夢枕獏のレビュー一覧

  • 闇狩り師 黄石公の犬

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    久しぶりの乱蔵。少し物語から立ち昇るものが変わったか?力強さは変わらないけど、ごりごりとドライブしていく感覚は少しおとなしくなった。だがその代わり、どこか濃厚で馥郁としたものを感じる。「この物語は、絶対におもしろい。」この言葉に嘘はない。

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    2012年06月08日
  • 神々の山嶺 1

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    近年の山ブームで登山人口は増えているそうですが、本格的な登攀も含めた登山はやはり身近な世界とは言い難い。そんな世界を覗き見るにはうってつけのの作品です。。
    原作者、夢枕獏に漫画化するなら彼しかいないと言わしめた、谷口ジローの画力が、山の過酷さと魅力、登場人物の人間臭さを丁寧に描写していて、世界観に引き込まれる。
    山にしか生きる事ができない、不器用さと繊細さを持ち合わせた羽生のキャラクターに、どんどん魅せられてしまい、いつのまにか主人公、深町と同じような感覚を共感してしまう。
    羽生には実在のモデルがいるというのもまた驚き。原作を読みたくなる作品です。

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    2012年06月02日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

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    さっき、読み終わりました。1巻読み始めてから3週間くらいかな。最近は小説が読めなくなっていた(なんとなく興味がわなかい)から、読み終えることができてうれしい。ストーリーが面白かったのと、よく知ってる中国の古典が舞台というのが珍しかったからだと思う。

    全部で4巻あって、17年かけて書いていただけに、繰り返しっぽい部分もあるけど、よくここまでまとめることができたなあ、と感心した。これもあとがきにあったけど、伝奇小説って、ラストが難しいのだ。八犬伝だって、みんなが集まるまでは面白いけど、あとはどーでもいいような話になっちゃうし。風呂敷を広げるまではすごいけど、たたむのは難しいのだ。

    小説の中にさ

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    2012年05月26日
  • 呼ぶ山 夢枕獏山岳短篇集

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    ネタバレ

    山に関する過去の短編中編の再編集版。そのほとんどが過去に読んだことがあるが、忘れているものが多かったが、読んでいる途中で思い出してくるので、残念ながら新鮮味は乏しい。新旧の作品が並んでいるので、若い時の話と熟練してからの書きっぷりの変遷をうかがうもは楽しい。その時々なりに作者の心情を反映しているのがうがかえて良い。

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    2012年05月22日
  • 陰陽師 1巻

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    夢枕獏の小説を漫画化。
    しかし原作とは異なる世界観が展開されていると思います。
    陰陽道を深く深く掘り下げつつ、"絵がある"という漫画の特性も存分に活かされています。

    深すぎて理解しきれないのが難点かな?(笑)

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    2012年05月13日
  • 呼ぶ山 夢枕獏山岳短篇集

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    少し古めの山に関する短編7編+中編1編。装備に関する記述がやや古くさく感じるのは残念だけど、お話としてはなかなか。特に、最後の中編はしんみりしました。

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    2012年05月10日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

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    陰陽師の読者はマンネリ化を感じるかも。
    登場人物と場所が変わっただけ?
    でも、この人の”語り”は何処か心地よく読みやすいのは確か。

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    2012年04月21日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

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    さくっと四巻続けて読めた。


    あとがきを見てストーリー展開に納得。作者すら予想しきれない(言葉は悪いがいきあたりばったり?)展開だったので、読んでいて感じた「なんだこの超展開は?!」は当たり前なのかな。

    テンポの良さと、読みごたえで☆よっつ。
    作者が夢枕漠ではなかったら☆みっつ半かと思います。
    唐の国に出掛けた晴明と博雅……………

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    2012年03月31日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

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    壮大な物語のオチはそこ!?と、ほんの少し残念ではあったけど、まあ伏線を見ていけば、そういうことなんだろうなというので、落ち着くところに落ち着いた感じでもありました。
    夢枕獏さんの筆が、幻想的な舞台を目の前に展開してくれる感じが好きだし、☆4つキープ。

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    2012年03月25日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

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    空海の話だったのに、楊貴妃~!?(笑)
    いや、すごく舞台も時代も広がりますが、ほほうなるほどと思ったりもする。
    こういう物語の構想を練っている時ってむちゃむちゃ楽しいだろうなぁ、と思う。

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    2012年03月25日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

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    あらあら、こんなに「陰陽師」と雰囲気が似ていていいのかしら?とちょっと心配になったけど、でも、それはそれ。読み進めば舞台の違いできっちりストーリーが書き分けられていて面白いのです。

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    2012年03月25日
  • 陰陽師 玉手匣 1巻

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    晴明や真葛、その子・若子たちが紡ぐ新たな物語が始まりました。
    あの、陰陽師の世界を再び読むことができて、うれしいな。

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    2012年03月12日
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(下)

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    ぐいぐい読まされる。
    面白かった!
    映画用のエピソードも入っているとのことだったけど、本当にそういうエンターテイメントな感じ。

    人間ドラマだなー
    キャラクターが良いんですよね。

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    2012年03月09日
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(上)

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    「陰陽師は短編が至高」と思っていたのを、見事に覆してくれました。
    わくわくして止まらないー下巻が楽しみ!

    風景なんかの、香り立つような雅やかな描写が相変わらず素敵です。

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    2012年03月08日
  • 陰陽師 玉手匣 1巻

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    いつも見ている新刊の発売日を確認していると・・・。え?って感じに。

    ともかく購入して読み、あとがきを確認してみると・・・。

    原作者さんからと、出版社さんからの依頼だと断れんね。

    しっかり主人公は、子供に移ったようだし、まぁいいじゃないんでしょうか。

    これからも期待です。

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    2012年02月26日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

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    楊貴妃の謎が明らかになったので、なんとなく全体像が見えてきた。
    空海様は何事にも動じないでカッコいいなあ。
    空海様が逸勢に色即是空など、説くところが好きです。同じような内容なんだけど。
    タイトルの意味が分かるのは最終巻らしいです。早く読みたい。

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    2012年02月20日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

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    物語の場面は玄宗皇帝と楊貴妃が出会い別れし華清池の廃墟へと移り、やがて月下、最後の宴の幕が切って落とされる。空海の招きに応じ集いしは愛ゆえか憎悪ゆえか死にそびれた人鬼達。各々、仇敵を前に空海の酌で静かに酒を酌み交わす。やがて死すべき者は死に静かに宴の幕が下りる。この後、生き残った者共の後日談が淡々と語られる。空海を狂言回しとしたのは正解。その圧倒的事績と残された書簡集の前にはどんな小説家の想像力も色あせたものにならざるを得ない。「龍馬伝」で人気再燃中の坂本龍馬が明治維新の奇跡なら空海は日本史の奇跡である。

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    2012年02月09日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

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    まあ学術書じゃあないのでこの1巻を以て『般若心経』を理解するなど端から不可能事ではあるが、一瞬なれども読んでみたいと思わせる力があったのは確か。(結局は一生読まないと思うがσ^_^;)3巻は宦官である高力士が阿倍仲麻呂に託した手紙で終わる。大唐王朝の秘事が綿綿と綴られる巻物は1章(約130頁)を費やしてもまだその終りを見ず、第4巻の次章へと果てしなく流れていく。将にネバーエンディング手紙の章。巻中では憎しみ故、絶望の深さゆえ最後にはお互いの生きた時間を認め合うしかなかった老いさびた宿敵同士が描かれている。

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    2012年02月09日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二

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    予想通りと言うか、早くも空海と橘逸勢のコンビはややフェードアウトし、物語は急転、楊貴妃伝説へと流れ込む。空海物語と言うよりも空海・逸勢と言う東洋のホームズ・ワトソン(本当はE・A・ポーのオーギュスト・デュパンと名無しの「私」と言いたいが・・・古い?^^;)が狂言回しとなって唐代の長安を縦横無尽に駆け巡る伝奇絵巻か・・。さもなくば、夢獏らしく脇役がとめどもなく始めたひとり語りか。個人的な興味は空海が語り部として物語を終えるか、はたまた主人公の場に舞い戻るかである。くううかあい~(空海)、カ~ムバアッ~ク!!

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    2013年02月28日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

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    『空海の風景』と『餓狼伝』は我が偏愛の書。司馬遼太郎は終生、格闘小説を書かなかったが、夢枕獏は空海を描いた。司馬遼とはまったく異なった書き手である夢獏が空海という日本史における突然変異とも言える孤高の天才をどう描くが興味を持って読む。空海の前半生を省略して物語はいきなり唐の国にて幕を開ける。スーパーバイオレンス伝奇の巨匠が描いたにも関わらず空海が爽やかな青年なのが少し意外。『風景』の空海はもっといかがわしさに満ちていた。脇役が自己増殖して収拾がつかなくなるのが夢獏。はてさて空海は唐の都でどうなることやら。

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    2012年02月09日