夢枕獏のレビュー一覧
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初めての夢枕獏。
陰陽師のイメージが強いけれど、実は、そっちは読んでなかったり。映画は好きだから、たぶん原作も好みだと思うのだけど。
キマイラという文字を見ると、どうしても樹なつみの獣王星を連想してしまう。神話の方は思い浮かばないのになぁ。表紙も樹なつみっぽかったし。
30年も前に書かれた話という割りに、古さは感じなかった。不良やヤクザの絡み方が典型的だな~とは思ったけれど、小説のフィクションの中では普通かなと思ったから、そこまで引っ掛からなかった。
人物描写がくどすぎなくて好き。
主人公が変なポエマーになってる小説は苦手なので。大鳳は、達観しすぎず楽観的でもない、良い主人公だなーと思い -
Posted by ブクログ
夢枕獏は餓狼伝の続きを書けずについに過去に逃げたか。前田光世と丹波文吉の息詰まる死闘。柔対武術。中断された漫画の『餓狼伝』では格闘技の新時代を描こうというところで中途半端に終わった。夢枕獏が格闘技の進化に追い付き、この先の創作が出来ぬと言わんばかりの唐突の完結。読者の誰もが新時代の格闘技に期待したはずだ。
『真・餓狼伝』は、単に丹波文七の祖先に溯り、格闘技の真髄に迫らんとする物語であろうが、我々、格闘技ファンの求めているのは、今、誰が一番強いのか?なのではないだろうか。
作品としては★四つ。夢枕獏の後ろ向きの姿勢に★一つ。自分は夢枕獏ファンなので、厳しく評価したい。 -
Posted by ブクログ
夢枕獏 著「天海の秘宝(上)」を読みました。
江戸時代、からくり師・堀河吉右衛門と親友の剣豪・病葉十三が天海の秘宝をめぐって怪事件の真相究明に立ち上がる。
上巻では、怪しい強盗団と宮本武蔵と名乗る怪剣士が江戸の町を跳梁跋扈し、吉右衛門と十三が巻き込まれ、ついに立ち向かうところまでが描かれています。
一体、天海の秘宝とは何なのか、江戸の町はどうなってしまうのか、謎が謎を呼び、この対決がどうなるのか、下巻が楽しみです。
また、怪剣士との対決など剣の闘いも迫力満点に描かれ、楽しむことができました。
安倍晴明と源博雅の二人とは違う、新たなコンビの活躍を下巻でも楽しみにしたいと思い