雫井脩介のレビュー一覧
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星5にしたけど、共感や感情移入できない人にはそんなに刺さらないかも。
まず、伊吹先生は立派な人だ。比べて自分は教師として、理想を語っているものの、やっぱりそれに対する努力が全く足りていなかった。
あとは自分の気持ちについて。好きな人のことを考えないようにするのは難しい。きっとそれは今後も変わらないだろう。でも、そればかりになるのはやっぱり良くはないんだ。自分の余裕のなさを感じた。余裕のある人間になりたい。
それから全人類に向けて。
人間、感情で生きてるから、想いが変わったり移ろったり、冷めたりすることもある。しょうがない。
でもだからって、いい加減に付き合って言い訳じゃない。
「今自分が関 -
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ネタバレ読む前、タイトルを見たときはミステリーかと思ったが、全く見当違いだった。一人の先生が部屋に残したノートの内容と、恋や友達に悩める女子大生の香恵のストーリーが並行して続く物語であった。香恵の周りの友情の悩みや恋愛事情には非常にリアルで引き込まれた。また二つの三角関係の中、自分の感情が強く現れてしまい、もどかしさを感じたりした。読み進めていくうちに伊吹先生が亡くなっているのではないかと予想できたが、亡くなった事実を突きつけられたときはショックだった。また、ノートで書かれている隆が、石飛隆作さんのことだと気づいたときは鳥肌が立った。そこからラストにかけて香恵が伊吹先生の言葉を代弁するシーンは感動した
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ネタバレ8年ほど前に読んだが再読。
文章は読みやすく、すらすらと読める。
情景描写が多く感じられ、映像を思い描きながら読んでもらいたいんだなという印象。
細かいことは忘れていたが、覚えていたことは、
・中盤で病気がみんなにバレるシーン
・最後にレイが迎えに来てくれるシーン
で、どちらも強烈に覚えていた。
再読した時もやはり胸が締め付けられるような感覚だった。
ラストはとてもまともに向き合って読むことは出来なかった。
代二郎と道恵の存在無くしては、このストーリーは成り立たないと思うほど、の存在だったと感じる。
どちらもある意味真っ直ぐな性格であり、小麦にとって支えとなっていたんだろうという感情移入 -
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「いい加減で質の悪いヘッドハンターも跋扈(ばつこ)しておりましてね」
父がヘッドハンターの紹介で会社に招き入れた大槻(おおつき)の手によって、会社を追われた鹿子小穂(かのこ・さほ)は、再就職先でヘッドハンターとして働き始めた。
各業界の経営者との交流を深め、ヘッドハンターとしての実績を積んでいく小穂の下に、父の会社が経営危機に陥っているとの報せが届く。
父との確執を乗り越え、ヘッドハンターとして小穂が打った、父の会社を救う起死回生の一手とは?
ビジネスという戦場で最後に立っているのは――。
予測不能、そして感涙の人間ドラマ。
ヘッドハンターは会社を救えるのか!? -
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会社を潰すのはヘッドハンターか!?
父が創業したアウトドア用品メーカーに勤める鹿子小穂(かのこ・さほ)は、創業者一族ということもあり、若くして本部長、取締役となった。
しかし父がヘッドハンターを介して招聘した大槻(おおつき)と意見が合わず、取締役会での評決を機に、会社を追い出されてしまう。
そんな小穂を拾ったのが、奇しくもヘッドハンティング会社の経営者の並木(なみき)で……。
新米ヘッドハンターとして新たな一歩を踏み出した小穂は、プロ経営者らに接触し、彼らに次の就職先を斡旋する仕事のなかで、経営とは、仕事とは何か、そして人情の機微を学んでいく――。 -
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読み終わった後、しばらく余韻から抜け出せませんでした。サクセスストーリーでありながらとても切なく、そして温かい物語です。
小麦の闘病の様子を読んでいたら、昨年癌で逝ってしまった私の妹の事を思い出しました。小麦のように夢を持っていれば、最期までこんなに強く生きれたのでしょうか?夢を持っていたら、妹もこんな風に幸せに逝くことが出来たのかな…。家族や周りの人達の温かさや優しさに支えられ、叶夢と天使のレイが何度も何度も小麦の心にパワーを与えてくれて…1度は折れた小麦の心は、光を取り戻していきます。子供は癒しや生きる力を与えれくれる存在です。きっと現実世界に与えられた天使であるに違いない!…そう思いまし