雫井脩介のレビュー一覧

  • 火の粉
    最後まで読み終わると「火の粉」というタイトルの意味が分かりますし、第1章「判決」と最終章「判決」がどうして同じタイトルなのかもわかります。この理由が分かった時、ドキドキ感が増します。

    主人公の元裁判官の隣に引っ越してきた男。ある事件で無罪とされた男が主人公の家族を自分の世界に連れ込もうとして、家族...続きを読む
  • 検察側の罪人(下)
    久々の星5でした。
    下巻では徐々に追い詰められる最上の状況が素晴らしい。
    刑事もの、法廷ものでよくある決定的な証拠を見つけて、法廷であなたが真犯人だ!みたいな感じになるのかなと思いましたが、状況証拠をさがして、そこからは警察が動くリアリティのある内容が逆に良かった。
    どんでん返しや最後にスッキリ終わ...続きを読む
  • 火の粉
    裁判官の梶間勲は証拠不十分として死刑も視野に入る殺人容疑者に無罪判決を下す。 己の正義の下で揺るぎない判断をしたと自負する彼だったが二年後無罪を言い渡した男が隣家に越してきた。 じわじわと勲の周辺で何者かの悪意が迫る、、、安全圏から事件を判断してきた彼に降りかかる火の粉は如何に・・・。

     舞台は梶...続きを読む
  • 犯人に告ぐ : 3 紅の影 上
    実に面白い。
    明らかになる淡野の過去。今回は淡野視点が多いため、淡野に感情移入してしまう。
    オーディブルで聞いているため、下巻は来月まで待たなければならないが、待ちきれない!
    早く続きを聴きたい!
  • 火の粉
    怖すぎる。分厚いので今日はここまでにしようと思ってたのに結局後半は止まらなく手汗握りながら最後まで読んでしまった。殺される、殺されるっ!と危険信号MAX。顔が熱くなってきて心臓バクバクで震える!夜中に読み終わったけど興奮して今も眠れない。
    今思えば最初からおかしかったじゃないの。もっと警戒すべき。怪...続きを読む
  • クロコダイル・ティアーズ
    クロコダイル・ティアーズとは噓泣きのこと。美しい妻は、夫の殺害を依頼したのか。家族の間に疑心暗鬼が広がって—— 夫を殺した犯人は、かつての恋人だった。この男が裁判で「妻に殺害を依頼された」と証言。美しき未亡人は、悪女なのか、それとも。謎解きでもなく犯人探しでもなく一風変わった作品のように思える。直木...続きを読む
  • 望み
    素晴らしい。全編、中弛みなし。それどころか結末に向かって緊張感は加速していくようだった。
    息子の失踪、死体発見の報せ、果たして息子は事件に関わっているのか。
    この展開が実に上手く描かれている。匠の技、といっても良いだろう。事件が発生して家族に訪れる混乱、ネットを走るあやふやな情報の書き込み、加熱する...続きを読む
  • 犯人に告ぐ2 (下) 闇の蜃気楼
    巻島さんと淡野くんの知能戦がアツい。
    オーディブルで聞いていたが、曽根本部長がヤクザ顔負けに巻島さんを叱りつける(恫喝)するところは、そういうのが好きな人にはたまらないのではないかと思う。
    R.I.P.
  • 望み
    家族にとっての究極の心理選択に最後は涙が流れた。

    加害者、被害者と結構リアルな題材になっているので重い内容ではあるけれども、一気に読んでしまった作品。
  • 望み
    望まない望み。

    すごく良かった。
    本で泣くことは初めて?かもしれなかった

    感情揺さぶられまくったし、最後の結末が加害者でも被害者でも辛い未来が確定している。

    一登も雅も本当の意味で規士を信じれていなかった。その気持ちも分かる。

    貴代美は規士が犯人であることを望み、本当の意味で規士を信じること...続きを読む
  • 望み
    なかなか進展がない状況が長く続き、正直退屈になる場面が多いが、その心理描写こそがとても大事なことだとあとで気づく。究極の2択、拷問のような罪悪感、クルクル変わる周りの態度、物語最後の5%で最高に重い作品になった。
  • 検察側の罪人(上)
    雫井修介さんの著作は今までもかなり読んできたけど、これはその中でも本当に面白い。時間を忘れて読んでしまった。上巻を読んですぐに下巻に手を伸ばしてしまうくらい、次の展開が気になって気になって。映画にもなったくらいなので、かなり面白いだろうと思っていたけど、思っていた以上の面白さ。
  • 検察側の罪人(下)
    後半戦もすごい展開。検察と弁護士のやり合いというか、真相に近づいたときの沖野の葛藤などは読んでいて感情移入してしまった。映画になっている作品なので、映像ではどのようになっているのか、原作を読み終わった今だからこそ観たいと思った。
  • 引き抜き屋 2 鹿子小穂の帰還
    引き抜き屋の苦心はしみじみとした気持ちに。
    引き抜き屋の報復ではおいおい左右田っ!と思いながら脱力。。
    引き抜き屋の帰還はめっちゃ胸熱!!!
    フォーンどうなっちゃうの?とハラハラドキドキして小穂と畔田さんはてっきりそうなると思っていたのにあれれ?って感じで最後の最後にまさかの大逆転!!!
    ラストは号...続きを読む
  • クローズド・ノート
    すっごい引き込まれる小説で、あっという間に読み終わってしまった。

    雫井さんの小説は「日常+ちょっとの現実っぽくない部分」って感じで、共感を重ねながら読むことができるし(読み進めやすい)、かつ「続きが気になる…!」っていう所が程よく出てくるからあっという間に読んでしまう。(語彙力)

    あとがきで、伊...続きを読む
  • 引き抜き屋 1 鹿子小穂の冒険
    個人的には時間も忘れて読んでしまう程面白い小説だった。登場人物が結構多いけれど、それぞれに個性があるから「あーこの人ね」って追いやすい。

    この小説を通して感じたのは、人脈って結構大事ってこと。人との関わり合いが多いほど、自分の努力に気づいてくれる人が増え、良い機会に巡り合える可能性が高くなるから。...続きを読む
  • 霧をはらう
    入院中の4人の幼い子どもたちにインスリンが混入され、2人が殺された。逮捕されたのは、生き残った女児の母親。 個々の登場人物が、深く描かれており、最後の一捻りもあり、500頁も一気に読まされた。映画かテレビドラマになりそう。傑作でした。
  • 火の粉
    お話としては東京郊外で起きた幼児を含む一家三名の惨殺事件の裁判シーンから始まります。
    容疑者は被害者家族の知人であるが証拠不十分のため無罪に。
    この判決を下した裁判官はその事件を最後に退官し、郊外に一戸建てを購入し妻と要介護の母、息子夫婦と孫の4世代同居の生活を始める。
    その隣に引っ越してきたのは・...続きを読む
  • 犯人に告ぐ 下
    上巻を超えるスピード感があり、あっという間に読み終えた。独特の風貌や感情が読めない巻島という人物の魅力や、警察内部に潜む敵といった要素も相まって、劇場型捜査の面白さがぐっと増していた。到底たどり着けないような犯人を追い詰めていくのにハラハラドキドキの連続だった。
  • 犯人に告ぐ 上
    人の内面を書くのがうまく、普通の犯罪小説以上の面白さがある。過去の事件で失態をおかした巻島が、今回はどういった立ち回りで事件解決に導くのか、続く下巻が待ちきれない。