小野不由美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
家にまつわる怪異と、それを修繕して整える『営繕かるかや怪異譚その参』。かるかやの尾端さんは、家や人、祟りにも寄り添う営繕を行います。
『誰が袖』では、家に受け継がれる呪いが描かれています。
「末代までも祟る」は昔の芝居でよくあるセリフですが、家系や先祖とのつながりの薄い現代人から見ると、「受け継がれる祟り」に理不尽さを感じます。
家を維持するために人を犠牲にした結果、恨みが家(または家具)に残り、それがまた人に祟るのは悲しいことです。
家や人、時に祟りにも寄り添う尾端さんの言葉からも人の念の悲しさが伝わります。
「恨みが強いと視野が狭まって捨てるなんて考えられない。(中略)剥がれて初 -
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古い家屋や庭、井戸といった「場所」にまつわる不可思議な現象。
営繕屋・尾端は、それを“祓う”のではなく、そこに宿る想いや記憶に寄り添い、少し手を加えて“繕う”ことで解きほぐしていく。
6つの短編を通して、人と家、そして時の流れにまつわる怪異を描いた物語集。
1.奥庭より
受け継いだ古い家の奥座敷。閉めても閉めても開いてしまう襖。その違和感は、家に残された記憶とつながっていく。
2.屋根裏に
認知症の母が「屋根裏に誰かいる」と言い出す。天井裏に潜む気配は、家族の過去や思い出と重なり合う。
3.雨の鈴
雨の日に響く鈴の音。袋小路に立つ黒い着物の女。その姿がもたらすのは、静かに忍び寄る恐怖。
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Posted by ブクログ
そうだよね、家にまつわる話なら、それは当たり前に「家族」「家庭」の話なのであった(今更感)
今回は特に母、娘、妻、嫁…あたりのテーマが多くてホラー度も割り増し。苦いものが込み上げ辛かったけど、尾端さんの言う通り、どんな結果(家)でもその人にとって納得のいく(住み心地のいい)ものであることが大事なのだ、本当にそうだなと思った。
いろんな家族がいて、いろんな過去があって。人に言えない、あるいは自分で気づいてない感情もあるだろうけど、そういうものともなんとか折り合いをつけて、生きてかなきゃならない訳で。
印象に残ったのは骸の浜。
他者の悪意で八方塞がり、自分の力だけではどうにもならない、って時 -
Posted by ブクログ
映像なしの文章のみで、ここまで恐怖を引き出せるとは。お見事。引き込まれて、2日で一気に読んでしまった。
「営繕かるかや」のように、家にまつわるホラーではあるが、「かるかや」が短編ゆえに比較的早く収まりがつくのに対し、「緑の我が家」は長編ゆえに、すぐに解決せず、じっくり追い詰められる分、より深く怖さに浸れる事ができた。
ホラーとしても一級品だと思ったが、それ以外にも、小学生の頃の描写のリアルさ(オサルというアダナ、「ヘンキョウ」と呼ばれる場所、誰かが「オサルはナマイキだ」と言い始めて無視を開始する、など)、この世ならざる世界の理屈、後味の悪くない終わり方なども、良かった。
最初に書かれたのが19