あらすじ
FBIの元同僚で恋人のタッカーと過ごしていたエリオットは、深夜実家焼失の知らせで叩き起こされた。火事は放火だった。父・ローランドには回顧録の出版をやめろという脅迫が来ていたという。エリオットはローランドを家に避難させるが、散歩中をクロスボウで狙われる――。タッカーは珍しく携帯の電源を切り、家に帰ってこなかった。彼は何かを隠している……。待望の「フェア・ゲーム」続編!!
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やっぱりこの二人最高
シリーズ2作目。1作目に続きタッカーとエリオットがほんと最高。二人が同棲を始め、衝突をしつつもさらに愛は深まっていく。1作目同様ストーリーの主軸は事件解決にあり、ラブラブ甘々な展開というのはないけれど、それでも、二人の間の愛をはっきりと感じられるストーリー。あからさまで大げさな表現はなく、でもエリオットのちょっとした仕草や目線とか、タッカーとのさりげないやり取りの中に愛がにじみだしている。ほんといい。エロもいい、と書こうと思ったけど、なんかエロって言いたくなくなった、この二人はセッ○スという言葉のほうがしっくりくる感じがしてきた。セッ○スやキスなどのシーンはさほど多くはないけれど情感たっぷりというか、なんともいいエロス。しかしセッ○ス以外の場面でも、いわゆる色っぽいような場面では決してないのに、静かに胸の底から私の情欲を掻き立てるような表現がいろいろあって、脳髄の一番真ん中に突き刺さってきた。「気をつけて」というセリフ一つの使い方にしても、ほんとこころにくい。
本作では、エリオットとその父親ローリーとの関係だけでなく、タッカーの生い立ちや母親とのエピソードも出てくる。エリオットは親の愛を疑ったことがないという。そして里親に育てられたタッカーはそんなエリオットに対し、生まれてからずっと愛されてきた人間には愛を知らずに生きてきた人間がどう感じるかは理解できないだろうと言った。親の愛を疑ったことはないと、きっぱりはっきり確信できるのも一つの幸せ。親の愛に限ったことではないけれど、疑いようのない愛を感じられることの安心感は理解できる。
率直に書くと1作目同様サスペンスとしてどこまでおもしろいかを考えると★5にはならないんだけれど、タッカーとエリオットがよすぎるのでやっぱり★5。
Posted by ブクログ
良かった。前作よりはイチャイチャ度高め。
エリオットの父親関連の話がメインだけど、
タッカーのエリオットを愛しているからこそ、エリオットの家族も信じて受け入れるところ、
タッカーの惚れた弱み感がすごいところ、エリオットの相変わらず的外れな苛立ち、
喧嘩して険悪になっても別れることを一切想定しないエリオット、
喧嘩しても必ず遠いだろうに島に帰ってくるタッカーなど、
二人の不器用だけどお互いを深く愛してもう家族になっているところが最高でした。
ただ、事件自体は前作のほうがハラハラさせられて面白かったかな。
ローランドの昔の運動がどの程度史実に基づくものかは不明だけど、
アメリカにも日本の学生運動のようなものが実際にあったのかな?とアメリカの現代史にも興味が沸いた一冊だった。
おもしろいです
アドリアンシリーズのほうが好きですが、このシリーズもやっぱりおもしろいです。関係がこじれた時の二人の会話や思考にリアリティーを感じるというか、共感します。
事件の展開は先が読めず面白いし、真剣で愛情深い二人の関係性が好感が持てて好きです。このあと、また、事件による波乱がありそうで、続きが早く読みたいです。
ぐっと進展
今回はエリオットとタッカーの関係だけでなく父親や母親との関係が深く絡んできていて、また、ローランドの過去を通して米国社会の抱える一面も描かれていて、より厚みがあって面白いストーリーになってた。ミステリーの部分だけでなく、ふたりがお互いの立場やプライドと関係性に悩み、絡まった愛情の両方を解すためにエリオットとタッカーが傷つきもがきながらも行動して前進して解決へ向かう姿に胸を打たれました。前作よりラブがぐっと多めです♡苦しいけれど愛があるのです。いろんな愛が。涙します。(笑) それに、エリオットに絡んでくるサイコパスな男が増えて次作がすごく楽しみ‼️
Posted by ブクログ
またこの二人の物語を読めるとは……!進展した二人の仲のよい様子を見られるのも嬉しいけど、なんといってもエリオットの父親の青春時代が、あー日本だけじゃなくアメリカもそんな感じだったのかー……と読んでいて感慨深かった。青春の終わり、というフレーズが頭に思い浮かんだり。読み応えがあるのにあっという間に読んだ。
Posted by ブクログ
事件の結末に考えさせられた。
父ローランドと息子のエリオット、どちらの気持ちもよくわかる。
正しいことだけが全てじゃないと行動するローランドの身勝手な優しさも、恨まれていいから父を守りたいと行動するエリオットの正しさも。
「愛」を持たない側にいたタッカーがエリオットを支え、どうにかして寄り添おうと努力する姿がかっこよかった。
少し独特な文章で小難しいが、その分ミステリーとして楽しめ、blとしてはじわじわ萌える。
Posted by ブクログ
やっぱりMM好き。前作で恋人同士に戻った二人。父が狙われる事件が起こり、調べようとするエリオット。自分から何かを隠そうとしているのではと疑心暗鬼になり、タッカーとの間もギクシャクする。元FBIとしてのプライドなのか、パートナーの庇護を必要としない突っ張っている姿は、少しもどかしい。全体的に甘さはやはり控えめ。ゆえに、身体を重ねているときしか素直にならないエリオットに悶える。