ザビーネ・ホッセンフェルダーの作品一覧
「ザビーネ・ホッセンフェルダー」の「数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ザビーネ・ホッセンフェルダー」の「数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
随分昔に「ストリング理論は科学か」という本を読みました。本書のテーマはこれと同じです。実験で検証できない物理学は科学ではないということです。一般相対性理論を構築したアインシュタイン、相対論的な量子力学を記述する方程式を考案したディラックは、物理学における数学的な美の重要性を強調しました。物理学は自然法則を解明する学問です。ある理論が正しいのか間違っているのかを判断するには実験するしかありません。しかし、現在の素粒子論で主流となっている超弦理論は実験による検証ができない学問です。実験による検証の代わりに使われているのが、数学的に美しいか否かという基準です。アインシュタインやディラックの時代はそれ
Posted by ブクログ
【自由研究】超ひも理論シリーズ(第三弾)
超ひも理論の最大の弱点は「検証できない」ことだそうです。(検証するには太陽系ほどの装置が必要なのだとか…)
検証できないのに「美しく」「自然」だから認められる理論が多数ある異常さに著者は警鐘を鳴らします。
反証もあります。
楕円軌道のケプラーVS円運動のガリレオ、「ビッグバン」のルメートルVS「忌まわしい」アインシュタインの例。美しくないものが勝利したことはあったのです!
考えてみると「美しさ」は人間特有の主観なのですね。(猫にE=mc²という式を見せても無視されるように…)
しかし現在の物理学界は、高度になるほど検証が不可能で、理論構築のみが先行し
Posted by ブクログ
筆者が物理学の現状に疑義を感じ、いろんな人にインタビューしながら科学とはなんぞやと考えていく話。
「本書は、美意識に頼った判断がいかに現代の物理学の研究を推し進めているかという物語だ」と序文にある通り、いろいろな人が理論の優劣を考えるとき美しいかどうかを気にしてて、けして客観的でない”美”意識に客観的であれと考えている科学者の多くが惹かれている様が、時々挟まるとても皮肉が利いた文章で紹介されててとても面白い。基本的には実験の結果検証をすることで理論を洗練させてきたのだけれど、近年は実験するにも金も手間も時間もかかるモノばかりになり新たに生まれた理論全てを検証することなど実質的に不可能な状況な
Posted by ブクログ
理論と実験は相互に進展していく。理論の高度化により,実験も高度化を余儀なくされたことで,理論を検証するためのデータが得られにくくなったのが現代物理学。データが得られない時に理論物理学者は理論の美を尤もらしさの基準とするようになってきたが,それは科学の方法としてどうなの?という問題提起をしているのがこの本。
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物理学の分野では,理論は数学でできている。私たちは何も,微分幾何学や次数付きリー代数を知らない人を怖がらせて遠ざけるために数学を使っているのではない。私たちは,愚かだから数学を使っているのだ。数学を使っていれば,私たちは正直でいられるーー数学は,私たちは,自分自身や他の研究