雫井脩介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大概の警察小説のシリーズものは、主人公たる刑事たち以外は、別々の事件であり犯人たちであり、単独で読むことも出来るが、このシリーズは第1弾から刑事たちや犯人たちも続いて登場しており、そういった意味では第1作からの連続した長編と言えるのではないか。
ゆえに、前作等を忘れていれば再読し、続いて本作を読んだ方が、面白さをより倍加するだろう。
第2弾が刊行されてから4年ぶりの第3弾だが、第2弾の「ミナト堂」事件から2週間しか経過していない設定となっているようだ。
第1弾第2弾を再読したばかりの本書なので、あまり違和感なく読み進めることが出来た。
その事件でうまく逃げおおせた淡野=リップマンが、金主である -
Posted by ブクログ
下巻も一気読みでした。
私がイメージしていた淡野がどんどん覆されて、
人間味が出てきて、犯罪なのに、犯人なのに、
裁かれるべき人間なのに、心のどこかで応援してしまう。
淡野がリップマン(レスティンピースが由来)で、
ワイズマン(主犯格)、ポリスマン(淡野同様ワイズマンの部下で警察内部の人間)、次々「~マン」が登場する。苦笑
警察内部、身近な人間が裏切っていたり、
犯行に利用されてしまったり。
巻島たち警察が主役のはずなのに、
気づいたら淡野を応援してしまっていました。
不覚にもちょっとうるっときてしまうぐらい。苦笑
次作も期待せずにはいられない一冊です。 -
Posted by ブクログ
「犯人よ、今夜は震えて眠れ」
シリーズ第三弾。
ずっと待ってました…!
前半は、全く見慣れない名前(捜査官)たちのオンパレードで不安になりましたが。苦笑
巻島、津田、本田、主要人物たちが登場して、ほっとしました。
前作では、社長親子誘拐事件を解決したものの、
主犯格の淡野を取り逃がしており。
今作は、その淡野を追いかける話です。
細い細い糸を手繰り寄せて犯人にたどり着けるのか。
これまでの淡野は、冷静沈着、少しだけ人間味はあるけど、つかみどころがなく、見切りをつけるときは冷淡なイメージでした。
今回は潜伏先での生活模様、
人との関わりも見え、少しだけ人間としての輪郭を見た気がします。
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Posted by ブクログ
『ネッテレ』で、天才詐欺師・『リップマン』淡野とのコンタクトに成功した、神奈川県警特別捜査官・巻島。
その裏で、『ワイズマン』と淡野は最後のシノギに向けて動き出していた…
最後のシノギの標的は、神奈川県警捜査1課…
『リップマン』逮捕に動く巻島たちの裏で、捜査1課長・若宮は『リップマン』との取引に応じようと…
巻島と若宮の間で揺れる捜査1課・秋山…
『リップマン』を捕まえることはできるのか…
『ポリスマン』は…
黒幕『ワイズマン』は…
淡野は意外と人間味があった…
簡単に仲間を切り捨ててきたのに…
淡野も人の子だったのか…
やっぱり巨悪にはたどり着かずか…
犯人に告ぐ4へと続く -
Posted by ブクログ
『ミナト堂社長親子誘拐事件』から2週間。
依然として行方の分からない『大日本誘拐団』の主犯格『リップマン』こと淡野。
神奈川県警特別捜査官・巻島史彦は、『リップマン』の行方を追っていた。
巻島はネットテレビの特別番組に出演し、『リップマン』に向けて番組上での対話を呼びかける。
『リップマン』は、金主『ワイズマン』と最後のシノギを仕掛けようとしていた…
神奈川県警内には内通者『ポリスマン』の存在が…
『リップマン』中心にストーリーが展開されており、巻島の出番はまだまだ…
どうなっていくのか…
『ワイズマン』はやっぱり。
『ポリスマン』はあいつか…