世界の名作を人気作家によって子ども向けにリライトするシリーズがありまして、その一冊として刊行されたものの文庫版です。原作は幸田露伴の『運命』。中国明代の帝位争いの物語です。
子ども向けに書かれた為か言葉の意味の説明などもいつも以上に丁寧で判り易いのですが、セリフなどの表現には違和感を覚えました。妙に噛み砕きすぎているんですね。でも歴史の一幕をエンターテインメントとして作品化するのは田中芳樹の面目躍如たるところ。登場人物の肉付けもいいですね。宦官3人の会話なんかはにやりとさせられます。こうなると原典も読みたくなりますな。