小野不由美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
営繕かるかやシリーズ4作目
相変わらず安心安定の尾端さん
いろんなお家の住人たちが怪異に遭い、
尾端さんが出て、
異変の理由がふわっと分かって、
多分こう対処したらいいんじゃないか〜
で終わっていく短編シリーズ
完全に謎解きされるわけでないし、対処したとしてその住人の障りが解決するのか、明確にはされません
でも、世の中の不可解な出来事って、そういうものだとも思います
ホラーミステリーと言うジャンルが成熟したからこそ、許容される作品構成だと思います
と思ったけど、結構十二国記もそんな感じだから、これは小野不由美先生の描く物語の重点の置き位置のせいかもしれないな
冗長なエンディングは不要!的な、私はある程度見たい派ですが
解決したわけではなくても、人は解決策が提示されればある程度満足できるんだと、このシリーズを読むと分かります
じわりと怖く、楽しませていただきました
次作も楽しみです
-
Posted by ブクログ
ネタバレ心に刺さる言葉がたくさん。
鈴も、しょうけいも、そして陽子も。
自分の弱さに気づく瞬間。
下巻に向けて、そこから成長していく姿がたまらない。
「人が幸せであるのは、その人が恵まれているからではなく、ただその人の心のありようが幸せだからなのです」
「おれ、そういうの、やなんだよ。人よりも不幸なこと探してさ、ぜーんぶそれのせいにして居直って、のうのうとしてるのって」
「本当に苦しかったらさ、人間ってのはそこから抜け出すために必死になるんだよ。それをする気になれないってことはさ、ねえちゃん、実は抜け出したいと思うほど苦しくなかったんだよ」
-
Posted by ブクログ
ネタバレ他の本も読もうと思いつつ、結局このシリーズに戻ってきてしまって結局ほとんど一気読みだ。
だってどんどん面白くなるんだもん!
今回は麻衣が普通の高校生らしく楽しく過ごせてたのでなんか嬉しかったし。1巻の解説にもあったけど、明るくて優しい、普通の女の子だからすごく好きなヒロインです。
たぶん読者はみんな、ロマンティックな秘密を期待したろうに、かるーく裏切ってくれたとこも良き。といいつつ、ナルって意外と麻衣のこと見てたんだなあーってわかっただけでもときめいたわ。
ああー、いい夏だあー。Insatiable にはまった時以来の夏の読書最高! -
Posted by ブクログ
ネタバレ十二国記シリーズの中で、僕が2番目に好きなエピソード。
3人の主人公が登場し、よくもこんなに複雑なストーリーをきれいに一つの物語にまとめたなぁと思う。
本作を構成するストーリーを僕なりに整理すると次の3つ。
一つは、自分を特別視し、他責思考であった鈴と祥瓊が成長していく物語。序盤、鈴らの自己中心的な感情にすごくイライラさせられるが、それぞれとある出会いをきっかけに変わっていく。
二つ目は、陽子が王として成長していく物語。依然こちらのことを何も知らない陽子は、自分の無力さを感じ、どうしていいかわからなくなる。それでもどうにか前に進もうと頑張っている姿は、思わず応援したくなる。
物語の最後、初勅を発するシーンはほんとにかっこいい!
最後に、誰が敵で誰が味方なのか、和州に何が起こっているのか、麦州の松塾とは何なのかといった謎に包まれた状態がしばらく続き、ページをめくる手がとまらない。その全貌が徐々に明かされていく様はある種ミステリのような面白さがありたまらない。
これら3つのストーリーが複雑に絡み合い、交差していく。物語終盤、三人の少女は出会う。彼女らが共闘するシーンはわくわくするし、ちょっと微笑ましい。
「人は誰の奴隷でもない。他者に虐げられても屈することない心、災厄に襲われても挫けることのない心、不正があれば糺すことを恐れず、けだものに媚びず、私は慶の民にそんな不羈の民になってほしい。」
このように表明した陽子の国が今後どうなっていくのか、見てみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
十二国記入門パート2のようなお話。
ep1とは打って変わって幼い男の子が主人公となる。
序盤、全体的に柔らかく温かい世界観の中で話が進み、幼き泰麒が優しいお姉さんたちに愛されて育つ。
だからなのか、本作が最も好きだという女性ファンは多いらしい。
とはいえ本作の重要なポイントは、麒麟が主人公であること。
ep1が少女が王になる物語であったのに対し、本作は少年が麒麟になる物語ともいえる。
蓬莱で生まれ、長い時を過ごした泰麒には、自分が麒麟であること、王を選ぶということに、いまいち実感がもてない。
折伏もできず、転変もできず、自分は不出来な麒麟なのではないかと悩み、葛藤する。
挙句の果てには、天啓もないのに王を選んでしまったと思い悩んでしまうのである。
そんな、幼き麒麟の葛藤を描いた本作。
天の意思を反映する器でしかない存在、麒麟。
麒麟とは、どのような生き物であるか、じっくりと味わい考えさせられる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ三宅香帆さんが、読んだことのない人は
絶対読むべきと激推しされていた。
十二国記、
名前は知っていたが初めて読んだ。
表紙の絵が美しい。
小野不由美さんが大谷大学出身とは
初めて知った。
10歳にもならない主人公が突然異界で生きる
ことになり、
仙女などに大切にされながら成長する話。
家族に疎まれ、
自分は浮いた存在かと悩んでいる様子や、
ある日突然別世界を知り、
実は自分はそっち側だったんだと気づかされる設定は、
ハリーポッターに似ていると思った。
麒麟をキリン?だと思っていたり、
ご飯をしきたり通り1人で食べることを
寂しがってみんなを呼んで一緒に食事したりする主人公がかわいくてあどけなかった。
後半、最強のモノと対峙するシーンは
ハラハラドキドキだった。
後の王となる人物のその時の動きの種明かしが後々されているが、感心した。
十二国記シリーズはまだ続いており、
今度7年ぶりに新刊が出る。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ9月の新刊発売にむけて、再読。何周り目かの、十二国記への旅へ。
やはり、最高。何度読んでも胸があつくなる。
そして、名言も多数。
「裏切られてもいいんだ。裏切った相手が卑怯になるだけで、わたしの何が傷つくわけでもない。裏切って卑佉者になるよりずっといい」
「わたしが遠くなったんじゃない。楽俊の気持ちが、遠ざかったんだ。わたしと楽俊の間にはたかだか二歩の距離しかないじゃないか」
「どっちを選んでいいか分からないときは、自分がやるべきほうを選んでおくんだ。そういうときはどっちを選んでも必ずあとで後悔する。同じ後悔するなら、少しでも軽いほうがいいだろ」
「うん」
「やるべきことを選んでおけば、やるべきことを放棄しなかったぶんだけ、後悔が軽くて済む」
そして、ラスト景麒との再会…!
完璧な構成で、何度読んでも泣ける。
さあ、次の旅へ…!