雫井脩介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々の星5でした。
下巻では徐々に追い詰められる最上の状況が素晴らしい。
刑事もの、法廷ものでよくある決定的な証拠を見つけて、法廷であなたが真犯人だ!みたいな感じになるのかなと思いましたが、状況証拠をさがして、そこからは警察が動くリアリティのある内容が逆に良かった。
どんでん返しや最後にスッキリ終わる刑事ものではなく、最後は切なく悲しい終わり方も雫井侑介さんの素晴らしいやり方だと思います。
最初は仲が良くなかった最上家も最後の方は悲しい状況で奥さんが頑張って支えようとしてるところや、石狩鍋を食べたくても食べれないところなど涙が止まりませんでした。
最上が捕まることで、ザマァ見ろと思えるかと思いましたが全然違います。
彼は彼なりに正義を貫いた、法的には間違ったかもしれないが、正義を貫いたところが人として男としてとても魅力的だと思います。
沖野のやり場のない気持ちも心に刺さります。
これから映画を見ようと思います。
このストーリーより心情をテーマにしている小説を実写化で2時間の短時間で表現できるのか不安です。
見ない方が良かったと思うかもしれませんが、見てみようと思います。
追記)
映画を見ました。本当に残念です。
映画の感想をここに書くのは間違っていますが、原作を読んでいないと分からないところ多数。
沖野や最上の心情が全然ダメ。
映画は星二つ。キムタクがかっこいいだけ。 -
Posted by ブクログ
すっごい引き込まれる小説で、あっという間に読み終わってしまった。
雫井さんの小説は「日常+ちょっとの現実っぽくない部分」って感じで、共感を重ねながら読むことができるし(読み進めやすい)、かつ「続きが気になる…!」っていう所が程よく出てくるからあっという間に読んでしまう。(語彙力)
あとがきで、伊吹先生の日記の一部が作者のお姉様の実際の言葉であったことが分かって涙が止まらなくなった。
すごい生徒思いで素敵な先生だと思いながらも、どこかで「小説の中の話だから」と片付けていたからだと思う。
何かに全力で打ち込んでいる人って本当に美しい。
香恵の「寂しさにも寂しさなりの色をつけたい」って言葉が個人的にはとても好きだった(p397)。 -
Posted by ブクログ
星5にしたけど、共感や感情移入できない人にはそんなに刺さらないかも。
まず、伊吹先生は立派な人だ。比べて自分は教師として、理想を語っているものの、やっぱりそれに対する努力が全く足りていなかった。
あとは自分の気持ちについて。好きな人のことを考えないようにするのは難しい。きっとそれは今後も変わらないだろう。でも、そればかりになるのはやっぱり良くはないんだ。自分の余裕のなさを感じた。余裕のある人間になりたい。
それから全人類に向けて。
人間、感情で生きてるから、想いが変わったり移ろったり、冷めたりすることもある。しょうがない。
でもだからって、いい加減に付き合って言い訳じゃない。
「今自分が関わっているのは1人の人間で、その人の、1度きりの、今しかない瞬間に触れている。」そんな覚悟を持って欲しい。きっとこの考えは、世間一般のそれとはズレていて、ただの理想論なのかもしれない。
それでも、今隣に誰かがいるなら、よく考えてみてほしい。
『言葉と気持ちが等しい人間として、その人の前に立ってください』
追伸:
決していい加減な気持ちじゃなかったってことはよくわかってるよ。とっても大事にしてもらいました。
この本すごく面白いからオススメ。