小野不由美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
豪華ホラー作家による短編集。
一見「人間が怖い話」のように見せておいて、しっかり怪異でさらっていく。特に印象に残ったのは、やはり澤村伊智の「ココノエ南新町店の真実」である。
とあるドキュメンタリー作家の取材という名目で始まり、途中途中で、編集者と思われる人とのメールのやり取りが挟まれている。
なんの変哲もない街のスーパーで起こった「心霊騒動」にスポットを当て、怪異の正体について取材をしていた女性。平凡な日常を送る店内。ゆったりとしたイートインスペース。休憩中の買い物客。時折り見かける「おかしな」客。どこを切り取っても、当たり前が溢れていた。
徐々に滲み出す不穏。狂い出す文体。緊迫さを通り越 -
購入済み
原作をだいぶ前に読んでおり、マンガになっているのを見て即購入した。原作で理解しきれていなかったところが丁寧に描かれていてよかった。原作に合わせて2巻3巻と続いていってほしかった。
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購入済み
綾子大活躍!
ナル不在のまま、吉見家の事件の続き。
今回は綾子に見どころが。
1巻から登場してるけど除霊は失敗するし高飛車だし派手だしで、心配してくれるお姉さんポジで霊能者としてはどうなの?な綾子が本気を出した
そのあたりのエピソードは必見!とてもカッコいい!
真砂子も今回地味に活躍
霊の気配をバッチリ追ってます
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購入済み
怪異はなく、主要メンバー周りのあれこれ。
ナルのなんで?って思うポイントは色々ありましたが、それをぼーさんたち男性陣が解説する。
ナルは心霊研究者のオリヴァー・デイヴィス博士、死んだ双子の兄ジーンを探して日本に来た。
麻衣が夢で見ていたナルはその兄。
麻衣の恋はナルではなくジーンに対してのもので、麻衣が知らなかったと泣くのが切ない
夢の中のナルはジーンだったけど、現実で優しかったのはナル自身だったので、麻衣はナルを好きになってもいいと思うんだけど、、、?
一人でも恋はできると締める麻衣が大人になったなぁとしみじみ思う
初期と絵柄がずいぶん変わって、綾子は別人。化粧薄くなりましたね。ぼーさ -
ネタバレ 購入済み
不思議で不気味な
家は安心して過ごせる場所じゃないと困るのに怪異に見舞われるなんて想像しただけでしんどい。お祓いとかするわけじゃなく大工さんが少し手を加えて解決するというのは新鮮だった。救いのある結末でホッとする。
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Posted by ブクログ
現代ホラー小説傑作集。これまた全部再読なのだけれど、傑作揃いというほかのないセレクションです。
かるかやシリーズの「芙蓉忌」、実はシリーズ他の作品に較べると印象が薄かったのですが。再読してみると、なかなかに怖いしひっそりとした切なさも感じる名作でした。なによりこのアンソロジーがこの一編で幕を開け、そしてラストが「七つのカップ」で優しく終わるという構成も素敵なのですよね(ラスト一歩手前が「あまぞわい」でとことんどんよりしたあとだというのもまた)。
小林泰三さんの「お祖父ちゃんの絵」をセレクトするというのもまたなんとも。これ、最初に読んでいるうちは「お祖母ちゃんの絵」の間違いじゃないの? って思う -
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ネタバレ 購入済み
おすすめです
原作のファンで、漫画もどうしても読みたくて購入しました。
頭の中でだけ想像していた建物や周りの風景、雰囲気が見事に立ち上がってきました。
見事に祓わないんです。
怪異と呼べる存在と共に生きていけるようにさらりと工夫をする。
それが営繕屋さんである尾端さんの仕事。
まだ若く見える尾端さんですが、本当は三百歳くらいなんじゃなかろうか。
これならば自分がその立場になっても何とか共存できるかな、いやいや、こんなの時々出てきたらなかなか厳しい。
夜や雨の日に思い出してしまうとひんやりします。
はっきり障ったり祟ったりしてるものもあるけれど、それぞれのお話の登場人物たちは強くて優しいです。
折り合