吉田三知世のレビュー一覧
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難しくて、ほとんど理解できなかったけど、知りたい謎がいっぱいつまっている本。
生命が死を迎えても、そのエネルギーはなくなるのではなく、宇宙の中に記憶される。
そして正しくアクセスすると、その記録を取り出すことができる。
「地球交響曲第5番」で、登場し、興味をもったアーヴィンラズロ氏。
生命が死をむかえても、そのエネルギーはなくならずに保存され、そのエネルギーは発信されてもいるそうだ。(そのメッセージを、世界の違う場所で、同時に受け取る人が現れたりもする。)
【転生について】(P228〜231より)私達の身体が完全に死んでしまい、「死んだ」物質のみが残ると、私達は永遠の宇宙意識だけと接触す -
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とんでもなく面白い本が、世の中にはあるものだと思った。こんな本が、千円そこそこで手に入ってしまっていいのかという戦慄すらおぼえる。訳が上手いために、語られている内容は込みいっているにもかかわらず、とても読みやすかった。
量子力学によって、「観測によっては決して確定出来ないことがある」ということが明らかになって以降、数十年間の間、科学の発展は停滞していた。それが、ここ最近の研究で突然、飛躍的に進歩してきているのだという。
この本には、びっくりするような話しがたくさん出てくるのだけれど、どれも、SFの中のフィクションではなく、多くの科学的な検証の積み重ねの末に明らかになってきたことばかりなのだ。 -
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太陽系外の惑星の存在が証明されたのは1990年代になってから
太陽まで8光分=1.5億km 海王星まで4光時 ケンタウルス座アルファ星4.35光年
天の川銀河直径10万光年 光速1c=9兆4600億km/年
太陽系の質量の99.8%が太陽 地球は隕石と塵で毎年2~4万トン重くなっている
推進 太陽フライバイ 年速15auが限界=22.5億km/年 =0.0002ⅽ
電力 RTG プルトニウム崩壊熱で発電(有限)ボイジャー 2025~30年に送信不可
マイクロ波やレーザーで送り 変換する
通信 発信出力 送信受信アンテナ大型化 ノイズや干渉のない帯域
ボイジャー720㎏を0.1c -
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ネタバレ「川を渡る」「穴を掘る」「ジャンプする」「溶岩の堀を作る」「スキーをする」といった物事の様々な突拍子もないやり方を通して科学の楽しさを伝える本。
例えばスキーでは人工雪の話から目の前に人工雪を降らし続ける装置にうつり、その装置をどんどん効率化していくと足を中心に縦に回転する雪の円ができる。結局これはローラーの再発明になる、などオチが素晴らしい。
前作ホワット・イフよりも面白さはだいぶ落ちている。あちらは問題設定自体に興味深いところがあったがこちらは問題を本人が考えていてそこから面白い解決策を出している仕組み上、解決策が無理やりな感がある。 -
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作品紹介・あらすじ
宇宙で最も華々しく死ぬ方法は、ブラックホールに落ちること――
恐ろしく強い重力が人間の体に及ぼす想像を絶する影響とは?
人間が発した電波は宇宙のどこまで届いている?
地球外生命体が発見される可能性とは?
映画『タイタニック』と『コンタクト』の科学的な誤りとは?
『ナチュラル・ヒストリー』誌に掲載された、
人気天体物理学者タイソン博士による宇宙エッセーを厳選して収録。
壮大な宇宙が身近に感じられる一冊。
感想は上巻を読んだ時とほぼ同じ。
宇宙の謎について理解できたかは疑問だけれど、ユーモラスでシニカルで時に本気で怒りをぶつけて来る様は物理学云々を度外視しても読み物として面白 -
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面白かった!
全然理系じゃないので、ふーんって読み飛ばしたり、理解するのに時間がかかったりしたけども、数式で求められちゃうんだなとか、よくこんなに調べたり検討したりするなとか、自分とは違う発想・興味の持ち方を見つけたり、当たり前だけど科学っていう方法だからこそわかる世界のことがたくさんあるなと思ったりした。
加えて、作者のユーモアのおかげで読み切れた感もある。面白いなとは思いつつ、なんだかそれが悔しいところ。本文だけじゃなくて注でも面白くて、こんなにふざけていいんだろうかと思うけど、それぐらい面白いべきだよなとも思う。詳しく調べて考えた上でのおふさげって感じはとても好き。
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読むのにかなり手こずったけれども、とても魅力的で面白い本だった。
前半部はなじみのない話だったので、読むのに時間がかかったものの、後半はかなりテンポ良く読めた。何故かといえば、読書を趣味にしていて、時にはキーボードを叩くこともある人間には、とてもなじみのある内容だったからだ。
選挙というものの前時代的な手間は、おそらく今後そのままであろうという事実の理由に、ネットの脆弱さが指摘されている。
その脆弱さは、情報というもののはかなさを物語っていて、少なくとも自分が生存している間、その時間だけでも確実に『ナニカ』を残そうと考えるならば、本を作るというのか確実性のある手段だとわかって、心強く感じた。
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ここに書いてあることの全てが真実かどうか、僕には分からない。
けれど、これが事実であると考えた方が、対戦後のアメリカの振る舞いが、あるいはアメリカに対する他国との反発が、あるいはロシアの西側諸国に対する言動が、説明しやすくなるような気がする。
そういう意味で興味深い本だと思う。
翻訳本ならではというか、そもそもの歴史的共通理解がないが故の読みにくさがあり、星4つ。
アメリカが、いや、列強諸国が、他国民や平和のために、(ひとりひとりの自国民のためにさえ)政治的決断をすることなど無いことを、改めて思い知らされる。
それは、列強諸国になろうとして列強諸国のまねをした、かつての日本を見ても明らかで -
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【自由研究】超ひも理論シリーズ(第三弾)
超ひも理論の最大の弱点は「検証できない」ことだそうです。(検証するには太陽系ほどの装置が必要なのだとか…)
検証できないのに「美しく」「自然」だから認められる理論が多数ある異常さに著者は警鐘を鳴らします。
反証もあります。
楕円軌道のケプラーVS円運動のガリレオ、「ビッグバン」のルメートルVS「忌まわしい」アインシュタインの例。美しくないものが勝利したことはあったのです!
考えてみると「美しさ」は人間特有の主観なのですね。(猫にE=mc²という式を見せても無視されるように…)
しかし現在の物理学界は、高度になるほど検証が不可能で、理論構築のみが先行し -
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筆者が物理学の現状に疑義を感じ、いろんな人にインタビューしながら科学とはなんぞやと考えていく話。
「本書は、美意識に頼った判断がいかに現代の物理学の研究を推し進めているかという物語だ」と序文にある通り、いろいろな人が理論の優劣を考えるとき美しいかどうかを気にしてて、けして客観的でない”美”意識に客観的であれと考えている科学者の多くが惹かれている様が、時々挟まるとても皮肉が利いた文章で紹介されててとても面白い。基本的には実験の結果検証をすることで理論を洗練させてきたのだけれど、近年は実験するにも金も手間も時間もかかるモノばかりになり新たに生まれた理論全てを検証することなど実質的に不可能な状況な -
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ネタバレ有史以来どころか先史、言語の発生前からの文明の歴史について網羅的に学べる本。体感としてはゲーム「civilization」内にある「civilopedia」に近いかもしれないが、本著ではより現代からの後方視的な視点からちょくちょく「fallout」チックな皮肉が織り交ぜられていて大変好みであった。
が、本著の本題は科学技術そのものにあるわけではないと思う。歴史の中で人間が無駄なことばかりして過ごしており、無駄の山から這いずりつつ進歩してきたのかに主題があるように感じる。
冒頭の「簡単に持てたはずなのに、この技術なしに人類が過ごした歳月」がそれを端的に示している。簡単な発想による発明でも如何 -