小野不由美のレビュー一覧

  • 営繕かるかや怪異譚 その弐

    Posted by ブクログ

    昔の人は長年の知恵から怪異を避ける方法を知っていました。

    しかし、現代ではそれらのシステムが顧みられなくなり、異変に対処できないのです。

    どのお話も面白いのですが、特に『魂やどりて』という、着物にまつわる怪異が印象に残りました。

    DIY好きのおおざっぱな女性が、古い家具や着物をぞんざいに扱ってしまう。そのせいで周りに嫌われ、ついには幽霊にまで罵られることに…。

    特に昔の着物は手間暇をかけて縫うものでしたから、自分の作品をぞんざいに扱われたら、私でも化けてでるかもしれません。

    0
    2025年09月10日
  • 営繕かるかや怪異譚

    Posted by ブクログ

    古い家屋や庭、井戸といった「場所」にまつわる不可思議な現象。
    営繕屋・尾端は、それを“祓う”のではなく、そこに宿る想いや記憶に寄り添い、少し手を加えて“繕う”ことで解きほぐしていく。
    6つの短編を通して、人と家、そして時の流れにまつわる怪異を描いた物語集。

    1.奥庭より
    受け継いだ古い家の奥座敷。閉めても閉めても開いてしまう襖。その違和感は、家に残された記憶とつながっていく。

    2.屋根裏に
    認知症の母が「屋根裏に誰かいる」と言い出す。天井裏に潜む気配は、家族の過去や思い出と重なり合う。

    3.雨の鈴
    雨の日に響く鈴の音。袋小路に立つ黒い着物の女。その姿がもたらすのは、静かに忍び寄る恐怖。

    0
    2025年09月07日
  • 営繕かるかや怪異譚

    Posted by ブクログ

    家の怪異を「営繕」という修理で折り合いをつけてゆく物語です。
    怖いのが苦手な私にも読みやすいホラーです。

    『営繕かるかや怪異譚』には、さまざまな怪異が出てきます。しかし、「営繕かるかや」を営む尾端さんには、それらの正体はわかりません。

    彼は人の暮らしに障りがでると、家に修繕を加えます。しかしそれは、基本的には大工作業です。

    それは、相手を完全に滅するのではなく、異常に怖がるのでもない。疵を冷静に確認し、受け流して怪異との折り合いをつけることなんですね。

    0
    2025年09月06日
  • 営繕かるかや怪異譚 その参

    Posted by ブクログ

    そうだよね、家にまつわる話なら、それは当たり前に「家族」「家庭」の話なのであった(今更感)

    今回は特に母、娘、妻、嫁…あたりのテーマが多くてホラー度も割り増し。苦いものが込み上げ辛かったけど、尾端さんの言う通り、どんな結果(家)でもその人にとって納得のいく(住み心地のいい)ものであることが大事なのだ、本当にそうだなと思った。

    いろんな家族がいて、いろんな過去があって。人に言えない、あるいは自分で気づいてない感情もあるだろうけど、そういうものともなんとか折り合いをつけて、生きてかなきゃならない訳で。

    印象に残ったのは骸の浜。
    他者の悪意で八方塞がり、自分の力だけではどうにもならない、って時

    0
    2025年09月04日
  • 営繕かるかや怪異譚 その弐

    Posted by ブクログ

    コミカライズ版を読んで続きが気になり、原作を手に取りました。
    日本のホラーらしい、じっとりとした怖さがありながらも、どこか静かな雰囲気が漂っています。
    営繕屋の尾端が、依頼された怪異に対して過剰に怯えることなく、淡々と受け止めて解決していく姿が印象的でした。
    ホラーなのに楽しく読める一冊。思わず何度も読み返したくなる短編集でした。

    0
    2025年09月02日
  • 緑の我が家 Home,Green Home

    Posted by ブクログ

    1990年の作品と感じるのは電話の描写や土曜日の学校の授業くらい。主人公の気持ちやストーリーは全く風化したところのない作品で楽しく読めました!

    読後感がすごく良かった…怖さはありつつも優しく温かい気持ちになれる
    ミステリーの部分もあり、伏線の回収がとても綺麗でした

    切ない部分は多いけれど、和泉くんが大好きになった。

    0
    2025年08月30日
  • 営繕かるかや怪異譚

    Posted by ブクログ

    「営繕かるかや」の尾端が怪異の原因となっている箇所に営繕を施すことで怪異現象を治めていく連作短編。最後の『檻の外』は虐待、ネグレクトの問題をうまくエンタメに昇華させた秀作。読者を怖がらせるだけのホラーではない。カバー画が漆原先生なのも納得。

    0
    2025年08月28日
  • 緑の我が家 Home,Green Home

    Posted by ブクログ

    映像なしの文章のみで、ここまで恐怖を引き出せるとは。お見事。引き込まれて、2日で一気に読んでしまった。
    「営繕かるかや」のように、家にまつわるホラーではあるが、「かるかや」が短編ゆえに比較的早く収まりがつくのに対し、「緑の我が家」は長編ゆえに、すぐに解決せず、じっくり追い詰められる分、より深く怖さに浸れる事ができた。
    ホラーとしても一級品だと思ったが、それ以外にも、小学生の頃の描写のリアルさ(オサルというアダナ、「ヘンキョウ」と呼ばれる場所、誰かが「オサルはナマイキだ」と言い始めて無視を開始する、など)、この世ならざる世界の理屈、後味の悪くない終わり方なども、良かった。
    最初に書かれたのが19

    0
    2025年08月25日
  • 鬼談百景

    Posted by ブクログ

    いやぁ、まじで怖かったよぉ〜
    絶妙に「あとはご想像にお任せ」なもんで、読んだ自分がその場の雰囲気に

    夏に怪談、酷暑でもひんやりMAXな百景なのでありました。

    0
    2025年08月24日
  • 営繕かるかや怪異譚 その参

    Posted by ブクログ

    大好きなシリーズの第3弾!
    相変わらずめちゃめちゃ怖いけど尾端さんが助けてくれると分かっているので安心して読める。
    小野不由美さんのじっとりしたホラーが大好き!

    0
    2025年08月17日
  • 営繕かるかや怪異譚 その参

    Posted by ブクログ

    怖い。じっとりと、しっかりと重みのある怖さ。
    さすが小野先生。
    尾端さんが登場するとホッとしてしまう。

    0
    2025年08月14日
  • 緑の我が家 Home,Green Home

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心にずっしりきた。
    分かりやすい伏線が散りばめられていたおかげで、予想は大体合っていた。
    落書きの少年は、怪談で聞いたことがあるところの、何か禍々しいものの集合体だったのだろう。
    もし、私が同じ状況ならば、家族と折り合いが悪かろうが何だろうが絶対引っ越すな、と思った。が、浩志が引っ越さない理由は、そんなことが理由ではなく、必死に忘れようとして記憶から消していた「オサル」のことを、どうしても消し去れない彼のことを、ハイツ・グリーンホームに足を踏み入れた時点で何となく感じ取っていたのでは?(もしかしたらその前からかも)
    心理的描写に長けていてさすが、小野先生だなと思う。

    0
    2025年08月14日
  • 鬼談百景

    Posted by ブクログ

    百物語ならぬ九十九物語。怪談が1話1〜3ページくらいで読みやすい。夏なので怪談でも読もうと再読。
    ゴーストハント(悪霊シリーズ)時代から小野不由美先生のホラーの怖さは知っていたけど、読者からの投稿をまとめたこの本はリアリティがあって余計に怖い。
    1番怖かった話は…ご想像にお任せします。書いたら何か来そうな気がして。怖がりすぎ?
    実写映画のオムニバスはクオリティが高いので一見の価値あり。
    『残穢』へ続く。

    0
    2025年08月08日
  • 営繕かるかや怪異譚 その参

    Posted by ブクログ

    待ち伏せの岩/火焔/歪む家/誰が袖/骸の浜/茨姫

    身の回りにふと起きる怪異
    消してしまうとか倒してしまうとかでなく
    大丈夫と思える道を教えてくれる彼は
    どれだけの事に出会い考えて来たのだろう

    彼の提案を受け入れた人たちが
    心穏やかにしていられると良いな

    0
    2025年08月07日
  • 営繕かるかや怪異譚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。城下町の家を舞台にしたホラー小説。生活を脅かす怪異を派手に退治・除霊するのではなく、少しの工夫で影響をずらし解決する話。
    どの話もラストはすっきりしないが怪異は人間の生活にいることを認識させられる。
    次作も読みたい。

    0
    2025年08月06日
  • 営繕かるかや怪異譚 その弐

    Posted by ブクログ

    弐は読んでなかったんだな…参が出たのでまず弐を読んでからと思って購入。

    相変わらずこわぁ…だった。これぞ日本の怪談!って感じ。旧い家にまつわる話なので自然とそうなるか。派手さはなく静かにヒタヒタと、でも疑いようもなく「そう」である(怪異である)。例えば閉めてた「はず」の襖が開いてるとか1人の時に気づくけど、え?嘘でしょ?勘違いだよね?で済まそうとするじゃない。そっから確信に変わるまで、なかなか他人には話せない、その段階がめちゃめちゃに怖い、孤独で。

    子供の頃のおかしな記憶、大人になって理解するのはあるあるだと思うのだが、現実的にあり得ないから夢(あるいは捏造の記憶)だと思ってたのにリアルな

    0
    2025年08月02日
  • 過ぎる十七の春

    Posted by ブクログ

    ちょっと古典的って思ったけど、なんと30年前の作品だった
    でも、時代を感じさせない、不由美ワールドな内容にグイグイ引き込まれる
    ほとんど最後の最後まで、なんなん?あいつって感じだったけど
    それが、ずーっとしこりのような恐怖感というか、ホラーモヤモヤさせてて
    どっぷり世界にひきこまれてましたわ。
    最近、マイルドエフェクト、知的解決な流れに浸かっていたので
    後半のまぁまぁ過激な動きにはちょっとびっくりした次第。
    でも、こうやって思い返してみると、魔性の子とかそんな感じだったなと
    ちょうどその頃の不由美ワールドを改めて感じた本作でした。
    真夏のホラー、ごちそうさまでした。

    0
    2025年08月02日
  • 過ぎる十七の春

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小野先生の「人」にまつわるホラー作品

    裏表紙にも描かれていたが、ホラーの原因を探るというミステリー要素もある作品で面白かった。
    一つ一つの描写が緻密に恐ろしく、また、ホラーを回避しようとした行動も恐ろしかった。

    0
    2025年08月02日
  • 営繕かるかや怪異譚 その参

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小野不由美先生が描く短編集

    家屋に宿る思いを掬い上げる尾端が優しい。
    家屋からの思いは本当に怖いものがあり、ずっとヒヤリとする話ばかり。それもあってか尾端の優しさが際立っている。

    家屋に宿る思いも今住んでいる人の思いも両立させられるところが、尾端を良いキャラに仕上げている。

    0
    2025年07月28日
  • 営繕かるかや怪異譚 その参

    Posted by ブクログ

    ある城下町を舞台に建物にまつわる怪異とそれを営繕の腕で解決する営繕屋の話が短編集の形で詰め合わせられている。

    前作と変わらぬ怖さと後味の良さが健在で安心。
    ホラーの部分は個人的にはホントに怖かった。

    特に歪む家は続きが気になって読むけど、読んで後悔する怖さだった。

    次回作がとても楽しみ。

    0
    2025年07月26日