【感想・ネタバレ】営繕かるかや怪異譚のレビュー

あらすじ

叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている。(「奥庭より」)古色蒼然とした武家屋敷。同居する母親は言った。「屋根裏に誰かいるのよ」(「屋根裏に」)ある雨の日、鈴の音とともに袋小路に佇んでいたのは、黒い和服の女。 あれも、いない人?(「雨の鈴」)田舎町の古い家に引っ越した真菜香は、見知らぬ老人が家の中のそこここにいるのを見掛けるようになった。(「異形のひと」)ほか、「潮満ちの井戸」「檻の外」。人気絶頂の著者が、最も思い入れあるテーマに存分に腕をふるった、極上のエンターテインメント小説。宮部みゆき氏、道尾秀介氏、中村義洋氏絶賛の、涙と恐怖と感動の、極上のエンタ-テインメント。解説・宮部みゆき

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Posted by ブクログ

怖すぎず、救いがちゃんとある、気軽に読めるホラー短編集でした。
ゴーストハントで知った小野さんの作品ということで楽しみに読みましたが、まんまと引き込まれました。
城下町の古い町屋など、家の持つ雰囲気や空気感が自然に伝わる丁寧な描写で、どの話も短いのに十分没入できます。

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2026年03月24日

Posted by ブクログ

「檻の外」が1番心に残った。
あの子は、ガレージから出られた後、彷徨っていないだろうか。
お母さんを探して恋しくて泣いていないだろうか
それとも自分の足で自由に歩き回って、心豊かに過ごして、やがて成仏できただろうか。

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

古い家屋や庭、井戸といった「場所」にまつわる不可思議な現象。
営繕屋・尾端は、それを“祓う”のではなく、そこに宿る想いや記憶に寄り添い、少し手を加えて“繕う”ことで解きほぐしていく。
6つの短編を通して、人と家、そして時の流れにまつわる怪異を描いた物語集。

1.奥庭より
受け継いだ古い家の奥座敷。閉めても閉めても開いてしまう襖。その違和感は、家に残された記憶とつながっていく。

2.屋根裏に
認知症の母が「屋根裏に誰かいる」と言い出す。天井裏に潜む気配は、家族の過去や思い出と重なり合う。

3.雨の鈴
雨の日に響く鈴の音。袋小路に立つ黒い着物の女。その姿がもたらすのは、静かに忍び寄る恐怖。

4.異形のひと
田舎の古い家に越した少女が、仏間で見た“知らない老人”。その存在は地域に根差した時間の流れを思わせる。

5.潮満ちの井戸
庭にある古井戸。祠を動かしたことで広がる異変。水の匂いや湿度が、土地に残された想いを呼び覚ます。

6.檻の外
実家のガレージに暮らし始めた女性。そこで繰り返される不可解な現象は、家と人との関わりを問い直す。

この短編集を通して感じたのは、怪談でありながら優しく温かい物語だということ。
ただ怖がらせるのではなく、最後にはどこか救いや柔らかさがありました。

雰囲気としては、真夏の怪談というより晩夏の宵闇が似合う。派手な事件は起こらないけれど、その静けさこそが魅力で、じわりと心に残ります。

描かれる世界観も印象的でした。湿った空気や古い木造家屋の匂い、雨や風の音といった描写は、読んでいると自分の記憶の奥に眠る風景を呼び起こすようです。

また、一編一編が程よい長さでまとまっていて、日常の合間に読みやすい。ちょっとひと息つきたい時に寄り添ってくれる一冊でした。

この“日本らしい怪談”は新鮮で、心に沁みる体験となりました。素敵なシリーズに出会えて良かった。

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2025年09月07日

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家の怪異を「営繕」という修理で折り合いをつけてゆく物語です。
怖いのが苦手な私にも読みやすいホラーです。

『営繕かるかや怪異譚』には、さまざまな怪異が出てきます。しかし、「営繕かるかや」を営む尾端さんには、それらの正体はわかりません。

彼は人の暮らしに障りがでると、家に修繕を加えます。しかしそれは、基本的には大工作業です。

それは、相手を完全に滅するのではなく、異常に怖がるのでもない。疵を冷静に確認し、受け流して怪異との折り合いをつけることなんですね。

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2025年09月06日

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「営繕かるかや」の尾端が怪異の原因となっている箇所に営繕を施すことで怪異現象を治めていく連作短編。最後の『檻の外』は虐待、ネグレクトの問題をうまくエンタメに昇華させた秀作。読者を怖がらせるだけのホラーではない。カバー画が漆原先生なのも納得。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。城下町の家を舞台にしたホラー小説。生活を脅かす怪異を派手に退治・除霊するのではなく、少しの工夫で影響をずらし解決する話。
どの話もラストはすっきりしないが怪異は人間の生活にいることを認識させられる。
次作も読みたい。

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2025年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本来は安全で、くつろげて、安らげる場所であるはずの自宅が、こんな怪異に見舞われたら…。
祓ってしまう、のではなく、営繕で共存していく、という展開が面白かった。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃに面白くて怖かった。
そして驚くほど斬新だった。
霊能者ではないけど、一般的な感覚と論理的な姿勢で、怪異を素直に受け止めて、暮らしに差し障りがないように手当てしてくれる。そんな、営繕かるかやさんのお話。
祓うとか憑き物落としとか、ではないんだよね。
怪異は怪異のままそこにあるんだけど、共存するのに近いかな、家を改築することで人間と怪異の動線を分けてくれる感じ。なんだか、怪異を野生動物のように扱っているなと思った。

訳がわからず怪異とひとがぶつかったとき、ひとは慌てふためき、理性を失くして取り乱してしまうけど、かるかやさんは怪異の理由を推察し(霊能者ではないから結果から同じことが起きないように推察するだけ)、家の側を手当てして受け流すようなことをするんだよね。
疲弊しきった住民のどうしてこんなことが?という問いにも、それはわからないけど〜とさらりと言ってしまう軽やかさが、また良い。

「家に問題があると堪えます。家は本来、自分を守って包み込んでくれる場所ですから」

簡単に引っ越せない事情に寄り添ってくれるところも良い。

夏の始まりにピッタリの涼をくれる良書でした。
続きがあるなんて…!速攻で買います。
ほんとに面白くてオススメ。
リアルでも絶対に薦めまくる。

WEBでもいいので、是非、間取りをつけて欲しい。方向音痴なので全然間取りがわからなくて存分に楽しめてない感じが口惜しい。(間取りわからなくてもめちゃ面白い怖い)

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2025年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

訳あり物件に住む人と遭遇する怪異との話です。
小野不由美さんは、構成が本当に上手な作家さんだと思います。次に知りたいことを、的確に描いてくれるので、物語に引き込まれて一気に読んでしまいました。
自分にしか見えない怪異には、自分で立ち向かうしかない。それによって、周りの人間からも、孤立することだってある。
そこにかるかやの尾端という大工が現れ、一休さんのように解決していく様もまた、楽しめました。
井戸を伝って、海から実体のない者たちが上がってくる話、屋根裏の河童の話、ガレージの子どもの話が特に好みでした。

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

「残穢」と似て家にまつわる怪異譚6篇。
古い建物に残る「何か」。
そこに住むものに違和感、恐怖をもたらす。
もののけなのか怨念か。
大工である営繕かるかやの尾端はそれら違和感や恐怖の元になるものを探り出し、退治するのではなく建物の造作を変えてやり過ごす算段をする。
いわば共生であろうか。
怪異、もののけなど古来よりあるもの噂されるものは人間が生きていく上で排除できないものなのかもしれず、人々はそれらの元を祀ったり崇めたりしてやり過ごしてきたのかもしれない。

六篇の中の「雨の鈴」が特に好みだ。
古い城下町の祖母から譲られた家。
その家のある一画に彷徨う喪服の女性の霊。
彼女が訪った家では必ず死者が出る。

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2025年04月09日

Posted by ブクログ

正しい「日本の幽霊話」
まさに「怪異譚」

ただ、この作品の怪異を解決する主人公は「営繕さん」なので、直したり、これ以上傷まないように手当てしたりするのが仕事。つまり、退治したりはせず、「その存在」が家にいることを受け入れて折り合って生活する工夫で解決する……というスタイル。
ホッコリ系になりそうなのに、いや確かに収録されているどの短編もたいていがホッコリとした気持ちにはなるのですが、読んでる間のほとんどの時間は、しっかりと怖いです。わりとちゃんと怖いです。雨の日の夕方にでも読んだら、さぞかし雰囲気あるだろうなと思います。「ホッコリ解決だろうな」と思っていても、繰り返し何度も言いますが、かなり怖いです。
何度閉めても襖が勝手に開いていたり、鈴の音が雨の日のたびにだんだんと我が家に近付いてきたり、押入れにお爺さんがうずくまってこちらを見ていたり、車の運転席に後ろから白い手が掛けられたり、します。

本作品は連作短編で、物語を語る「視点人物」は毎回違います。主役の「営繕さん」は、それぞれの短編の中でチラリと出てきて、「障り」を鮮やかに解決していく。主役の他にも、チラチラと登場するレギュラーメンバーが数人いるのですが、個性はちゃんと紹介されているのに多くは語られていなくて、彼らの日常をもっと知りたくなります。想像の余白がある作品というか。

家の修理をする営繕さんが主役なので、どの短編も、「家」にまつわる話です。
古い家を、実家だったり血縁だったりたまたま借り受けたりして「家を継いだ」人たちが、古いがゆえに発生する色々な「障り」と折り合っていくという姿に、考えさせられることが多くありました。
継ぐということは、良いことも悪いことも、諸々を受容して、折り合って、直し直し生活していくことなのかな、みたいなことを。
実は私も「実家の空家問題」を抱えているところで、その家に住むのか、片付けはどうするんだ、修理は必要なのか、などと、本書に出てくる人たちにどこか共感する部分が多くて、そんな意味でも刺さる作品でした。

ところで、本書所収の「異形のひと」の終盤に出てくる「大きな木箱」が何なのか、説明が無いままでめちゃくちゃ気になっております。「分からない」「想像だけが膨らむ」って、怖いですね。でも、そういうものを懐に入れたまま、「家」というのは続いていく……ということなんだと思います。

最後に一つ。
登場する「家」として、「ウナギの寝床的な町屋」がいくつか出てきます。
京都住まいのかたや時代劇を観るかたはお馴染みかもしれませんが、ちょっと特徴的で、知らないとイメージしづらいものだと思うので、画像検索などで見てみることをオススメします。分からなくても作品は楽しめますが、より深く味わいたい場合には。
特に最初のお話「奥庭より」は、私には間取りを脳内に再現しきれなかったので、「かるかや 奥庭より 間取り」で検索したところ、再現間取りをTwitterに載せてくださってるかたがいて、とても助かりました。(しかも作中には言及の無い時代別の改築考証もされていて、とても興味深く拝見しました)
読みながらの画像参照をオススメします。

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2026年04月23日

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怖い話は読みたいけどグロや鬱展開はNGという需要を満たしてくれる、ホラー風味の連作短編集。
亡くなった祖父母が生前住んでいた田舎の家をずっと思い出しながら読んでいた。春先は芝桜の葉陰に小さくてかわいいアマガエルがたくさん隠れていたこと、夏になると小さい庭に面した縁側で祖父が釣り道具の手入れをしていたこと、祖母が床の間に季節に合った掛け軸と花を欠かさず飾っていたこと、折々に違い棚に置かれた小さい雛人形や朱塗りの盆や一輪挿し、仏間に布団を敷いてもらって寝る夜中、欄間の模様がなんだか怖いものに見えたこと。昼間でも薄暗い納戸や、シャッターが付いた古い車庫もあった。祖父母の死後、家は壊して売ってしまったので、今では新しい知らない人の家が建っているけど、読みながらあの古い家が胸が締め付けられるほど懐かしくなった。しょっちゅう出入りしていた小さい頃は何とも思っていなかったが今の私の生活からは失われて戻らない豊かさがあの家にあったことに気付かされた。
雨の鈴と、最後の車庫の話がよかった。

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2026年06月18日

Posted by ブクログ

残穢のような怖さを求めていたのだが、ほっこり系ホラーだった(怖い話が読みたかった)。
怖さでいうと★3なのだが、物語としてはとても上質なので加点で★4に。
ほっこり系が読みたい人には超おすすめ。ガチホラー勢には怖さが物足りない。
文章はさすがの上手さ。ストレスなくたのしめる。

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2026年05月05日

Posted by ブクログ

家の障りを聞きつけて、営繕かるかやがゆく。「奥庭より」「屋根裏に」「雨の鈴」「異形のひと」「潮満ちの井戸」「檻の外」6作収録の短編集。

雰囲気でいうとあれに近い。
夏目友人帳や蟲師。妖じみた家の障りを祓うのではなく、いなす。障りの正体を掘り下げることもしない。あくまで現象として扱い、それを躱すことで、家主の困りごとや不安の方を祓う。それ故に、かるかや・尾端が出てくると、物語はさっくりと終わる。一つ一つ味わい深い話ではあるが、明確な型がある。

風景が良かった。
「雨の鈴」の雨の町家も良かったし、「潮満ちの井戸」の寂とした裏庭も良かった。日差しはまろやかなのに、とってつけた洋風の花壇やパーゴラが屋敷全体には馴染まない。描写はないが、素人が敷いた煉瓦道も、所々浮きがありそうだ。ちぐはぐな座りの悪さが上手に描かれていた。どの短編も、すぐに舞台にダイブできた。

恐怖は良質。
「異形のひと」がシンプルに怖い。自分にしか見えていない孤独感も嫌だし、家中がびっくり箱みたいで落ち着かない。夜中に冷蔵庫を開けたらお爺さんが入ってたのなんて本当にぞっとした。子供の頃から、夕方一人で家にいるのが怖かった。見えていない範囲があまりにも広すぎて、見えていない所には、何か怖いものが蠢いているのかもしれない。それを否定できない。だから、家の中に家族が散らばっているほど安心だった。夕飯に呼ばれるまでの短い時間、異音を聞き逃すまいと耳をそばだてていたのを思い出した。

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2026年04月12日

Posted by ブクログ

十二国記で小野不由美先生にハマってしまいこちらも読みました。

どのお話も、うすら怖くて不気味でした。

でも、ただ怖いだけじゃなく、最後に必ずなんとかなるという安心感が不思議な魅力のお話だと思います。

共通して登場する、尾端くんという営繕かるかやの青年が、いつもとても落ち着いていて安心するからかもしれません…
彼が来たらもう大丈夫!という安心感。

そして各話の怪異にも、ただ人を怖がらせているわけじゃない事情もあったりして、切なくもなりました。

怖いのにさらに続きが読みたくなるという…

2巻も読みます…

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

小野さんには絶大なる信頼をおいてるから、面白くないわけがない。
家をモチーフにした怖い本はたくさん出てるけど、これは怖さや興味深さ、読後感が秀逸だった。
連作で出ている事を読み終わった後に知ったので、次を買ってみようと思う。

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

シリーズ1作目。建物を新築・修繕する営繕屋の尾端を中心とした連作短編集。ホラーを基調として、様々な怪異を祓うわけでもなく、ちょっとした営繕で解決するという構成になっている。強いエピソードがあるわけではないが、じわじわとくる怖さが程よく、とても読みやすい。

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

家にまつわる怪奇現象、6編。
どれもこれも入り組んだ古い路地に入った狭い戸建ての家。
井戸があって、生垣があって、なんとなく薄暗い感じで今にも何か出そう。
彷徨う霊はいるだろうねえ。

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2026年01月06日

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六篇収録された短編集。
夏にぴったりなちょっと怖いお話。
ほとんどが田舎の集落にある、昔ながらの日本家屋が舞台で、怪異という名にぴったりの雰囲気。
心に響くとかのご大層な読後感はないけれど、どの話も綺麗にまとまっていて、舞台に合う和風な言葉選びが統一感を生み出していて、浸ることができた。
解決方法が想像と違っていて、この後大丈夫なの?と登場人物のその後が心配になる話もあったけど、そもそも登場人物に感情移入して、その変化に揺さぶられる系の話ではないから、もやもやが残るとかではなく、物語の余韻を残すいい終わりだと感じた。

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

暑いときはホラー!(笑)怪異を祓ってなくしてしまうのではなく、”営繕"によって怪異側に寄り添い共存させようとする視点が優しい。対症療法というかなんというか。程よい怖さで、ホラーが苦手な人でも読める。夏にふと涼しい風が吹くような、良い余韻が残る物語だった。

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2025年06月09日

Posted by ブクログ

家の中の怪異も心の中と同じだ。
見たくないと蓋をするよりは、怪異を認めて居場所をつくってあげて共存すること。
自分の中の恐れやトラウマの扱い方によく似ていて示唆に富んでる。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

ゾワッする怪異話、それをかるかやと呼ばれる大工さん?が解決?していく物語
読みやすく面白いシリーズ物

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

 古い家には何か居そうな雰囲気が漂う。そして、時に怪異は現実に現れる。怪異から逃れるためには場所を移ってしまえばいいが、簡単にできることではない。そこで活躍するのが営繕やである。建物にほんの少し修繕を加えることで、怪異を回避させている。
 本書は6編からなる短編集だが、タイトルにある営繕やが活躍するのは、どの作品でもラスト2割程度。しかし、その活躍には目を見張るものがある。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

内藤了さんの〈よろず建物因縁帳シリーズ〉を読んでいて、小野不由美さんのこちらが未読でしたさかい、お借りしてみました。

なんともお話の流れがえらい美しゅうて、
静かに読ませてもろえる怪異譚、六編どす。
古いお家には、積もり積もった記憶があって、
そらまぁ、ちいとした怪異ぐらい起きてもおかしゅうおまへん。

ここでの「営繕」は、ただ怪異を追い払うんやのうて、家の傷みも怨念も、そっと手当てして、
また息を吹き返させるような仕事なんどす。
そんな“かるかや”の営みに、読んでいてちょっと救われましたわ。

解説は宮部みゆきさんの新聞書評。
土瓶さんやあらへんけど、このお二方は、
ほんま、つい信頼して読んでしまいますなぁ。


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2025年12月10日

Posted by ブクログ

2025/11/8 オーディブル
怪異の原因を究明したり払うのではなく、折り合いを付けて付き合っていく。想像していた感じではなかったが、面白かったです。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

お初の作者さんです。
遠出のお供にリュックに入れて新幹線読み。
「建築怪談シリーズ」なんてついていたので 
恐怖の館とか廃墟の病院とかしか頭に浮かばなかったのだが・・・・

主人公の営繕屋・尾端は、いわくつきの古屋に住む家主たちの依頼を受け
起こる現象や恐怖体験を聞き 
そこにいるであろう死者の想いや求めるものの謎を解き明かし 
霊魂を鎮める営繕を施す。

短編小説なので ちょっと不気味さを感じ(なになに・・・)と思っている間に解決するので 怖がりな私も楽しく読めた。
*雨の鈴 と *異形のひと に出てくるような見えちゃう体験は 嫌だな。

シリーズ本なので 当分電車内でのお供になりそうだ。

おすすめ

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

城下の古い町並み、そこに建ち並ぶ古屋の住人たちに降り掛かる怪異を描いた連作短編集。
営繕かるかやの従業員・尾端は、家屋を修繕し家人と怪異との適切な距離を繕っていく。

怖いというより心苦しくなるようなお話が多かったので、安易に祓ってしまうよりも折り合いをつけていくという終わり方が良かった。
喪服の女性のお話は、小さい頃立て続けに見た夢が丁度似たような感じだったのを思い出してゾクっとした。

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2025年08月27日

Posted by ブクログ

営繕かるかや怪異譚1

怖さを★で表す(★5で最も怖)

⚫︎奥庭より(★★★)
 亡くなった叔母から受け継いだ町屋に
 一人暮らし始めた祥子。使わない奥座敷の
 襖が何度も閉めても開いている。
 そこに確かに何かいる、描写は怖いが
 謂われはなんとも哀しい。
 営繕屋の尾端さんは壁に窓を作り、手水を
 置く事を提案する。
⚫︎屋根裏より(★)
 これは結局、河童の仕業だったのだろうか?
⚫︎雨の鈴(★★★★★)
 これは怖かった。本気で怖い。
 そして薄気味悪い。
 雨が降る日に現れる喪服を着た女、
 その時、鈴の音が聞こえる。
 女は玄関に現れ、弔意を述べ中身の無い、
 金封を渡してくる。するとその家には
 誰か必ず人が死ぬ‥怖い‥
 じっとりとした空気まで読みながら感じ
 られて、本当に気味が悪かった。雨の日に
 外で鈴の音が聞こえたら思い出しそうで
 怖い。
⚫︎異形の人(★)
 小さいおじさんのような話かと思ったら
 そういう話でもなかった。謂われは、
 「奥庭」と少し似ているかもしれない。
 少し可哀想
潮満ちの井戸(★★★)
 怖いというか不思議な話
 結局、あれは何だったのだろう?
 びたん、びたんという音をさせ、
 腐臭がするもの、やはりこの世のものでは
 ないのか。井戸を埋めたらこの怪異は
 本当に収まったのだろうか?
檻の外(★★★)
 シングルマザーの麻美は娘とともに
 実家へ戻って来る。だが厄介者の母娘は
 大伯父の家をあてがわれてそこに住む事に。
 車に乗るたびに起こる怪異、ガレージで
 小さな男の子らしき白い顔を目撃した麻美は
 以前、男の子が車の中に閉じ込められて、
 排ガスで亡くなっていた事を知る。
 「ガレージのシャッターを失くして
 格子戸を付けませんか?」と、尾端さんの提案
 「声をかけてあげてはどうでしょう。
 大丈夫だから、外に出なさいと」
 最後のシーン、
ーー小さな子供が出入りできるぶんだけ
   格子戸が開いたーー
いいな、怪異だけど最後は優しさがあり、
この話が一番好きかも。

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

最後の子供のやつが一番ゾクっとしたかな。後は、ホラー小説に耐性のある私には、それほど怖くもなく…楽しく読ませていただきました。

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

怖いというよりは恐怖という言葉が合う。
オバケ、幽霊ではなく怪異。
その為お祓いじゃなくて通り道?を作ってあげる
という感じ。
実家はそんなにも古く無いから古屋のジメジメとした感じの薄暗さは足を踏み入れたく無いな。

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2025年04月16日

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