反だし職業倫理にも反するし褒められたことではないのだろうが、
かと言 -
Posted by ブクログ
犯人に告ぐ、という挑戦的なフレーズで犯人を心理的に追い詰める。そんなシリーズものも第4作となり、これまでに解決されていなかったことが終わりを迎えるという期待感から本書を読み進めた。前回「リップマン」という、決して捕まることのないクレバーな犯罪の実行役がミスを冒すことで、組織の黒幕である「ワイズマン」の指図で死に至った。死体が見つからないことから、「リップマン」の生死が不明のなか、主人公の巻島捜査官は、TVを通した公開捜査を継続する。捜査の手の内が漏洩していることに気がつき、そこに、「ワイズマン」配下で警察内部に潜んでいる「ポリスマン」という存在に気がつく。「ポリスマン」は誰なのか、捜査は「ワイ
-
Posted by ブクログ
ドラマ化もされた雫井脩介の作。書店のおすすめコーナーで知り、なんとなく気になって手に取りました。
かつて殺人事件で無罪判決を下した元裁判官、梶間勲宅の隣に、その被疑者であった武内真伍が引っ越してきたことによって始まる本作。善意や親切心を梶間家に向けながら日々を過ごす武内。梶間家の人々は徐々に武内に心を開いていきます。そこへかつての殺人事件の目撃者である池本が武内の引越し先を知り、近辺に姿を現すようになってから不可解な事件が次々と起こり始めます。
読んでいて付きまとう生あたたかさ、言いようのないぬるい空気感、見えない顔、つかみどころのない糸、印象によって変わる人間模様……その一つひとつの不快 -
Posted by ブクログ
巻島はニュース番組に出演しバッドマンを名乗る犯人に呼びかける。捜査本部にはニセモノを含めて多くの手紙が届き始める。その中から本物を選り分け、犯人に呼びかけるが、その姿勢が犯人寄りだと世間や警察内から非難を受ける。一方、キャリアの植草課長は私情を交えて情報をライバル番組にリークする。そして巻島は一か八かの賭けに出る。テレビを通して巻島は犯人に言い放つ。「我々はようやくお前を追い詰めた」そして宣伝コピーにも使われたセリフ「今夜は震えて眠れ」
犯人とのやり取りはテレビ放送での呼びかけと犯人からの手紙となるから緊迫感はあまりない。むしろ、クライマックスまで引っ張るのは、姑息な動きをする警察上司や視聴