冬斗亜紀のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
エリオットとタッカーが最高
エリオットとタッカーがほんといい、よすぎる。シアトルって雨の多い街というアメリカのドラマからのイメージしかないけれど、シアトルあたりが舞台というのもなんかいい。FBI捜査官だった主人公エリオット(受け)は、事件で負傷し辞職、同僚で恋人のような関係にあったタッカーとはそのせいで別れてしまい、教職につくもタッカーとの日々を忘れられずもんもんとする。ほんとこの二人の関係性、やり取りが好きすぎる。忘れたいけど忘れられない恋の残像、熱、感触、自分が求めているものを本当はわかっているのに、その通りには簡単に動けない。考えたくないのに、ふとしたときに思い出してしまうタッカーの熱さ、大げさな表現はないのにエリ
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購入済み
装丁も含め大好きな作品!
ジョシュ・ラニヨン×冬斗亜紀作品は全部読んだが、全作品を通して日本語訳が素敵。英語ならではの言い回しや、スラングを上手く日本語訳してくれているおかげで、洋ドラ・洋画を見ているようなノリで読める。
そして内容に関しては文句なし!ジョシュ・ラニヨンの作品はゲイ(BL)小説としてもミステリ小説としても、読み応えがある。バランスよく、緻密かつディープに書かれているため、ゲイ(BL)部分とミステリ部分が互いにストレスにならない点が魅力的。
門野葉一のイラストも作品にピッタリ。線の太さや勢いが、作品の内容の重さやスピード感にあっていて、イラストが出てきてもペースを乱れることがない。
装丁も本作ならではのア -
匿名
ネタバレ 購入済みゲイノベルの傑作
他店で購入済みですが、こちらの店のアプリが読みやすかったので再購入。大好きな作品です。
シリーズ通して一つの物語であり、全貌が見えてはじめて大きな感動があります。
主人公アドリアンは身体が弱いながらも、ゲイとして堂々と生きている強い人物。対するジェイクはゲイであることを受け入れられない弱い存在と言えます。彼らが物語の中で紆余曲折をへて成長していく姿が丁寧に描かれています。
アドリアンに感情移入してしまうので、どうしても「クソ野郎」になってしまうジェイクですが、シリーズを通して一番変化するのはジェイクであり、生き迷う子どものようで嫌いにはなれません。むしろいざという時には戦闘能力が高いので -
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購入済み
最後の最後まで
こちらに気を抜かせてはくれなかった……。
できるだけゆっくりと読み進めては息を吐く日々が、ようやく終わりました。
物語の端々に散りばめられていた細い糸が、何かに引き寄せられるように収束していく。
これからどのような未来が待ち受けているのか、まるで読めないけれど、2人とその周囲の人々に幸多からんことを。 -
購入済み
ライトなBLが好きな人には
向かないと思います。
BLが主軸にある訳ではない。
ご都合主義でもない。
国産BLにありがちな、王子様相手にハッピーエンド!みたいなものを期待するなら、読むべきはこの本じゃない。
ただ、面白くて読むのをやめられず、面白いが為に読み終わりたくありません。
ここまでかけ離れた立場の2人が、ひとつひとつの出来事により、ほんの少しずつ近づいていくような……と思ったら叩き落とされるような……。
ファンタジーだけどリアリティのようなものを感じるほど、作り込まれた物語です。
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購入済み
どうするんだ……これ……
どうする、どうなるんだよこれ……!
読了後、わたしの口から零れたのがこの台詞でした。
希望と絶望の織り交ざる2巻の結末。
一瞬後のことも予測できない。
3巻を既に購入していてよかった、が、わたしは今夜も眠れそうにありません。 -
Posted by ブクログ
前作で人狼となったレミと、レミのメイトであるジェイクのその後のお話。
レミが抗いようもなくジェイクに惹かれるパートにウキウキしながら、暴力で家族を支配するダークへの恐怖にドキドキする。
しかし、家族に父さんと呼ばれるのを否定して名前で呼ばせるなんて。そして、そんな旦那をかばう母。レミの抱えているものは思ったよりもきつかった。
今回は前作より盛りだくさん。ジェイクとレミの恋はもちろん、レミの弟のスターリングは可愛いし、ジェイクの友人リースは渋い男前。レミの過去が暴かれる一方、オメガという存在の発覚などなど。(そしてイラストも美麗)
盛りだくさんすぎてお腹がいっぱい―にはならず、むしろお替わりを希 -
ネタバレ 購入済み
死者の囁き
アドリアン・イングリッシュの二作品目。
アドリアンとジェイクの関係はうまくいっていない。ジェイクから逃げるように相続した田舎の牧場へと旅立つアドリアンだが、そこでいつものように事件に巻き込まれる。
ジェイクが40歳と判明する。生まれてから40年間ずっと自分の性的指向に蓋をして生きてきたから、ゲイをオープンにしているアドリアンに対して複雑な思いを抱き、きつい当たり方をしてしまうのは無理もない。少し心の距離が近づいたようにも見えたが、ジェイクの考えは根深そう。 -
ネタバレ 購入済み
人間関係が複雑でリアルです
今回もジョシュ・ラニヨン先生のストーリーテリング能力には圧倒されました。読んで良かったです。
ジェイクのアドリアンに対する無神経な発言などにはだいぶ腹が立ちました。しかし読むうちにジェイクがどれだけカミングアウトすることを恐れているかが伝わってきたので、少し彼の態度も理解できた気がします。それでも関係を切ったのはジェイクの方なので、2年経ってアドリアンを責めるような発言をするのはひどいなあと思ってしまいます。登場人物達が完璧ではないリアルさがこのシリーズの魅力の一つではありますが...。
アドリアンには早く健康になって幸せに暮らしてほしい(切実)