あらすじ
小児病棟で起きた点滴殺傷事件。4人の子供の点滴にインスリンが混入され、2人の幼い命が奪われた。物証がないまま逮捕されたのは、生き残った女児の母親。献身的な看病のあまり、周囲との軋轢も生んでいた彼女は取り調べで自白するが、後に否認する。娘を懸命に支えていた母親は冷酷な殺人犯なのか?弁護士の伊豆原は勝算のない裁判に挑む!
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Posted by ブクログ
自分の母親は殺人犯なのだろうか冤罪なのだろうか。
加害者目線、加害者の家族目線、そして、弁護士目線のそれぞれの立場で進んでいく本作。最後の最後まで本当に冤罪事件なのか?を引っ張ってくれたのが面白かった。また、最後の真相も良かった。だから、ここで、あいつは足を引っ張ったのか、と。
あの判決があったとしても、元に戻らない冤罪被害者になった家族の今後もこの作者に少し描いて欲しいと思った
Posted by ブクログ
上巻読んで感想なんて…
(めんどくさぃ?
看護師さんが一気に登場してきて、大変でした(笑)
野々花ちゃんが、作中のセリフを借りると「チャーミング」なので、重い展開ながら救われます
Posted by ブクログ
子どもが辛い思いをするから読んでいて辛い…
未成年の姉妹が犯罪者の親を持つとこうまで生きにくい世の中になってしまうのか、と。
しかももしかしたら親は冤罪かもしれないなんて、子どもとしては現実をどう捉えたらいいかわからなくなるよね…
主人公の頑なな態度にイライラしながらも、こうしないと生き延びられないほど追い詰められている精神状態を心配してしまう。
助けようとしてくれている大人もいるのだから早くその手を取ってほしい…
下巻では良い方向へ展開してほしい(;_;)
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小児病棟で起きた点滴殺傷事件。4人の子供の点滴にインスリンが混入され、2人の幼い命が奪われた。物証がないまま逮捕されたのは、生き残った女児の母親。献身的な看病のあまり、周囲との軋轢も生んでいた彼女は取り調べで自白するが、後に否認する。娘を懸命に支えていた母親は冷酷な殺人犯なのか? 弁護士の伊豆原は勝算のない裁判に挑む!
Posted by ブクログ
霧をはらう なんとなく暗いイメージだったけど、ポジティブな言葉だということがわかった。
伊豆原は柔らかくも真面目な弁護士で、読んでいて好感がもてる。
医療の専門用語が多くて新しい知見を得ながら読み進めるのが楽しい。
無罪を勝ち取るというドラマとかでもありがちなストーリーだけど、真犯人はだれなのか、トリックは?と気になる要素がたくさん。早く下巻を読みたい!
Posted by ブクログ
この事件の設定が面白いのかもしれない。絶対犯人ではない人が犯人にされて、無罪を勝ち取るまでのストーリーなので、単純なのだがなぜか惹き込まれた。この巻では真犯人らしき登場人物が誰かわからない。だから余計にその事件がなぜ起きたのか知りたくなる。
Posted by ブクログ
長女の由惟がとにかく不憫でならない。
また母親のキャラクターも相まってほんとに冤罪なのか否かモヤモヤしたまま上巻を読み終えた。
下巻を読み終えた時にこのモヤモヤとした霧ははらわれるのだろうか。
下巻への期待を込めて評価は4とした。
Posted by ブクログ
タイトルの意味、弁護士は依頼主にかかった霧(嫌疑)を取りはらって、真実と依頼主の人となりを明らかにすることだ、というのが心に響いた。(意訳したかも)
下巻も楽しみです!
Posted by ブクログ
99.9%有罪の刑事裁判に立ち向かう弁護士を主人公にした、リーガルミステリー。
担当になる弁護士伊豆原柊平と、事件の時入院していた小南紗奈と彼女の姉由惟そして彼女たちの母親で犯人と目された野々花を中心に、物語は展開する。
伊豆原は友人の弁護士枡田が国選で担当する点滴殺傷事件に関わることになる。入院患者の母親が犯人として逮捕され、否認していたが、過酷な取り調べにより犯行を認めてしまう。
裁判になり一転否認の立場をとるが、果たして無罪を勝ち取ることができるのか。彼女は本当に犯行を犯していないのか。ならば真犯人は誰か。
スリリングな展開に目を奪われ、小説世界に没入してしまう。
題名の「霧をはらう」は、伊豆原のこんな言葉から。
「刑事裁判ってのは、国という大きな存在が個人を裁くんだ。それだけなら一方的な戦いだよ。裁判員や裁判官にしても、その人のことを知らないわけだから、どうしても疑心暗鬼になる。霧の中で不気味なシルエットを見るようなものだ。人を襲う獣なのかもしれないという目で見てる。だからまとわりついている霧を払って、その人を一人の人間として見てもらうようにする必要がある。弁護士がそれをやる。霧を払った結果、その人が無実の人間であるなら、もちろん言うことはない」
Posted by ブクログ
小児病棟で起きた事件、被害者家族であり容疑者家族でもある、長女と、その事件の弁護士、2人の視点で物語は進みます。
事件後、長女は妹を守る為の感情、行動は読んでいて辛いですね。
母は有罪か無罪か、信じれるか、信じきれないか。
人間誰しも、その時発した回答・行動によって、本人にとって望んでいない状況に陥る事はあります。
守ってくれる人がいると気付いた時、感謝できる人間にならなければ、と感じました。
ある人物の背景深掘りがあれば、結末もよりスムーズに納得したかもです。
本書のメインは事件真相の解明ではありませんので、個人的な気持ちですね。
Posted by ブクログ
小児病棟で起こった点滴殺傷事件。
4人の子どもの点滴にインスリンが混入、2人の子どもの生命が奪われることに。
証拠もないまま、被害者のひとり・紗奈の母・野々花が逮捕される。
そして、野々花は自供するが…
一転否認。
弁護士・伊豆原は野々花の弁護団に加わり、事件の真相を追い求める…
野々花は冤罪なのか…
地道に関係者の話を聞き、真実を追求する伊豆原。なかなか警察、検察の言い分を覆すだけの証拠は見つからない…
伊豆原自身も野々花が100%無実だと確信が持てない。
野々花の長女・由惟。母の無実を信じることができない。せめて母の無実は信じてあげて欲しいが…自分がなんとかしなければしなければという思いが強すぎるのではないかと。
妹・紗奈を守らなけばというのはわかるが…
痴漢事件はどう繋がってくるんだろう⁇
冤罪なんだろうとは思うが…
どうなっていくんだろう⁇
Posted by ブクログ
小児病棟で起こった点滴殺傷事件の真相をめぐるリーガルミステリ。
最後の最後まで楽しめる物語でした。
上巻は事件の発生と展開ですね。
小児病棟で4人の子供の点滴にインスリンが混入され、2人が死亡。
その容疑者として逮捕されたのは生き残った女児の母親。
彼女が犯人なのか?
しかし、ここで語られる母親のキャラクタは嫌いです。
ぶっちゃけうざい!(笑)
国選弁護士の枡田の友人の弁護士の伊豆原は、一緒に、母親の無罪を勝ち取ろうと活動を開始します。
しかし母親は否認していたものの、取り調べで自白して、犯行を認めてしまいます。
伊豆原と枡田は無罪を勝ち取ることができるのか?
一方で、女児の姉の由惟は、妹を殺しかけた母親を憎んでいます。
この姉も嫌なキャラクタだな(笑)
でも、加害者として逮捕された家族としては当然の行動なのか...
そんな設定の中、伊豆原は病院の看護師たちから当時の状況や人間関係を丹念にヒアリングしていきます。
母親は殺人犯なのか...
母親が病院内で起こしていた様々な軋轢。
殺人犯とは思えないけど、検察側のストーリに綻びはなさそうです
どうなる?って下巻に続きます。
Posted by ブクログ
冤罪刑事裁判もの。
主人公は社会人一年目のお姉さん。
入院中の妹の病室で、妹も含めて4人が点滴に毒物を入れられて2人が亡くなる。そして、その被疑者は自分の母親という重い展開。
姉妹はその後殺人犯の娘のレッテルを貼られ生きづらくなる。
母親が冤罪かどうかを刑事弁護士と共に究明していく。
全体的にまったり進むのでスピード感はない。
上巻は悲惨な感じの描写が多いが、下巻でどうなるか期待。
Posted by ブクログ
小児病棟で起きた点滴殺傷事件。4人の子供の点滴にインスリンが混入され、2人の幼い命が奪われた。物証がないまま逮捕されたのは、生き残った女児の母親。献身的な看病のあまり、周囲との軋轢も生んでいた彼女は取り調べで自白するが、後に否認する。娘を懸命に支えていた母親は冷酷な殺人犯なのか? 弁護士の伊豆原は勝算のない裁判に挑む!
Posted by ブクログ
上巻では、色々なところで伏線を残しつつどういう形でまとまっていくのか期待をさせる内容だった。必ず、上下セットで購入していただきたい。希望のある結末を願う。下巻へ続く。霧はまだ濃いままで。
Posted by ブクログ
小児病棟で点滴殺傷事件が発生し、幼い命が二人奪われた。逮捕されたのは、同室で入院していた娘の母・野々花だった。彼女の冤罪の可能性を信じ、弁護士の伊豆原が救済に奔走する。
物語はゆっくりと進行し、特に大きな変化や劇的な展開は見られず抑揚も控えめ。しかし、その静かな進み方にはどこか丁寧さを感じた。
野々花にまとわりついている『霧』をはらうと、どの様な真実が見えて来るのか…下巻に続く。