吉田三知世のレビュー一覧
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ウッドロー・ウィルソンのまさしくTPP条約ISD条項を彷彿させる発言。
「門戸を閉ざしている国々には、その扉を叩き壊してでも開国させねばならない……。資本家たちによって獲得された利権は、たとえそれに反感を抱く国々の主権がその過程で蹂躙されようとも、我が国の使節によって保護されねばならない」
これが1907年プリンストン大学総長時代の言葉であるとは。
19世紀末の相次ぐ恐慌がアメリカをモンロー主義を放棄させ、太平洋へと向かわせる。様々な紆余曲折を経ながらも、自由主義国は小さな国々の主権やそこに暮らす人々の暮らしよりも、資本家の財産権を優先させてきた。グローバリゼーションの動きは、TWOからFTAへとさらに貿易の自由化を推し進めている。その先に何が待っているのだろうか。あと15年もすればその姿が見えてくるであろう。 -
Posted by ブクログ
『世界でもっとも美しい10の科学実験』と同じ著者による最近の本。訳者は異なる。「物理方程式」とあるが,数学の方程式も2つ(ピタゴラスの定理とオイラーの公式)入っている。ニュートンとアインシュタインはさすがに巨人だけあって,二人とも方程式2つが取り上げられている。ニュートンからは運動方程式と万有引力の法則,アインシュタインからは,質量とエネルギーの等価性と重力方程式だ。そのほかには,熱力学第二法則,マクスウェルの方程式,シュレディンガー方程式,不確定性原理が紹介されている。
マクスウェル方程式は電磁気の法則をひとそろいの方程式にまとめたもので,電磁波の発見に直結し,のちの相対性理論の不可避的登場にもつながった,とても重要なものだ。ただマクスウェルが導いたのは,ベクトルポテンシャルと静電ポテンシャルを用いた複雑な方程式で,これは彼の死後により簡潔な形に書きなおされた。現在使われているのはこの改良された方程式で,この仕事に貢献した物理学者の名前を冠して「ヘヴィサイドの方程式」と呼ばれることもあるらしい(聞いたことないが)。 -
Posted by ブクログ
ゆる言語学ラジオで紹介されていたので、ちょっと読んでみた。
ぶっちゃけ目は通したが、自分が理解出来ているかどうかはよく分からない。最初の10ページくらいを読み進めていったあたりで、なんだかAI的だなと思った。
それというのも、この本はインタヴュー集なのである。著者がその道のプロフェッショナルに質問をしてそれをまとめるという体裁になっている。一応基本的な物理学の知識や、現状において成されている実験や、そのデータ、理論の紹介なども書かれているのだが、当たり前にそれはポピュラーなものではないので、一通りの解説は結局一通りの解説に終始している。古典といわれる相対性理論、量子力学も理解しているかどうか分からない読者である私には、表層をなでている程度の感覚しかない。
AI的だと感じたのは、『結局、著者のほしい答えを持った科学者のそれしか載せてないんじゃない?』という、妙な疑いが払拭できないところにある。
タイトルから察するに、数学は万能ではなく数学で導き出せるものにこだわり過ぎて、正確さを欠いているのではないかという主張だと思うんだけれど……度々出てくる美意識とか哲学とかが、胡散臭さを醸し出してしまっている。
とはいえ構成は面白い。各章のおわりに《まとめ》が配置されているので、それだけでも読んだなら充分読んだ気分になれる。
発行は2021年3月、多分著者は現在のアメリカの状況を見て、きっとそれどころじゃない感覚を持っているんじゃないだろうか…… -
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挑戦的な読書体験
内容が非常に密度が高く、歴史に詳しくない読者にとっては理解が難しいと感じられることがあります。また、映画的表現が強調される一方で、歴史的細部や文脈の深い理解が必要な部分も多く、一般読者には挑戦的な読書体験になる可能性があります。