吉田三知世のレビュー一覧
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購入済み
英米は未だにヤード・ポンド
度量衡は物理学を中心とした科学に必須なのはもちろんのことであるが、日常生活全般にとっても非常に重要なことである。秦の始皇帝が統一を果たしたとき度量衡の統一を行った という話があるが、科学だけではなく政治上の問題としても大変重要なことだと感じた。だから英米は未だにヤード・ポンド法なのだな。本書はやや重ための内容であるが時間をかけてしっかり読むと、それなりに面白く勉強になる。
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Posted by ブクログ
図鑑というか、辞典と呼ぶべきか。500ページ以上の分厚い内容、ジョーク混じりのライトな語り口、タイムトラベルというお楽しみ設定。原始世界にタイムトラベルした際に、機械トラブルで戻って来れなくなったら?誰もが考えた事があるのではないだろうか。文明、社会は確かに発展しているが、自分自身の実力でサバイバルできるのか。着の身着のまま過去にタイムトリップしたら、恐らく原始人にスマホを見せびらかす事がせいぜいだろう。
言葉とは、測定単位とは。火の起こし方、何が食べられるか、紙や火薬、虫、鉄、蒸気機関などなど。博物学とも言えるだろうか、本著には知識が満載だ。浅く広くとも言えるが、それほど浅くもない。ただ、 -
Posted by ブクログ
理論と実験は相互に進展していく。理論の高度化により,実験も高度化を余儀なくされたことで,理論を検証するためのデータが得られにくくなったのが現代物理学。データが得られない時に理論物理学者は理論の美を尤もらしさの基準とするようになってきたが,それは科学の方法としてどうなの?という問題提起をしているのがこの本。
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物理学の分野では,理論は数学でできている。私たちは何も,微分幾何学や次数付きリー代数を知らない人を怖がらせて遠ざけるために数学を使っているのではない。私たちは,愚かだから数学を使っているのだ。数学を使っていれば,私たちは正直でいられるーー数学は,私たちは,自分自身や他の研究 -
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Posted by ブクログ
前作『ホワット・イフ』が面白かったので、2作目も手に取りました。
扱っているテーマや大筋は前作とほとんど同じで、実際には「ありえない」と思えるような過程を科学的に検証し、「実現するためにはどうしたらいいか」を考えるものです。
もちろん、「物理学的に」可能であったとしても、現実問題としては実現不可能なことばかりなわけで、そのギャップを楽しむ本になっています。
イメージとしては『空想科学読本』のシリーズに近いと思いますが、特定の作品から題材をとっているわけではないので、そういった意味では予備知識なく読むこともできますし、難しい数式などもほとんどありませんから、文系の人間でも安心して読むことがで -
Posted by ブクログ
質問自体がバカげた、もしもそんな極端な条件状況があれば
やどうでもいいようなことを積み重ねたら
だったりするのだけど、回答がそれにもまして
悪ノリしたように、もとっともっと、それではさらに
と検証を重ねる。
大事なのは、答えの中身ではなく、
どんなに下らなくても疑問を持つ視点と
じゃあこれならどうだと、質問に答えるだけではなく
そこから得られた新たな視点から真実を追い求める姿勢。
とはいえ冗談のような思い付きに、真剣または自分まりの持てる知識に基づくしつこい程の検証、温度差に飽きちゃう、
それで何?となってしまうことがないわけではない。
バカげた質問に対する姿勢はあっさりさっぱりしている